機械工作法II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 機械工作法II
科目番号 15940 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 嵯峨・中西・ほか10名「機械工作2」、(実教出版)
担当教員 藤岡 潤

到達目標

1.機械工作法に関する専門用語を説明できる。
2.塑性加工のせん断や絞り加工に必要な計算ができる。
3.表面処理の必要性を理解し、各種処理方法を説明できる。
4.溶接メカニズムと各種溶接法の要点を理解し説明できる。
5.切削理論を理解し、切削力、切削動力、工具寿命などの計算ができる。
6.各種切削工作機械による加工法を理解し、切削の機構および特徴を説明できる。
7.計測における定義、単位、測定誤差の取り扱いを説明できる。
8.各種測定量の測定原理、方法について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工作法に関する専門用語を理解し,説明できる。機械工作法に関する専門用語を理解できる。機械工作法に関する専門用語を理解できない。
評価項目2塑性加工のせん断や絞り加工を理解し,必要な計算ができる。塑性加工のせん断や絞り加工を理解できる。塑性加工のせん断や絞り加工を理解できない。
評価項目3表面処理の必要性を理解し、各種処理方法を説明できる。表面処理の必要性を理解できる。表面処理の必要性を理解できない。
評価項目4溶接メカニズムと各種溶接法の要点を理解し説明できる。溶接メカニズムと各種溶接法の要点を理解できる。溶接メカニズムと各種溶接法の要点を理解できない。
評価項目5切削理論を理解し、切削力、切削動力、工具寿命などの計算ができる。切削理論を理解できる。切削理論を理解できない。
評価項目6各種切削工作機械による加工法を理解し、切削の機構および特徴を説明できる。各種切削工作機械による加工法を理解できる。各種切削工作機械による加工法を理解できない。
評価項目7計測における定義、単位、測定誤差の取り扱いを理解し,説明できる。計測における定義、単位、測定誤差の取り扱いを理解できる。計測における定義、単位、測定誤差の取り扱いを理解できない。
評価項目8各種測定量の測定原理、方法について理解し,説明できる。各種測定量の測定原理、方法について理解できる。各種測定量の測定原理、方法について理解できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械を使って物(主に金属)を工作する技術について、その理論と実際の両方を学ぶ。本授業では塑性加工、表面処理、溶接、切削および工業計測として必要な計測工学について具体的に学び、基礎学力と専門的知識を養う。さらに、各加工・計測方法の特徴を理解し、加工・計測に必要な計算および、機械工作に関する課題解決の方法を学ぶ。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため、各テーマごとにレポート等の課題を与える。
【関連科目】機械工学基礎,機械実習,工作機械械基礎製図,機械設計製図,機械実習,材料学,材料力学
注意点:
課題は必ず提出すること。関数電卓を使うため毎回持参すること。
【評価方法・評価基準】
前後期中間試験、前期末試験、学年末試験を実施する。
前期末:前期定期試験(80%)、前期課題(20%)
学年末:前後期定期試験(80%)、前後期課題(20%)を総合的に評価する。
課題は提出状況と課題内容を評価する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 塑性加工:塑性加工のあらまし 塑性加工のあらましについて理解できる
2週 塑性加工:鍛造 鍛造の種類を把握し,その特徴について理解できる
3週 塑性加工:プレス加工(せん断加工に必要な力の計算) プレス加工について理解し,せん断加工に必要な力の計算ができる
4週 塑性加工:プレス加工(絞り加工に必要な力の計算) 絞り加工に必要な力の計算ができる
5週 塑性加工:その他の塑性加工 その他の塑性加工の種類を把握し,その特徴について理解できる
6週 表面処理:表面処理の目的、金属皮膜処理 表面処理の目的、金属皮膜処理について,種類と特徴を理解できる.
7週 表面処理:鋼の表面処理 鋼の表面処理について,その種類を把握し,特徴について理解できる
8週 溶接:溶接部の理想と問題点、溶接部で起こりやすい欠陥 溶接部の理想と問題点、溶接部で起こりやすい欠陥について理解できる
2ndQ
9週 溶接:ガス溶接、アーク溶接 ガス溶接、アーク溶接の種類を把握し,その特徴について理解できる
10週 溶接:各種のアーク溶接 各種のアーク溶接の種類を把握し,その特徴について理解できる
11週 溶接:被覆剤の働き、電気抵抗溶接 被覆剤の働き、電気抵抗溶接について理解できる
12週 溶接:その他の接合法 その他の接合法の種類を把握し,その特徴について理解できる
13週 切削加工のあらまし:切削工具 切削加工のあらましおよび,切削工具の種類と特徴について理解できる
14週 切削加工のあらまし:切削速度、送り量、表面粗さ 切削速度、送り量、表面粗さについて理解し,その計算ができる
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 切削理論:切削機構と切りくず、構成刃先 切削機構と切りくず、構成刃先の種類と仕組みについて理解できる
2週 切削理論:切削力、切削動力、工具寿命、被削 切削力、切削動力、工具寿命、被削について理解できる
3週 切削用工具材料と切削油剤 切削用工具材料と切削油剤について理解できる
4週 旋盤による加工 旋盤による加工について理解し,加工条件の計算ができる
5週 フライス盤による加工 フライス盤による加工について理解し,加工条件の計算ができる
6週 ボール盤、ブローチ盤、歯切盤による加工 ボール盤、ブローチ盤、歯切盤による加工について理解し,加工条件の計算ができる
7週 研削:研削盤による加工(砥石車の3要素、切削速度) 研削盤による加工(砥石車の4要素、切削速度)について理解し,加工条件の選定ができる
8週 研削:研削盤による加工(加工変質層、各種の研削加工) 研削盤による加工(加工変質層、各種の研削加工)について理解できる
4thQ
9週 研削:遊離砥粒による加工 遊離砥粒による加工方法の種類を把握し,特徴を理解できる
10週 特殊加工法 特殊加工法の種類を把握し,その特徴について理解できる
11週 工業計測:測定の定義と単位 測定の定義と単位について理解できる
12週 工業計測:測定誤差の取り扱い 測定誤差の取り扱いについて理解できる
13週 工業計測:各種測定量の測定法(長さ、角度、形状、その他) 各種測定量の測定法(長さ、角度、形状、その他)について理解できる
14週 工業計測:各種測定量の測定法(力、圧力、温度、その他) 各種測定量の測定法(力、圧力、温度、その他)について理解できる
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。4
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力300000030
専門的能力5000002070
分野横断的能力0000000