電子回路II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電子回路II
科目番号 20217 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 須田健二,土田英一「電子回路」(コロナ社)
担当教員 徳井 直樹

到達目標

1.変成器結合還増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
2.同調増幅の仕組みを理解し,増幅器定数を計算できる。
3.発振回路の仕組みを説明市,発振回路の条件を計算できる。
4.差動増幅の仕組みを理解し,同相信号除去比が計算できる。
5.電力増幅の仕組みを理解し,電力効率を計算できる。
6.増幅器の雑音計算ができる。
7.現実のOPアンプ回路の性能について説明できる。
8.トランジスタの動作からデジタル回路の仕組みを理解できる。
9.変復調回路を理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 1~6基本的電子回路を理解し,説明できる基本的電子回路を説明できる基本的電子回路を説明できない
到達目標 6電子回路の雑音を,説明・計算できる電子回路の雑音を説明できる電子回路の雑音を説明できない
到達目標 7実際の演算増幅器回路を設計できる実際の演算増幅器回路を説明できる実際の演算増幅回路を説明できない
到達目標 8デジタルICを使用できる。デジタルICを説明できるデジタルICを説明できない
到達目標 9変復調回路の動作を説明できる。変復調回路を説明できる。変復調回路を説明できない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代社会において必要欠くべからざるものである電子機器は,能動素子を含んだ基本電子回路群の集群されたものである。電子回路Ⅱは,電子回路Iで修得したトランジスタ等の素子を利用して,種々の機能を持った基本的な電子回路について修得する。この授業をとおして,電子回路システムの専門的知識を身につけ,解析・開発ができることを目的とする。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】
授業時間中,づいじ演習時間を設ける。演習時間を積極的に利用し,疑問点や不明点をなくすること。
授業時間外でも疑問点や不明点が生じた場合,質問にくること。
演習レポートの提出は,授業の取組み方として評価する。
【MCC対応】V-C-3電子回路
注意点:
【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験の定期試験を実施する。
前期成績=前期中間試験(45%)+前期期末試験(45%)+小テストやレポートなど課題(10%)
学年末成績=全定期試験(80%)+電子回路達成度試験(10%)+小テストやレポートなど課題(10%)
【成績が不本意な学生に対して】
前期中間,前期期末,後期中間の定期試験について,希望する者には再試験を各一度だけ行うことがある。ただし,それぞれの成績は,定期試験と再試験の平均点をその定期試験の成績とする。
電子回路達成度試験は,CBTに置き換えることがある。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 差動増幅回路(1) OPアンプを使った差動増幅回路について説明できし,CMRRの計算ができる。
2週 差動増幅回路(2) トランジスタによる差動増幅の仕組みを説明できる。
3週 変成器結合増幅回路 変成器結合増幅回路の仕組みを理解し,等価回路を表現できる。
4週 同調増幅回路(1) 並列共振回路(共振回路のQ,周波数帯)を説明できる。
5週 同調増幅回路(2) 高周波増幅回路のしくみを理解し,計算できる。
6週 電力増幅回路(1) A級増幅回路の電力効率を計算できる。
7週 電力増幅回路(2) B(C)級増幅回路の電力効率を計算できる。
8週 発振回路(1) 正帰還発振の仕組みを理解し,RC発振回路の発振条件を計算できる。
2ndQ
9週 発振回路(2) LC発振回路の発振条件を計算できる。水晶発振回路について理解できる。
10週 発振回路(3) 水晶振動子の特性を説明できる。
11週 発振回路(4) マルチバイブレーターについて理解できる。
12週 発振回路(5) PLLについてブロック図の機能を理解し,説明できる。
13週 雑音,S/N,雑音指数 1 増幅器の雑音計算ができる。
14週 雑音,S/N,雑音指数 2 多段増幅器のダイナミックレンジを計算できる。
15週 試験返却と前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 実際のオペアンプの性能1 現実のOPアンプ回路の性能について説明できる。
2週 実際のオペアンプの性能2 GB積からオペアンプ増幅回路の周波数帯域幅を計算できる。
3週 変復調回路(1) FDMAにおける,AM,FM,PMについて原理を説明できる。
4週 変復調回路(2) AM回路について説明できる。
5週 変復調回路(3) AM復調回路について説明できる。
6週 変復調回路(4) FM回路について説明できる。
7週 変復調回路(5) FM復調回路について説明できる。
8週 試験返却,総合復習
4thQ
9週 総合復習
10週 電子回路達成度試験(3年-4年後期中間までの内容)
11週 ディジタル回路(1) アナログ信号を2値デジタル信号に変換する回路を説明できる。
12週 ディジタル回路(2) TTL,CMOS-ICの入出力回路を説明できる。
13週 アナログ・ディジタル変換(1) D/A変換回路について理解できる。
14週 アナログ・ディジタル変換(2) A/D変換回路について理解できる。
15週 試験返却と今後の展望
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路演算増幅器の特性を説明できる。4
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4

評価割合

試験ポートフォリオ合計
総合評価割合9010100
基礎的能力000
専門的能力9010100
分野横断的能力000