国語I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 国語I
科目番号 20011 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 『新精選国語総合』現代文編・古典編(分冊計2冊 明治書院) 『新精選国語総合 学習課題ノート』現代文編・古典編(分冊計2冊 明治書院) 『カラー版新国語便覧』(第一学習社) 『古典文法ワークシート』(第一学習社) 『全訳読解古語辞典』(三省堂)
担当教員 山﨑 梓,吉本 弥生

到達目標

(現代文の内容)                      (古典の内容)
1.現代の随想・評論を論理的に読解し、鑑賞できる。       6.古文読解のための基本事項(仮名遣い・品詞・用言の活 
2.現代の小説を論理的に読解し、鑑賞できる。           用)を理解し、説明できる。
3.現代の韻文作品を論理的に読解し、鑑賞できる。        7.古文の説話・随筆・日記・物語を理解し、文学史的事項
4.文章作成、また討議に基づく意見形成ができる。         を理解し説明できる。
5.生活の基礎となる文字の読み書きができる。          8.漢文読解のための基礎事項(句法・訓読)を理解し説明                                 できる。
                               9.漢文の故事・詩・文などの基本的な文章の訓読と読解が
                                できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1,2,3,4,5現代の文章を論理的に読解し、深く鑑賞できる。明解な文章作成、活発な議論を通じた意見形成ができ、正確な読み書きができる。現代の文章の主旨を概ね把握し、鑑賞できる。文章作成、議論を通じた意見形成、ほぼ正確な読み書きができる。現代の文章の主旨を正確に把握できない。文章作成、対話能力、読み書き能力が不足している。
評価項目6,7古文について、文法的知識を踏まえた正確な口語訳ができ、鑑賞できる。古文について、文法的知識を踏まえた口語訳ができ、内容を理解できる。古典の文章について、文法的知識が不足しており、正確な口語訳ができない。
評価項目8,9漢文について、訓読・句法の知識に基づいた正確な書き下し・口語訳ができ、鑑賞できる。漢文について、訓読・句法の知識に基づいて概ね正確な書き下し・口語訳ができる。漢文について、訓読・句法の知識が不十分で、正確な書き下し・口語訳ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
国語の読み・書き・作文・文学作品の読解、評論の読解及び古文の基礎と作品の読解及び漢文の訓読の基礎を学ぶ。以上のことを通じて、技術者として必要な基礎学力を習得すると共に、自分の考えを正しく表現し公正に意見交換できる豊かな人間性を身につける。
授業の進め方・方法:
授業は現代文と古典(古文・漢文)の時間に分けて教科書に基づき講義と演習(質疑応答・漢字練習等)を行う。定期テストは現代文・古典あわせて「国語Ⅰ」として実施する。現代文分野で、授業中に漢字小テストを課す。また作文課題を課すことがある。古典分野で、古語の理解を確認するためにワーク形式の課題及び小テストを課す。長期休暇等に作文課題を課すことがある。
注意点:
作品に対して、主体的に興味・関心を持つことが大切である。現代文の授業では毎回漢字学習に取り組むので、国語辞典を各自用意のこと。日本古典文学全集(小学館)など図書館所蔵の国語関連図書、インターネットなどを参考にすること。
前期成績:現代文50%(前期中間・期末試験各25%)、古典50%(前期中間・期末試験各25%)。
学年成績:現代文50%(全定期試験40%、小テスト・レポート10%)、古典50%(全定期試験40%、古典小テスト・作文10%)
定期試験年4回(前期中間・期末・後期中間・学年末)を実施する。成績評価の基準として50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 水の東西/古文入門 文章中の重要箇所に着目できる。/古文を学ぶ意義を理解できる。
2週 水の東西/古語の基礎(1) 文章の構造を捉えた論理的な読解ができる。/古文読解に必要な基礎知識を理解できる。
3週 多様性は人間だけのものか/宇治拾遺物語・児のそら寝 専門用語、比喩的表現の意味を理解できる。/宇治拾遺物語の概要が理解できる。「児のそら寝」の内容が理解できる。
4週 多様性は人間だけのものか/宇治拾遺物語・正直の徳(1) 筆者の主張の論理を正確にたどり、その意義を理解できる。/「正直の徳」前半部を読み、内容が理解できる。
5週 羅生門/宇治拾遺物語・正直の徳(2) 作品の文学史的背景について理解できる。/「正直の徳」後半部を読み、内容が理解できる。
6週 羅生門/土佐日記・門出(1) 小説中の表現から登場人物の心理を読みとることができる。/土佐日記の概要が理解できる。「門出」前半部を読み、内容が理解できる。
7週 羅生門/土佐日記・門出(2) 登場人物の行為の意義について判断し、評価できる。/「門出」後半部を読み、内容が理解できる。
8週 詩/古語の基礎(2) 詩の構造・言葉の音感・リズムの意義について理解できる。/古文読解に必要な基礎知識を理解できる。
2ndQ
9週 詩/日記文学と随筆文学 詩が象徴的に表現する主題について論理的に理解し、鑑賞できる。/日記文学と随筆文学がそれぞれどのようなものか理解し、説明できる。
10週 日常性の壁/徒然草・つれづれなるままに 論理の進め方を正確にたどることができる。/徒然草の概要を理解できる。冒頭の文について理解できる。
11週 日常性の壁/徒然草・奥山に猫またといふものありて(1) 文章の論理に沿って比喩的表現の意味をつかみ、主題の意義について理解できる。/「奥山に猫またといふものありて」前半部を読み、内容が理解できる。
