応用物理I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 応用物理I
科目番号 16290 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工科系のための基礎力学 井上光 他著 (東京教学社)
担当教員 東 亮一

到達目標

1.ベクトル,内積,外積を計算できる。
2.速度・加速度を理解し,説明できる。
3.運動量とその保存則を説明できる。
4.重力,バネ,抵抗などの力を説明できる。
5.運動方程式をつくり,問題を解くことができる。
6.単振動,単振り子について説明できる。
7.仕事と運動エネルギーを理解し説明できる。
8.保存力・ポテンシャルエネルギーを理解し説明できる。
9.ケプラーの法則と惑星の運動について説明できる。
10.角運動量と力のモーメントについて説明できる。
11.質点系の力学について説明できる。
12.剛体のつりあいの問題を解くことができる。
13.重心および慣性モーメントを導出できる。
14.慣性モーメントを使った剛体の運動を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2,3,4,5,6,11,12,13質点・質点系の運動についての説明・計算ができる質点・質点系の運動についての簡単な説明・計算ができる質点・質点系の運動についての説明・計算ができない
到達目標 項目7,8力学エネルギーについての説明・計算ができる力学エネルギーについての簡単な説明・計算ができる力学エネルギーについての説明・計算ができない
到達目標 項目9,10,13,14回転系の運動についての説明・計算ができる回転系の運動についての簡単な説明・計算ができる回転系の運動についての説明・計算ができない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学は微積分の成立とともに確立された近代科学の基礎となる学問である。授業ではニュートン力学の体系的な理解をとおして基礎学力としての力学を身につけ,運動方程式を基礎としていろいろな課題を解決できることを学ぶ。さらに力学で用いられる速度,加速度,運動量,角運動量,力のモーメント,慣性モーメント等の重要な物理量を理解する。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため,随時,課題演習レポートを与える。
注意点:
微分・積分を用いて理論を説明するので微積分の計算に習熟すること。
計算に埋没せず,つねに物理的に理解するよう心がけること。
課題演習レポートは期限を守って必ず提出すること。
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期末成績:前期中間試験(35%),前期末試験(35%),前期課題演習レポート(30%)
学年末成績:後期中間試験(35%),学年末試験(35%),後期課題演習レポート(30%)で後期のみの成績を算出し,前期と後期の成績の相加平均とする。成績の評価基準として50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトルと行列の復習(1) ベクトルと行列の演算ができる
2週 ベクトルと行列の復習(2) ベクトルと行列の演算ができる
3週 位置ベクトルと座標系 位置ベクトルと座標系について説明できる
4週 速度と加速度 速度と加速度の演算ができる
5週 運動の3法則 運動の3法則が説明できる
6週 簡単な運動(自由落下と放物運動) 簡単な運動(自由落下と放物運動)を計算できる
7週 簡単な運動(空気抵抗のある落下) 簡単な運動(空気抵抗のある落下)が計算できる
8週 簡単な運動(束縛運動) 簡単な運動(束縛運動)が計算できる
2ndQ
9週 簡単な運動(単振り子と単振動) 簡単な運動(単振り子と単振動)が計算できる
10週 減衰振動 減衰振動について説明できる
11週 強制振動と電気回路の類似性 強制振動と電気回路の類似性について説明できる
12週 仕事と運動エネルギー 仕事と運動エネルギーを計算できる
13週 保存力とポテンシャルエネルギー 保存力とポテンシャルエネルギーを計算できる
14週 力学的エネルギー保存則 力学的エネルギー保存則について説明できる
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 角運動量と万有引力 角運動量と万有引力について説明できる
2週 平面運動の極座標表示 平面運動の極座標表示について説明できる
3週 ケプラーの法則と惑星の運動(1) ケプラーの法則と惑星の運動について説明できる
4週 ケプラーの法則と惑星の運動(2) ケプラーの法則と惑星の運動について説明できる
5週 質点系と剛体の重心 質点系と剛体の重心を計算できる
6週 質点系の運動量と運動エネルギー 質点系の運動量と運動エネルギーを計算できる
7週 2体問題と衝突問題 2体問題と衝突問題について説明できる
8週 質点系の角運動量 質点系の角運動量を計算できる
4thQ
9週 剛体の自由度と運動方程式と剛体のつりあい 剛体の自由度と運動方程式と剛体のつりあいについて説明できる
10週 固定軸のまわりの剛体の回転運動 固定軸のまわりの剛体の回転運動を計算できる
11週 慣性モーメントの計算1 慣性モーメントの計算ができる
12週 慣性モーメントの計算2 慣性モーメントの計算ができる
13週 慣性モーメントの応用演習1 慣性モーメントの計算ができる
14週 慣性モーメントの適用演習2 慣性モーメントの計算ができる
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000