国語III

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 国語III
科目番号 20013 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『精選現代文B改訂版』(筑摩書房) 『古典B古文編』(筑摩書房) 『古典B漢文編』(筑摩書房)『精選現代文B 課題ノート』(筑摩書房) 『 古典B 課題ノート』(筑摩書房) 『頻出漢字マスター3000』(尚文出版) 『カラー版 新国語便覧』(第一学習社)
担当教員 團野 光晴

到達目標

1.近現代の評論・文芸作品を論理的に読解し、鑑賞できる。
2.文法的知識を踏まえての古文・漢文読解ができ、鑑賞できる。
3.漢字・手紙文・敬語等、実用的な国語知識を習得し、自由に運用することができる。
4.読後感や随筆、論理的な文章を書くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1     到達目標1近現代の文章を読解し、その思想的背景や芸術的価値を理解できる。近現代の文章を文意に沿って誤解なく読解することができる。近現代の文章を、先入観などから正確に読み解くことができない。
評価項目2     到達目標2古典的文章について、文法・句法の理解を踏まえ読解し、その思想や芸術的価値を理解できる。古典的文章について、文法・句法の理解を踏まえ口語訳できる。古典的文章について、文法・句法の理解が不十分で正確に口語訳できない。
評価項目3     到達目標3・4漢字・敬語・手紙文の知識を運用でき、優れた思想を論理的文章で表現できる。漢字・敬語・手紙文の知識を理解し、自分の思想を文章で表現できる。漢字・敬語・手紙文の知識について理解が不足しており、自分の思想をうまく文章でまとめられない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1・2年次の国語学習を踏まえ、(1)近現代の評論・文芸作品の鑑賞を通じた文章読解力養成、(2)古文・漢文の読解・鑑賞、(3)文章の作成(4)漢字を含む実用的な国語力の修得に取り組む。以上を通じて、技術者として必要な基礎学力を習得するとともに、自分の考えを正しく表現できる豊かな人間性を身につける。
授業の進め方・方法:
【授業の進め方】講義・グループ学習・小テスト・レポート・実演により、近現代および古典的文章の読解、表現学習を行う。
【事前事後学習など】日頃の予習復習や定期試験・小テスト前の学習を励行すること。夏休みの宿題レポート、小テスト(漢字)などを課す。
【関連科目】国語I(1年次),国語Ⅱ(2年次),日本文学(4年次)
MCC対応:Ⅲ-A国語、Ⅶ汎用的技能、Ⅷ態度・志向性(人間力)、Ⅸ総合的な学修経験と創造的思考力
注意点:
教科書は2年次のものを引き続き使用する。紛失した者は各自生協で注文すること。また新たに使用する副教材は全員購入のこと。
【評価方法・基準】成績評価の基準として50点以上を合格とする
前期末:前期中間・期末試験(85%)、小テスト(15%)
学年末:全定期試験(80%)、小テスト(10%)、レポート(10%)
前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施し、レポート提出、小テスト、実演評価を加味する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 「である」ことと「する」こと(評論1) 論理展開の前提となる概念について、具体例を手がかりに理解し説明できる。
2週 「である」ことと「する」こと(評論1) 論理展開の前提となる概念について、具体例を手がかりに理解し説明できる
3週 「である」ことと「する」こと(評論1) 本文の二項対立図式を理解した上で、論理展開を正確に追うことが出来る。
4週 「である」ことと「する」こと(評論1) 二項対立に基づく論理的展開を通じた筆者の主張について理解し、説明できる。
5週 去来抄(古文1) 古典文法の知識に基づいて、古文を正確に口語訳できる。
6週 去来抄(古文1) 文芸批評を論理的に読解し、その内容を要約して説明できる。
7週 去来抄(古文1) 本文で述べられる文学作品評価の理由について理解し、説明できる。
8週 物語としての自己(評論2) キーワードを正確に見つけ、その語義を本文の文脈に沿って把握し説明できる。
2ndQ
9週 物語としての自己(評論2) 語義を次第にずらすことで展開されていく論理を正確にたどり、説明できる。
10週 物語としての自己(評論2) 通説を逆手に取る逆説的展開を正確にたどり、筆者の主張を説明できる。
11週 チャンピオンの定義(随想) 文章の時間展開を正確に把握しながら内容について理解し、説明できる。
12週 チャンピオンの定義(随想) 登場人物の関係と言動に込められた象徴的意味あいを理解し、説明できる。
13週 不死之薬(漢文1) 漢文の句法の知識に基づいて、漢文を書き下し、口語訳できる。
14週 不死之薬(漢文1) 漢文の内容を把握し、説明できる。また書き下し文に基づき白文に訓点を施せる。
15週 前期復習 前期学習を振り返り、自分の問題点を発見し解決できる。
16週
後期
3rdQ
1週 敬語(実用国語1) 実用的な国語知識を習得し、自由に運用することができる。
2週 舞姫(小説・古文2) 具体例を手がかりにキーセンテンスの意味を把握し、論理展開を追うことが出来る。
3週 舞姫(小説・古文2) 日本近代文学史において重要な作家・森鴎外について理解し、説明できる。
4週 舞姫(小説・古文2) 近代の文語文を、古典文法の知識に基づき正確に口語訳できる。
5週 舞姫(小説・古文2) 登場人物の境遇と性格を、心中告白・言動・状況から把握し、説明できる。
6週 舞姫(小説・古文2) 登場人物を取り巻く状況の展開と人間関係の変化の相関を把握し、説明できる。
7週 舞姫(小説・古文2) 物語の展開を総括して作品の主題を把握し、説明・批評できる。
8週 自己PR文の書き方(実用国語2) 実用的な国語知識を習得し、自由に運用することができる。
4thQ
9週 リスク社会とその希望(評論3) 難解な言葉の示す概念について、その周辺の文章展開から理解し、説明できる。
10週 リスク社会とその希望(評論3) 難解な概念に基づいて展開する論理を、具体例に照らして把握し、説明できる。
11週 リスク社会とその希望(評論3) 文章全体を通して筆者が述べる現代社会の問題点について把握し、説明できる。
12週 漁父之辞(漢文2) 漢文の句法の知識に基づいて、漢文を書き下し、口語訳できる。
13週 漁父之辞(漢文2) 小説の主題をつかみ、それが持つ問題点について理解・説明できる。
14週 手紙の書き方(実用国語3) 漢文の内容を把握し、説明できる。また書き下し文に基づき白文に訓点を施せる。
15週 後期復習 後期学習を振り返り、自分の問題点を発見し解決できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
複数の情報を整理・構造化できる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

試験小テストレポート合計
総合評価割合801010100
基礎的能力801010100
専門的能力0000
分野横断的能力0000