機械実習I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械実習I
科目番号 20138 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習・実技 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 嵯峨常生ほか「機械実習1」,「機械実習2」(実教出版),ほかに実習指導書を配布する
担当教員 寺本 裕志

到達目標

1. 各種測定器の原理・構造を説明でき,測定ができる.
2. 各種溶接方法について説明でき,溶接作業ができる.
3. 鋳造及び鋳物の性質を説明でき,鋳造作業ができる.
4. 各種手仕上げ作業について説明でき,手仕上げ作業ができる.
5. フライス盤の機能・構造を説明でき,フライス加工ができる.
6. 旋盤の機能・構造を説明でき,旋盤加工ができる.
7. メカトロニクスによる自動化・省力化について説明でき,機械の制御ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1各種測定器の測定原理・構造を具体的に説明でき,正確な測定ができる.各種測定器の測定原理・構造を簡単に説明でき,指示に従って測定ができる.各種測定器の測定原理・構造の説明,及び測定ができない.
到達目標2各種溶接方法について具体的に説明でき,能動的に溶接作業ができる.各種溶接方法について簡単に説明でき,指示に従って溶接作業ができる.各種溶接方法についての説明,及び溶接作業ができない.
到達目標3鋳造及び鋳物の性質を具体的に説明でき,能動的に鋳造作業ができる.鋳造及び鋳物の性質を簡単に説明でき,指示に従って鋳造作業ができる.鋳造及び鋳物の性質の説明,及び鋳造作業ができない.
到達目標4各種手仕上げ作業について具体的に説明でき,能動的に手仕上げ作業ができる.各種手仕上げ作業について簡単に説明でき,指示に従って手仕上げ作業ができる.各種手仕上げ作業についての説明,及び手仕上げ作業ができない.
到達目標5フライス盤の機能・構造を具体的に説明でき,能動的にフライス加工ができる.フライス盤の機能・構造を簡単に説明でき,指示に従ってフライス加工ができる.フライス盤の機能・構造の説明,及びフライス加工ができない.
到達目標6旋盤の機能・構造を具体的に説明でき,能動的に旋盤加工ができる.旋盤の機能・構造を簡単に説明でき,指示に従って旋盤加工ができる.旋盤の機能・構造の説明,及び旋盤加工ができない.
到達目標7メカトロニクスによる自動化・省力化について具体的に説明でき,能動的に機械の制御ができる.メカトロニクスによる自動化・省力化について簡単に説明でき,指示に従って機械の制御ができる.メカトロニクスによる自動化・省力化についての説明,及び機械の制御ができない.

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種工作機械や器具を使用して実際に作業を行い,機械製品の製作・製造に関する基礎的な知識・技術及び課題解決方法を習得する.併せて,機械技術者に必要とされる安全に関する知識・取組み・習慣を体得する.また,IoT技術等を活用したスマートファクトリーに関する価値を学習する.
授業の進め方・方法:
【事前・事後学習】実習前には機械工作実習指導書を熟読のこと.また,実習後には学習内容・工作機械の操作方法等を整理・復習し,報告書にまとめること.
【関連科目】機械工作法I及びII,機械実習II,機械創造演習,機械工学実験I及びII
【MCC対応】V-A-5 工作,VI-A 機械系分野(実験・実習能力)
注意点:
【履修上の注意,学習上の助言】
必ず作業服・作業帽子・保護メガネ・安全靴を着用の上で実習に臨むこと.
工作機械での作業は危険を伴う.実習指導教員の指示に従い,安全に留意して取組むこと.
実習時間中のみならず,事前の予習及び事後の復習が非常に重要である.特に,工作機械の準備・操作方法はよく予復習し,スムーズな実習の進行に努めること.
【評価方法及び評価基準】
総合成績は,技術習得状況(60%) + 実習報告書(40%)で評価する.ただし,実習報告書の未提出がある場合には単位を認定しない.
成績の評価基準として50点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実習概要,安全教育,M2M/IoTシステム 実習概要,工場作業における安全,工場のM2M/IoTシステムについて説明できる.
2週 測定器の使用法 測定器の原理及び使用方法を説明できる.
3週 手仕上げ(1)
手仕上げの概要と安全作業法
手仕上げの概要について説明でき,手仕上げ作業における安全を説明できる.
4週 手仕上げ(2)
鋸切断・やすり作業・けがき・ボール盤作業・ねじ立て
安全に留意した手仕上げ作業を行うことができる.
5週 溶接(1)
溶接の概要と安全作業法
溶接の概要について説明でき,溶接作業における安全を説明できる.
6週 溶接(2)
アーク溶接作業・ガス溶接作業
安全に留意した溶接作業を行うことができる.
7週 鋳造(1)
鋳造の概要と安全作業法
鋳造の概要について説明でき,鋳造作業における安全を説明できる.
8週 鋳造(2)
鋳型製作・鋳造作業
安全に留意した鋳造作業を行うことができる.
4thQ
9週 旋盤(1)
旋盤の概要と安全作業法
旋盤の概要について説明でき,旋盤作業における安全を説明できる.
10週 旋盤(2)
外丸削り・端面削り・段付き削り・テーパ削り
安全に留意した旋盤作業を行うことができる.
11週 フライス盤(1)
フライス盤の概要と安全作業法
フライス盤の概要について説明でき,フライス盤作業における安全を説明できる.
12週 フライス盤(2)
六面体の平面削り
安全に留意したフライス盤作業を行うことができる.
13週 メカトロニクスによる機械の自動制御(1)
自動制御の概要と安全な制御方法
メカトロニクスによる機械の自動制御の概要について説明でき,安全な制御方法を説明できる.
14週 メカトロニクスによる機械の自動制御(2)
自動搬送機の制御
安全に留意した機械の制御ができる.
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。3
鋳物の欠陥について説明できる。3
溶接法を分類できる。3
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。3
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。3
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。3
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。3
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。3
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。3
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。3
切削工具材料の条件と種類を説明できる。3
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。3
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。3
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。2
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。2
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。2
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。2
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3
ダイヤルゲージ、ハイトゲージ、デプスゲージなどの使い方を理解し、計測できる。3
けがき工具を用いてけがき線をかくことができる。3
やすりを用いて平面仕上げができる。3
ねじ立て工具を用いてねじを切ることができる。3
アーク溶接の原理を理解し、アーク溶接機、アーク溶接器具、アーク溶接棒の扱い方を理解し、実践できる。3
アーク溶接の基本作業ができる。3
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。3
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。3
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。3
ボール盤の基本操作を習得し、穴あけなどの作業ができる。3

評価割合

実習内容レポート合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000