電子回路I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 電子回路I
科目番号 16400 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 桜庭一郎,熊耳忠「電子回路」(森北出版)
担当教員 深見 哲男

到達目標

1.電圧電流特性から等価回路を表現できる。
2.テブナン・ノートンの定理を使って計算できる。
3.増幅回路の定数を算出できる。
4.理想オペアンプの条件を説明できる。
5.オペアンプを使って基本増幅器を設計できる。
6.ダイオードのバイアス設計ができる。
7.ダイオードを使った回路の動作を説明できる。
8.トランジスタのバイアス設計ができる。
9.トランジスタの基本増幅回路の定数を算出できる。
10.FETのバイアス設計ができる。
11.FETの基本増幅回路の定数を算出できる。
12.CR結合増幅器の周波数特性を説明できる。
13.帰還増幅回路を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標1・2・3・12増幅器の入出力特性から増幅器の等価回路を十分計算できる。増幅器の入出力特性から増幅器の等価回路を計算できる。理想演算増幅器の増幅器の入出力特性から増幅器の等価回路を計算できない。
到達目標4・5理想演算増幅器の増幅回路を設計できる。理想演算増幅器の増幅回路を計算できる。理想演算増幅器の増幅回路を計算できない。
到達目標6・8・10電子回路素子のバイアスを設計できる。電子回路素子のバイアスを計算できる。電子回路素子のバイアスを計算できない。
到達目標7・9・11電子回路素子の基本回路を計算できる。電子回路素子の基本回路を説明できる。電子回路素子の基本回路を説明できない。
到達目標13負帰還増幅器について十分説明できる。負帰還増幅器について説明できる。負帰還増幅器について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会の基礎となる電子機器は,電子回路群の集積されたものである。電子回路Ⅰは,増幅回路の基本特性である入出力インピーダンスや増幅率について理想オペアンプを用いて習熟する。そして,基本電子回路素子であるダイオード,バイポーラトランジスタ(BJT),FETの動作点と等価回路の導出と基本回路を習熟する。
授業では,電気・電子系技術者になるための回路システム解析・開発能力の基礎学力を身につけ,工学的な課題の解決方法を修得することを
目的とする。
授業の進め方・方法:
・授業時間の演習結果は,学生個々の理解の把握や授業の取り組み方のデータとして提出してもらうことがある。
注意点:
・授業中,随時演習時間を設ける。
 演習時間を積極的に利用し,疑問点や不明な点をなくすること。
・授業時間外でも疑問点や不明点が生じた場合,質問に来ること。
・それぞれの定期試験について,希望する者には追試験を行う。ただし,それぞれの定期試験と追試験の平均点をその定期試験の評価とする。
中間試験,前期末試験,学年末試験を実施する。
前期末:中間試験(45%),期末試験(45%),授業の取り組み方(10%)
学年末:定期試験の合計(90%),授業の取り組み方(10%)
成績の評価基準として50点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路素子と等価回路 1.電圧電流特性から等価回路を表現できる。
2週 定電圧源,定電流源,交流源とその重ね合わせ 1.電圧電流特性から等価回路を表現できる。
3週 テブナンの定理とノートンの定理 2.テブナン・ノートンの定理を使って計算できる。
4週 増幅回路定数(入出力インピーダンス,増幅率) 3.増幅回路の定数を算出できる。
5週 オペアンプの基礎 4.理想オペアンプの条件を説明できる。
6週 オペアンプの基本増幅回路(1) 5.オペアンプを使って基本増幅器を設計できる。
7週 オペアンプの基本増幅回路(2) 5.オペアンプを使って基本増幅器を設計できる。
8週 ダイオードの電気的特性 6.ダイオードのバイアス設計ができる。
2ndQ
9週 ダイオードのバイアス回路 6.ダイオードのバイアス設計ができる。
10週 ダイオードを使った基本回路 7.ダイオードを使った回路の動作を説明できる。
11週 BJTの電気的特性 8.トランジスタの説明ができる。
12週 BJTの等価回路 8.トランジスタの等価回路を説明できる。
13週 BJTのバイアス回路1 8.トランジスタのバイアス設計ができる。
14週 BJTのバイアス回路2 8.トランジスタのバイアス設計ができる。
15週 前期の学習内容の復習
16週
後期
3rdQ
1週 トランジスタ増幅回路(1) 9.トランジスタの基本増幅回路の定数を算出できる。
2週 トランジスタ増幅回路(2) 9.トランジスタの基本増幅回路の定数を算出できる。
3週 トランジスタ増幅回路のひずみ特性 9.トランジスタの基本増幅回路の定数を算出できる。
4週 FETの電気的特性 10.FETの構造を説明できる。
5週 FETの等価回路 10.FETの等価回路を説明できる。
6週 FETのバイアス回路(1) 10.FETのバイアス設計ができる。
7週 FETのバイアス回路(2) 10.FETのバイアス設計ができる。
8週 FET増幅回路(1) 11.FETの基本増幅回路の定数を算出できる。
4thQ
9週 FET増幅回路(2) 11.FETの基本増幅回路の定数を算出できる。
10週 CR結合増幅回路の低周波数特性(1) 12.CR結合増幅器の周波数特性を説明できる。
11週 CR結合増幅回路の低周波数特性(2) 12.CR結合増幅器の周波数特性を説明できる。
12週 帰還増幅回路(1) 13.電圧・電流帰還を説明できる。
13週 帰還増幅回路(2) 13.直列・並列帰還を説明できる。
14週 帰還増幅回路(3) 13.帰還増幅回路を説明できる。
15週 後期の学習内容の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000