生産技術概論

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 生産技術概論
科目番号 16210 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 岩田 一明 「生産工学 (機械系大学講義シリーズ)」コロナ社,本位田 光重「生産工学―ものづくりマネジメント工学 (機械系教科書シリーズ) 」コロナ社,谷 泰弘「生産加工入門 (機械工学テキストライブラリ) 」数理工学社
担当教員 加藤 亨

到達目標

1. 製品図から製造工程を説明できる.
2. 直接原価,間接原価について説明できる.
3. Cp,Cpkについて活用できる.
4. コンカレントエンジニアリングについて説明できる.
5. 付加価値について説明できる.
6. ISO9000について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1製品図から製造工程を説明適用できる製品図から製造工程を説明できる製品図から製造工程を説明できない
評価項目2直接原価,間接原価について説明適用できる直接原価,間接原価について説明できる直接原価,間接原価について説明できない
評価項目3Cp,Cpkについて活用適用できるCp,Cpkについて活用できるCp,Cpkについて活用できない
評価項目4コンカレントエンジニアリングについて説明適用できるコンカレントエンジニアリングについて説明できるコンカレントエンジニアリングについて説明できない
評価項目5付加価値について説明適用できる付加価値について説明できる付加価値について説明できない
評価項目6ISO9000について説明適用できるISO9000について説明できるISO9000について説明できない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
生産技術はメーカーにとって必要不可欠な肝である.高専生が特に必要とされる部門において,何を行い,何を達成しようとしているのか,具体的に考え,学ぶ.特に,生産における工程設計,品質設計,およびVA,VE,FMEA手法など,生産の基礎を学び,メーカーの生産技術エンジニアに求められる基礎を学ぶ.
【キーワード】工程設計,設備設計,品質設計,PDCA,原価,BS,PL,VA,VE,FMEA
授業の進め方・方法:
卒業後,大半の学生が設計や生産技術に関わる仕事を行う.工作機械の選定,設計,仕様作成ができるよう,予習復習が大切である.
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため,随時演習課題を与える
【関連科目】機械工作法,管理工学,機械実習,機械設計
注意点:
1.演習課題のレポートは必ず提出すること.
2.課題レポートの一環として,授業ノートの提出を求める場合がある.
 予習復習内容も授業ノートにまとめ,自分専用の参考書を作成するつもりで丁寧にまとめ上げること.
3.レポート作成や予習・復習に際しては図書館を最大限に利用して,自学自習を行うこと。
【評価方法,評価基準】成績の評価基準として60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 工作機械と生産技術 工作機械と生産技術を説明できる
2週 職人と生産技術 職人と生産技術を説明できる
3週 工程設計 工程設計を説明できる
4週 品質設計 品質設計を説明できる
5週 設備計画 設備計画を説明できる
6週 コンカレントエンジニアリング コンカレントエンジニアリングを説明できる
7週 ISO9000における文書と記録(トレーサビリティー) ISO9000における文書と記録(トレーサビリティー)を説明できる
8週 P-FMEAの作成と活用 P-FMEAの作成と活用ができる
2ndQ
9週 工程能力(SPC)の活用 工程能力(SPC)の活用ができる
10週 財務諸表(BS,PL) 財務諸表(BS,PL)を説明できる
11週 原価,VA,VE 原価,VA,VEを説明できる
12週 生産技術力と工法開発による付加価値の向上 生産技術力と工法開発による付加価値の向上を説明できる
13週 エンジニアの生きる道 生産技術エンジニアについて説明できる
14週 企業の生き残り 企業の生き残りについて説明できる
15週 後期復習 古代から続くものづくりの技術と生産技術,そして今後について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
情報技術の進展が社会に及ぼす影響、個人情報保護法、著作権などの法律について説明できる。3
国際社会における技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の社会的意義や重要性の観点から、知的財産に関する基本的な事項を説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
技術者の社会的責任、社会規範や法令を守ること、企業内の法令順守(コンプライアンス)の重要性について説明できる。3
技術者を目指す者として、諸外国の文化・慣習などを尊重し、それぞれの国や地域に適用される関係法令を守ることの重要性を把握している。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
グローバリゼーション・異文化多文化理解グローバリゼーション・異文化多文化理解それぞれの国の文化や歴史に敬意を払い、その違いを受け入れる寛容さが必要であることを認識している。3
様々な国の生活習慣や宗教的信条、価値観などの基本的な事項について説明できる。3
異文化の事象を自分たちの文化と関連付けて解釈できる。3
それぞれの国や地域の経済的・社会的な発展に対して科学技術が果たすべき役割や技術者の責任ある行動について説明できる。3
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。3
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。3
企業には社会的責任があることを認識している。3
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。3
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。3
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。3
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験課題レポート,テスト相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000