電気回路I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電気回路I
科目番号 16350 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 西巻正郎「電気回路の基礎(第3版)」(森北出版) 教材等: プリント、上原正啓「電気回路 (ドリルと演習シリーズ) 」(電気書院) 参考書:大野克郎、西哲生共「大学課程 電気回路(1)」など
担当教員 田中 文章

到達目標

1.交流の各表示法による計算ができる。
2.交流回路の基礎を理解し,直並列回路の計算ができる。
3.交流電力の計算ができる。
4.相互誘導回路とブリッジの回路の計算ができる。
5.キルヒホッフの法則を理解し,交流回路網の計算ができる。
6.回路網理論を理解し,交流回路網の計算ができる。
7.テブナンの定理を応用し,交流回路網の計算ができる。
8.周波数特性を理解し,説明や計算ができる。
9.ベクトル軌跡を理解し,作図できる。
10.ひずみ波交流回路の計算ができる。
11.三相交流を理解し,三相交流回路の計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2,3交流回路の基礎の理解と応用的な問題を解くことができる交流回路の基礎の理解ができ、基本的な問題を解くことができる交流回路の理解ができておらず、問題が解けない
到達目標 項目4相互誘導回路やブリッジの回路の理解と応用的な問題を解くことができる相互誘導回路やブリッジの回路の理解と基本的な問題を解くことができる相互誘導回路やブリッジの回路の理解ができておらず、問題が解けない
到達目標 項目5,6,7各種理論を理解し、応用問題を解くことができる各種理論を理解し、基本的な問題を解くことができる各種理論を理解しておらず、問題が解けない
到達目標 項目8周波数特性について理解し、応用的な問題を解くことができる周波数特性について理解し、基本的な問題を解くことができる周波数特性について理解しておらず、問題が解けない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気回路の現象や特性などの基本的概念を学び,電気回路の基礎学力と専門知識を修得する。また,電気回路に関する諸定理を学習し,これらを用いた回路解析の演習問題を通して課題解決の手法を修得する。
授業の進め方・方法:
演習を中心に授業を進める
【事前事後学習など】適宜,講義内容の復習のためにレポート課題を与える。
【関連科目】電気数学,電気工学基礎Ⅰ,回路基礎,電気工学基礎Ⅱ,電子回路I
注意点:
応用力を身に付けるには,できるだけたくさんの演習問題を解くことが大切です。
電卓,レポート用紙を必ず持参すること。
課題のレポートは必ず提出すること。
【評価方法・評価基準】
中間試験,期末試験,学年末試験を実施する。
前期末:中間試験(35%),期末試験(35%),小テスト(30%)
学年末:後期中間試験(35%),学年末試験(35%),小テスト(30%)で後期の成績を計算し,前期と後期の成績の平均を学年末の成績とする。
成績の評価基準として50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 直流・交流回路の復習 2年までに学習した直流・交流回路について説明と計算ができる
2週 交流回路の基本 フェーザ表示と時間軸表示について理解できる
3週 交流のR、L、Cの回路
交流における抵抗、コイル、コンデンサについて説明と計算ができる
4週 交流の直並列回路
交流の直並列回路の説明と計算ができる
5週 交流回路の周波数特性
抵抗、コイル、コンデンサの周波数特性、ベクトル軌跡が理解、説明できる
6週 キルヒホッフの法則と網目電流法 交流のキルヒホッフの法則や網目電流法の説明と計算ができる
7週 キルヒホッフの法則と節点解析法 交流のキルヒホッフの法則や節点解析法の説明と計算ができる
8週 回路法則の基礎(重ね合わせの理) 重ね合わせの理が理解が理解、計算できる
2ndQ
9週 回路法則の基礎(ノートンの定理) ノートンの定理が理解、計算できる
10週 回路法則の基礎(テブナンの定理) テブナンの定理が理解、計算できる
11週 回路法則の基礎(ミルマンの定理) ミルマンの定理が理解、計算できる
12週 回路法則の基礎(相反の定理) 相反の定理が理解、計算できる
13週 回路法則の基礎(補償の定理) 補償の定理が理解、計算できる
14週 共振回路 共振回路の共振周波数について説明と計算できる
15週 共振回路の利用,
前期復習
共振回路の増幅作用やQ値について理解できる。また、前期の内容が理解できる。
16週
後期
3rdQ
1週 理想変圧器 理想変圧器について説明と計算ができる
2週 インダクタンスの基礎(自己インダクタンス) 自己インダクタンスについて説明と計算ができる
3週 インダクタンスの基礎(相互インダクタンス) 相互インダクタンスについて説明と計算ができる
4週 交流回路の周波数特性
交流回路、組み合わせ回路の周波数特性について説明と計算ができる
5週 インピーダンス面アドミタンス面 インピーダンス面アドミタンス面について説明と計算ができる
6週 フーリエ級数とひずみ波交流 フーリエ級数とひずみ波交流についての説明と計算ができる
7週 ひずみ波起電力による電流と電力
ひずみ波起電力による電流と電力についての説明と計算ができる
8週 ひずみ波の実効値、波形率・波高値・ひずみ率 ひずみ波の実効値、波形率・波高値・ひずみ率の説明と計算ができる
4thQ
9週 多相交流と三相交流
多相交流と三相交流の説明と計算ができる
10週 平衡Y-Y結線 平衡Y-Y結線の説明と計算ができる
11週 平衡Δ-Δ結線
平衡Δ-Δ結線の説明と計算ができる
12週 平衡回路のY-Δ変換 平衡回路のY-Δ変換について説明と計算ができる
13週 非平衡負荷のY-Δ変換 非平衡負荷のY-Δ変換について説明と計算ができる
14週 対称座標法(非平衡電源のY-Δ変換) 対称座標法を用いて非平衡電源の説明と計算ができる
15週 後期復習
後期内容の理解ができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。4
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。4
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。4
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。4
理想変成器を説明できる。4
交流電力と力率を説明し、これらを計算できる。4
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4
電力三相交流における電圧・電流(相電圧、線間電圧、線電流)を説明できる。4
電源および負荷のΔ-Y、Y-Δ変換ができる。4
対称三相回路の電圧・電流・電力の計算ができる。4
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4
共振について、実験結果を考察できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000030100
基礎的能力0000000
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000