機械設計製図II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械設計製図II
科目番号 20144 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 常広,中尾「小形往復圧縮機の設計」(パワー社)(ISBN4-8277-1082-1)
担当教員 義岡 秀晃

到達目標

1.往復空気圧縮機の原理と構造を理解できること。
2.P-V線図をもとに所要動力が計算できること。
3.各部品設計に際してのモデル化と計算ができ,設計手順を修得すること。
4.各部の機能と組み立てることを意識して,形状,はめあい,寸法公差形状を決定できること。
5.ピストンクランク機構を持つ機械の設計における留意事項を把握し,各部品のバランスが取れた設計ができ,図面化できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1設計対象の原理と構造を理解し,説明できる.設計対象の原理と構造を理解し,概ね説明できる.設計対象の原理と構造を理解することが困難である.
到達目標 項目2,3,4各部品設計に際してのモデル化と計算ができ,設計者のアイデアを反映させるための設計手順を習得している。各部品設計に際してのモデル化と計算ができ,設計手順を概ね習得している。各部品設計に際してのモデル化と計算を行うことが困難である.
到達目標 項目5設計書に基づき,設計者のアイデアを反映させたバランスのとれた図面化ができる.設計書に基づき,図面化ができる.設計に基づく図面化が困難である.

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
「往復空気圧縮機」を題材として設計製図を行い,熱流体工学的考察を基礎として,ピストンクランク機構をもつ機械の理解と設計要領を学ぶ。この授業を通して,設計製図に対する洞察力を高め,技術者として必要な設計に関する基礎学力と専門知識を確実に身につけ,意欲的に・実践的に,ものづくりや課題の解決に最後まで取り組むことができるようにする。このことにより,学士の学位を取得できる往復機械の設計上の知識と能力を身につける。
授業の進め方・方法:
各々に与えられた仕様に対して,理論モデルによる設計計算を行い,設計書に基づいて図面を完成させる。
【事前事後学習など】設計製図途中での計算書,図面の提出を課することもあるので,計画的に課題を進めること。
【関連科目】機械基礎製図I・II,機械設計製図I,機械要素,工業力学,機構学,機械力学,材料力学I・II,流れ学I・II,熱力学I・II,流体力学・伝熱工学
【MCC対応】V-A-1 製図
注意点:
原則として時間割上の時間内で図面を仕上げること。
提出物の締め切りを守ること。
機械基礎製図I・II,機械設計製図Iで学んだことは理解しておくこと。
【評価方法・評価基準】製図図面,計算書(90%),小課題の提出状況(10%)で成績を評価する。60点以上で合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 圧縮機の種類と概要,仕様,原理と構造 機械設計の方法を理解できる.
2週 シリンダ径,ストローク,回転数,所要動力の計算 シリンダ径,ストローク,回転数,所要動力の計算ができる.
3週 P-V線図の作成,ピストンの設計 P-V線図の作成,ピストンの設計ができる.
4週 ピストンピン,コンロッドの設計 ピストンピン,コンロッドの応力計算による設計ができる.滑り軸受の構造と種類を説明できる.
5週 トルクカーブ,慣性モーメントの計算 トルクカーブ,慣性モーメントの計算ができる.
6週 クランク軸の設計(1) 軸の強度を計算できる.クランク軸の設計ができる.転がり軸受の種類,構造,寿命を理解し,選定できる.
7週 クランク軸の設計(2) 軸の強度を計算できる.クランク軸の設計ができる.転がり軸受の種類,構造,寿命を理解し,選定できる.
8週 各部品図の製図(1) 標準規格の意味を理解し,設計に基づく部品図の製図ができる.
2ndQ
9週 各部品図の製図(2) 標準規格の意味を理解し,設計に基づく部品図の製図ができる.
10週 各部品図の製図(3) 標準規格の意味を理解し,設計に基づく部品図の製図ができる.
11週 組立図の製図(1) 標準規格の意味を理解し,組立図の製図ができる.
12週 組立図の製図(2) 標準規格の意味を理解し,組立図の製図ができる.
13週 組立図の製図(3) 標準規格の意味を理解し,組立図の製図ができる.
14週 はめあい,公差などの検討と検図 はめあい,公差などの検討と検図ができる.
15週 図面の返却と解説
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4

評価割合

ポートフォリオ合計
総合評価割合100100
基礎的能力00
専門的能力100100
分野横断的能力00