電力工学II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電力工学II
科目番号 20229 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 江間 敏, 甲斐 隆章「電力工学」(コロナ社)
担当教員 岡本 征晃

到達目標

1.故障計算法に習熟し,各種の故障に対する解析ができる。
2.変電所における接地方式を理解し,その利害得失を説明できる。
3.サージ現象を理解し,絶縁協調について説明できる。
4.保護継電方式を理解し,説明できる。
5.配電系統を理解し,その設計計算ができる。
6.水力発電を理解し,水車の特性について説明できる。
7.火力発電を理解し,再熱・再生について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2短絡や接地の各種故障計算ができ、中性点接地方式や利害得失を十分に説明することができる。短絡や接地の各種故障計算ができ、中性点接地方式や利害得失を説明することができる。短絡や接地の各種故障計算ができず、中性点接地方式や利害得失を説明することができない。
到達目標 項目3,4,5サージ現象、絶縁協調、保護継電方式、配電系統について十分に説明することができる。サージ現象、絶縁協調、保護継電方式、配電系統について説明することができる。サージ現象、絶縁協調、保護継電方式、配電系統について説明することができない。
到達目標 項目6,7水力発電、火力発電について十分に説明することができる。水力発電、火力発電について説明することができる。水力発電、火力発電について説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電気エネルギーは需要地から離れた地点で発電され,電力流通設備を経て伝送される。このような電気エネルギーの発生・伝送技術について幅広く体系的に学習し,技術者として必要な基礎学力と専門知識を身につける。更にライフラインの重要性を理解し,社会や環境に配慮できる能力を養い,さまざま課題を解決する手法を学ぶ。電力工学では,高電圧工学(4年後期)に引き続いて,主として送電・変電・配電・発電設備を学習する。
※実務との関係
この科目は,高圧機器を取り扱う実務に携わってきた教員が,その経験を活かし電力設備について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】随時,講義内容の復習のためのレポート課題を与えるので,図書館などで参考図書を調べて必ず提出すること。
【関連科目】高電圧工学,電気回路,電気磁気学
【MCC 対応】Ⅴ-C-5電力,DX教育対応科目
注意点:
専門基礎科目(電気回路,電気磁気学)で学んだことが解析に有用である。 基礎科目の内容が実用的にどのように適用されるかを理解してほしい。
この科目独自の事項について理解できない場合には遠慮なく質問すること。 関数電卓は持参すること。
【評価方法・評価基準】
定期試験として,中間試験と前期末試験を実施する。
中間試験(35%),期末試験(35%),レポート(30%)を総合して評価する。
成績の評価基準として60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 故障計算法(対称座標法) 対称座標法を理解し、計算することができる。
2週 各種故障の解析 短絡、接地故障の計算をすることができる。
3週 変電所における中性点接地方式 中性点接地方式について説明することができる。
4週 開閉サージ 開閉サージの原理と異常電圧につうて説明することができる。
5週 雷サージと絶縁協調 雷サージの原理と絶縁協調について説明することができる。
6週 遮断器とそのアーク遮断 遮断器の構造とアーク遮断について説明することができる。
7週 保護継電方式 保護軽暖方式について説明することができる。
8週 配電系統(方式,運用,保護,屋内配電) 配電系統について説明することができる。
2ndQ
9週 送・配電線路の設計 送・配電線路の設計方針について理解することができる。
10週 静電誘導と電磁誘導 誘導障害と電磁障害の原理ついて説明することができる。
11週 水力発電の概要 水力発電の概要について理解することができる。
12週 水車の特性,水力設備 水車と水力設備について説明することができる。
13週 火力発電の概要 火力発電の概要について理解することができる。
14週 ランキンサイクル,再熱・再生サイクル ランキンサイクル,再熱・再生サイクルについて説明することができる。
15週 前期復習 中間・期末試験の復習を通して未修得部分を理解することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力電力システムの構成およびその構成要素について説明できる。4
電力品質の定義およびその維持に必要な手段について知っている。4
電力システムの経済的運用について説明できる。4
水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000