基礎電波工学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 基礎電波工学
科目番号 16780 科目区分 専門 / 選択
授業形態 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 安達三郎,佐藤太一著 「電波工学」 森北出版
担当教員 深見 哲男

到達目標

1.分布定数回路について説明できる。
2.線路定数を理解し,算出できる。
3.反射係数や定在波比を理解し,算出できる。
4.群速度、位相速度について説明できる。
5.スミスチャートを使った計算ができる。
6.方形導波管について説明できる。
7.ポインティング電力を説明できる。
8.平面電磁波の性質を説明できる。
9.アンテナの放射電力,放射抵抗,利得,指向性を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標項目1,2,3,4,5線路中の電波の進行・反射と分布定数回路の関係を説明できる。線路を分布定数回路から説明できる。線路を分布定数回路から説明できない。
到達目標項目6,7,8平面波の反射・透過や偏波について計算できる。平面波の反射・透過や偏波について説明できる。平面波の反射・透過や偏波について説明できない。
到達目標項目9アンテナ定数を計算できる。アンテナの諸特性を説明できる。アンテナの諸特性を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電波は,電気電子工学分野にとって重要な電磁エネルギの伝送媒体であり,環境への配慮が必要である。この授業では、線路上の電磁波,導波管,平面電磁波,微小アンテナについて学習し,電磁波動の性質を理解することを目標とする。
授業の進め方・方法:
授業への取組方は,授業中に課す課題演習を復習・自学自習して提出することによって評価する。
[関連科目]電気磁気学,電気回路
注意点:
教科書の記述から外れる内容を扱うことがあるが、その際にはプリントを配布する。
電気回路Ⅱの分布定数回路から始めるので,十分復習しておくこと。
授業時間外でも疑問点や不明点が生じた場合,質問に来ること。
実際のアンテナ伝搬関係は、専攻科の電磁波工学で主として講義する。
前期中間・期末の試験2回の平均点(90%),授業への取組方(10%)。
(成績が不本意な学生に対して)
定期試験終了後,申し出により再試験を各1回だけ行う。ただし,点数は,0.8倍となる。
成績の評価基準として60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高周波伝送路と電磁波 電磁エネルギ伝送と電磁波を簡単に説明できる
2週 分布定数回路と波動解 線路中の電磁波の伝搬を説明できる
3週 線路定数,ポインティング電力 同軸線の線路定数を導出できる
4週 伝送線路での電磁波の速度 ポインティング電力と速度を説明できる
5週 伝送線路での反射係数と定在波比 線路中の反射を計算できる
6週 スミスチャート1 スミスチャートとは スミスチャートとは何かを説明できる
7週 スミスチャート2 具体的使用法 スミスチャートを使って無損失線路を計算できる
8週 中間試験返却,Maxwellの方程式と波動方程式 Maxwellの方程式を説明できる
2ndQ
9週 導波管1 (方形導波管) 導波管を簡単に説明できる
10週 導波管2 (TEモード) 導波管中のTEモードの伝送を計算できる
11週 平面電磁波1 自由空間中での電磁波 任意方向に進む平面波の式を立てることができる
12週 平面電磁波2 反射と透過 平面波の反射と透過を媒質定数から説明できる
13週 アンテナ1 微小ダイポールアンテナからの放射 アンテナからの電磁波の放射を簡単に説明できる
14週 アンテナ2 放射電力,放射抵抗,利得,指向性 アンテナ定数の意味を説明できる
15週 復習と今後の展望
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合90000100100
基礎的能力0000000
専門的能力90000100100
分野横断的能力0000000