到達目標
1.半導体中の電子と正孔の振舞いを理解し、説明できる。
2.PN接合タイオードの電流電圧特性とCV特性を説明できる。
3.バイポーラトランジスタの動作原理を説明できる。
4.金属・半導体接触のバンド構造を説明できる。
5.MOS構造のバンド構造を説明できる。
6.電界効果トランジスタの動作原理を説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
到達目標
項目1,7 | 半導体中のキャリアの働きを説明でき、半導体デバイスで用いる技術英語の読み書きできる。 | 半導体中のキャリアの働きを説明がある程度でき、半導体デバイスで用いる技術英語の読み書きもある程度できる。 | 半導体中のキャリアの働きを説明することが困難で、半導体デバイスで用いる技術英語の読み書きも困難である。 |
到達目標
項目2 | PN接合ダイオードの動作原理について説明できる。 | PN接合ダイオードの動作原理についてある程度説明できる。 | PN接合ダイオードの動作原理について説明することが困難である。 |
到達目標
項目3,6 | 各種トランジスタの動作原理について説明できる。 | 各種トランジスタの動作原理についてある程度説明できる。 | 各種トランジスタの動作原理について説明することが困難である。 |
到達目標
項目4,5 | 金属・半導体接触およびMOS構造のバンド構造を説明できる。 | 金属・半導体接触およびMOS構造のバンド構造をある程度説明できる。 | 金属・半導体接触およびMOS構造のバンド構造を説明することが困難である。 |
学科の到達目標項目との関係
本科学習目標 1
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本科学習目標 2
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本科学習目標 3
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創造工学プログラム A1
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創造工学プログラム B1専門(電気電子工学)
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教育方法等
概要:
本校講義では、半導体デバイスの基礎となる、材料の電子的性質からキャリアの働きをバンド図で説明し、この分野の専門知識を身につける。その後、PN接合ダイオード、バイポーラトランジスタ、電界効果トランジスタの動作原理を学び、それを用いて課題の解決手法を修得し、社会や環境に配慮できる能力を養う。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標を達成度を確認するために、随時レポート課題を課す。
【関連科目】電子回路Ⅰ、電子回路Ⅱ、電子物性、光電子工学、電気材料
【MCC対応】Ⅴ-C-4電子工学
注意点:
・レポート課題は必ず提出すること。
・授業・定期試験では関数電卓を持参すること。
【評価方法・評価基準】前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施する。
前期末成績:2回の定期試験の相加平均(80%)、課題レポート(20%)
学年末成績:4回の定期試験の相加平均(80%)、課題レポート(20%)
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
半導体とは何か |
半導体の性質と特徴を説明できる。
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2週 |
代表的半導体材料と応用例 |
代表的半導体材料の結晶構造と応用例を説明できる。
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3週 |
原子の構造と結晶 |
原子の構造と電子の電子配置を説明でき、半導体結晶の結合について説明できる。
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4週 |
エネルギー準位とエネルギーバンドの形成 |
原子中の電子のエネルギー準位と結晶中のエネルギーバンドについて説明できる。
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5週 |
半導体中のキャリアと伝導タイプ |
半導体中のキャリアに電子と正孔があること、p型半導体とn型半導体を説明できる。
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6週 |
キャリア密度とフェルミ準位 |
伝導帯中の電子密度と価電子帯中の電子密度を説明できる。
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7週 |
キャリア密度の温度依存性 |
キャリア密度の温度依存性をバンド図で定性的に説明できる。
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8週 |
キャリアの生成と消滅 |
半導体中のキャリアの生成と消滅過程を説明できる。
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2ndQ |
9週 |
半導体の電気伝導1 |
ドリフト電流と拡散電流の違いを説明できる。
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10週 |
半導体の電気伝導2 |
キャリア連続の式を説明できる。
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11週 |
PN接合ダイオードと電気的特性1 |
PN接合ダイオードの電流電圧特性をバンド図から説明できる。
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12週 |
PN接合ダイオードと電気的特性2 |
PN接合ダイオードの電流電圧特性を定量的に計算する過程を理解できる。
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13週 |
PN接合の接合容量とCV特性 |
PN接合の接合容量とCV特性について説明できる。
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14週 |
PN接合を利用した電子デバイス |
PN接合を利用したその他の電子デバイスについて説明できる。
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15週 |
試験の返却と解説および復習 |
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
バイポーラトランジスタの動作原理 |
バイポーラトランジスタの動作原理をバンド図で説明できる。
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2週 |
バイポーラトランジスタの電流増幅率 |
バイポーラトランジスタの電流増幅率について説明できる。
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3週 |
金属・半導体接触 ーショットキー接合ー |
金属・半導体接触でショットキー接合についてバンド図で説明できる。
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4週 |
金属・半導体接触 ーオーミック接触ー |
金属・半導体接触でオーミック接触についてバンド図で説明できる。
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5週 |
接合型FETの動作原理 |
接合型FETの動作原理を説明できる。
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6週 |
MOS構造とバンド図 |
MOS構造のバンド図のバイアスによる変化を説明できる。
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7週 |
MOS型電界効果トランジスタの分類と構造 |
MOS型電界効果トランジスタの種類と構造を説明できる。
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8週 |
MOS型電界効果トランジスタの動作原理1 |
MOS型電界効果トランジスタの動作原理を図で説明できる。
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4thQ |
9週 |
MOS型電界効果トランジスタの原理と等価回路 |
MOS型電界効果トランジスタの動作原理を数式で理解し、定性的に説明できる。
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10週 |
CMOS論理回路 |
CMOS論理回路の特徴とNAND回路, NOR回路について説明できる。
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11週 |
半導体メモリー素子 |
半導体メモリー素子の種類と動作原理を説明できる。
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12週 |
量子力学の基礎 |
電子の粒子性や波動性,量子力学の基礎が説明できる.
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13週 |
原子核の周りの電子配置 |
パウリの排他律を理解し,原子核の周りの電子配置が説明できる.
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14週 |
井戸型ポテンシャル内の電子 |
シュレディンガー方程式により井戸型ポテンシャルの電子分布を説明できる.
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15週 |
試験の返却と解説および復習 |
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 電気・電子系分野 | 電子工学 | 真性半導体と不純物半導体を説明できる。 | 4 | |
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。 | 4 | |
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。 | 4 | |
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。 | 4 | |
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | レポート | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 |