12週 海の方の子/徒然草・奥山に猫またといふものありて(2) 登場人物の考えを理解し、その背後の事情を把握できる。/「奥山に猫またといふものありて」後半部を読み、内容が理解できる。
13週 海の方の子/徒然草・ある人、弓射ることを習ふに(1) 登場人物の置かれた状況から、その思想と心理を推定できる。/「ある人、弓射ることを習ふに」前半部を読み、内容が理解できる。
14週 海の方の子/徒然草・ある人、弓射ることを習ふに(2) 登場人物の変化を把握し、作品の意義について理解・鑑賞できる。/「ある人、弓射ることを習ふに」後半部を読み、内容が理解できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 短歌/古語の基礎(3) 短歌の技法と語句の意味を理解し、その表現を鑑賞できる。/古文読解に必要な基礎知識を理解できる。
2週 短歌/物語文学 短歌の技法と語句の意味を理解し、その表現を鑑賞できる。/物語文学がどのようなものか理解し、説明できる。
3週 働くことの意味/竹取物語・かぐや姫の嘆き 専門用語が表す高度な概念を理解できる。/「かぐや姫の嘆き」を読み、内容を理解できる。
4週 働くことの意味/伊勢物語・芥川(1) 概念の展開を論理的にたどり、筆者の主張とその意義について理解できる。/伊勢物語の概要を理解できる。「芥川」の内容を理解できる。
5週 城の崎にて/伊勢物語・芥川(2) 作品の文学史的背景について理解できる。/「芥川」に書かれた当時の生活や考え方を理解し、説明できる。
6週 城の崎にて/伊勢物語・東下り(1) 小説中の表現から登場人物の心境について理解できる。/「東下り」前半部の内容が理解できる。作中の和歌を鑑賞できる。
7週 城の崎にて/伊勢物語・東下り(2) 登場人物の心境変化について理解・鑑賞し、評価できる。/「東下り」後半部の内容が理解できる。作中の和歌を鑑賞できる。
8週 俳句/漢文訓読の基礎(1) 俳句の技法と語句の意味を理解し、その表現を鑑賞できる。/漢文読解に必要な基礎知識を理解できる。
4thQ
9週 俳句/漢文訓読の基礎(2) 俳句の技法と語句の意味を理解し、その表現を鑑賞できる。/漢文読解に必要な基礎知識を理解できる。
10週 富嶽百景/故事・蟷螂之斧 小説中の表現から登場人物の心境について理解できる。/「蟷螂之斧」を書き下し文にし、内容が理解できる。ことばの意味が説明できる。
11週 富嶽百景/故事・断腸 小説中の表現から、作者の心境の推移をたどることができる。/「断腸」を書き下し文にし、内容が理解できる。言葉の意味が説明できる。
12週 富嶽百景/十八史略・鶏口牛後(1) 作者の心理をたどりながら、作品の主題について理解し、鑑賞できる。/十八史略の概要を理解できる。「鶏口牛後」を書き下し文にできる。
13週 世界中がハンバーガー/十八史略・鶏口牛後(2) 高度な概念について正確に把握することができる。/「鶏口牛後」の内容が理解できる。
14週 世界中がハンバーガー/唐詩 概念の展開を論理的にたどり、筆者の主張を把握し、その意義に付いて理解できる。/唐詩の形式を理解し、鑑賞できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。1
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。1
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。1
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。1
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。1
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。1
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。1
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。1
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。1
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。1
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。1
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。1
他者の意見を聞き合意形成することができる。1
合意形成のために会話を成立させることができる。1
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。1
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。1
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。1
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。1
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。1
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1
目標の実現に向けて計画ができる。1
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。1
法令やルールを遵守した行動をとれる。1
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。1
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。1
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。1
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000