電子回路I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 電子回路I
科目番号 20216 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 須田健二,土田英一「電子回路」(コロナ社)
担当教員 東 亮一

到達目標

1.電圧電流特性から等価回路を表現できる。
2.テブナン・ノートンの定理を使って計算できる。
3.ダイオードを使った回路の動作を説明できる。
4.トランジスタのバイアス計算ができる。
5.トランジスタの基本増幅回路の定数を算出できる。
6.FETの基本増幅回路の定数を算出できる。
7.増幅回路の構成を説明できる。
8.帰還増幅回路を説明できる。
9.理想オペアンプの条件を説明できる。
10.オペアンプを使って簡単な増幅器を設計できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2等価回路の計算を理解し,具体例を使って行うことができる。等価回路の計算を理解し,行うことができる。等価回路の計算を理解し,行うことが困難である。
到達目標 項目3ダイオードを使った回路の説明,解析ができる。ダイオード回路について,説明ができる。ダイオード回路について,説明ができない。
到達目標 項目4,5,6トランジスタを使った回路の説明,解析ができる。トランジスタ回路について,説明ができる。トランジスタ回路について,説明ができない。
到達目標 項目7,8増幅回路の説明や解析を理解し,具体例を使って説明できる。増幅回路の説明や解析を理解し,説明できる。増幅回路の説明や解析を理解することが困難である。
到達目標 項目9,10オペアンプをつかった回路の説明,解析ができる。オペアンプ回路について,説明ができる。理想オペアンプ回路について,説明ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会の基礎となる電子機器は,電子回路群の集積されたものである。電子回路Ⅰは,増幅回路の基本特性である入出力インピーダンスや
増幅率について理想オペアンプを用いて習熟する。そして,基本電子回路素子であるダイオード,バイポーラトランジスタ(BJT),FE
Tの動作点と等価回路の導出と基本回路を習熟する。
授業では,電気・電子系技術者になるための回路システム解析・開発能力の基礎学力を身につけ,工学的な課題の解決方法を修得することを
目的とする。
授業の進め方・方法:
・授業時間の演習結果は,学生個々の理解の把握や授業の取り組み方のデータとして提出してもらうことがある。
・理解度の確認のため,小テストを随時行う。
【MCC対応】Ⅴ-C-3電子回路
注意点:
・授業中,随時演習時間を設ける。
 演習時間を積極的に利用し,疑問点や不明な点をなくすること。
・授業時間外でも疑問点や不明点が生じた場合,質問に来ること。
・それぞれの定期試験について,希望する者には追試験を行う。ただし,それぞれの定期試験と追試験の平均点をその定期試験の評価とする。
中間試験,前期末試験,学年末試験を実施する。
前期末:中間試験(50%),期末試験(50%)
学年末:前期中間試験(20%),前期末試験(20%),後期中間試験(20%),学年末試験(20%),課題や小テストなど(20%)
成績の評価基準として50点以上を合格とする。

テスト

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電子回路と各種素子 電子回路と各種素子について説明ができる。
2週 定電圧源,定電流源,交流源とその重ね合わせ 定電圧源,定電流源,交流源とその重ね合わせについて説明ができる。
3週 テブナンの定理とノートンの定理 テブナンの定理とノートンの定理について説明できる。
4週 電子回路素子 電子回路でもちいる素子について説明できる。
5週 ダイオードの特性(in situ実験) ダイオードの特性について説明できる。
6週 ダイオード回路(in situ実験) ダイオードを使った回路について説明できる。
7週 ダイオード回路の応用
8週 オペアンプの基礎 理想オペアンプについて理解できる。
2ndQ
9週 オペアンプの基本増幅回路(1) 反転増幅回路について理解できる。
10週 オペアンプの基本増幅回路(2) 非反転増幅回路について理解できる。
11週 オペアンプの基本増幅回路(3) 加算回路について理解できる。
12週 オペアンプの基本増幅回路(4) 差動増幅回路について理解できる。
13週 オペアンプの応用
14週 前期の学習内容の演習
15週 前期の学習内容の復習
16週
後期
3rdQ
1週 トランジスタの特性 バイポーラトランジスタの特性について説明できる。
2週 トランジスタ増幅回路(1) バイポーラトランジスタのバイアスと増幅回路について説明できる。
3週 トランジスタ増幅回路(2) バイポーラトランジスタのバイアスの種類について説明できる。
4週 トランジスタ増幅回路(3) バイポーラトランジスタの増幅回路の等価回路に理解できる。
5週 トランジスタ増幅回路(4) バイポーラトランジスタの増幅回路の等価回路について説明できる。
6週 FETの特性(1) 電界効果トランジスタの特性について説明できる。
7週 FETの特性(2) 電界効果トランジスタの種類について説明できる。
8週 FET増幅回路(1) FETのバイアスと,増幅回路について説明できる。
4thQ
9週 FET増幅回路(2) FETの等価回路について説明できる。
10週 RC結合増幅回路(1) RC結合増幅回路について理解できる。
11週 RC結合増幅回路(2) RC結合増幅回路について等価回路が理解できる。
12週 直接結合増幅回路 直接結合増幅回路について理解できる。
13週 帰還増幅回路(1) 帰還増幅回路について理解できる。
14週 帰還増幅回路(2) 帰還増幅回路の種類について理解できる。
15週 後期の学習内容の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路ダイオードの特徴を説明できる。4
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。4
FETの特徴と等価回路を説明できる。4
利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4
演算増幅器の特性を説明できる。3
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。3

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000