オペレーティングシステム

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 オペレーティングシステム
科目番号 16990 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大久保英嗣「オペレーティングシステム」(オーム社)/オペレーティングシステム参考資料,現代GP・e-Learning創造性教育コース
担当教員 金寺 登

到達目標

1.OSの役割を理解し,説明できる。
2.マルチタスクの概念を理解し,説明できる。
3.CPUのスケジューリング方式を説明できる。
4.プロセス,スレッドの概念を理解し,説明できる。
5.仮想記憶の原理を理解し,説明できる。
6.DMAなどの入出力制御方式を説明できる。
7.割込みの種類と優先順位の概念を理解し,説明できる。
8.磁気ディスクのアクセス時間を計算できる。
9.ファイル管理方法を説明できる。
10.UNIXを操作できる。
11.シェルスクリプトを作成できる。
12.UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの基本的な位置づけを説明できる。コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できない。
到達目標 項目2~9プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できる。プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき基本的な機能を説明できる。プロセス管理機能や記憶管理機能などオペレーティングシステムが備えるべき機能を説明できない。
到達目標 項目10~12UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,基本的な説明ができる。UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
本科学習目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
オペレーティングシステムはコンピュータの最も基本的なソフトウェアである。オペレーティングシステムを知ることによりコンピュータの構成や機能を把握できる。オペレーティングシステムにはいろいろな種類があるが,各オペレーティングシステムに共通する基礎的な概念について学習する。オペレーティングシステムやネットワークサーバのインストール,Webサーバ CGIプログラムの作成を通して,意欲的・実践的に課題の解決に取り組む。また,各自が作成したWebサーバ CGIプログラム等の発表を行い,正確な表現力を養う。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため,随時演習課題を与える。
【関連科目】コンピュータアーキテクチャ,プログラミングI,II,ソフトウェア工学
注意点:
演習時にはノートパソコンを持参すること。
教科書、配布資料の他に,現代GP・e-Learning創造性教育コースを利用する。
課題の演習問題は期限までに必ず提出すること。
コンピュータアーキテクチャでは計算機ハードウェア設計を学習したが、オペレーティングシステムでは計算機ソフトウェア設計を学習する。
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期末:中間試験(40%),期末試験(40%),レポート(20%)
学年末:前期中間試験(20%),前期末試験(20%),前期レポート(10%)
    学年末試験(20%),発表(20%),後期レポート(10%)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オペレーティングシステムの役割 OSの役割を理解し,説明できる。
2週 オペレーティングシステムの概要 コンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。
3週 プロセス管理(1)マルチタスクとCPUのスケジューリング方式 CPUのスケジューリング方式を説明できる。
4週 プロセス管理(2)メモリ上でのプロセスの構造 マルチタスクの概念を理解し,説明できる。
5週 プロセス管理(3)プロセスの同期,スレッド プロセス,スレッドの概念を理解し,説明できる。
6週 メモリ管理(1)仮想記憶 仮想記憶の原理を理解し,説明できる。
7週 メモリ管理(2)ページ置き換えアルゴリズム 仮想記憶の原理を理解し,説明できる。
8週 入出力と割込み(1)入出力方式 DMAなどの入出力制御方式を説明できる。
2ndQ
9週 入出力と割込み(2)割込みの種類と優先順位 割込みの種類と優先順位の概念を理解し,説明できる。
10週 ファイル管理(1)ファイル,アクセス時間 磁気ディスクのアクセス時間を計算できる。
11週 ファイル管理(2)ファイル領域の管理 ファイル管理方法を説明できる。
12週 ユーザー管理 ユーザー管理方法を説明できる。
13週 UNIXの概要(1)特徴 UNIXを操作できる。
14週 UNIXの概要(2)操作 UNIXを操作できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 UNIXの概要(3)フィルターコマンドとパイプ UNIXを操作できる。
2週 UNIXの概要(4)シュルスクリプト UNIXを操作できる。
3週 UNIXの概要(5)起動メカニズム UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
4週 Webサーバ CGIプログラム作成(1)Webサーバ構築 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
5週 Webサーバ CGIプログラム作成(2)PHP自己学習 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
6週 Webサーバ CGIプログラム作成(3)企画 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
7週 Webサーバ CGIプログラム作成(4)開発 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
8週 Webサーバ CGIプログラム作成(5)評価 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
4thQ
9週 Webサーバ CGIプログラム発表会 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
10週 UNIXの概要(6)ファイルシステム UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
11週 UNIXの概要(7)プロセスの生成と通信 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
12週 UNIXの実装(1)パイププログラムの実装演習 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
13週 UNIXの実装(2)シェルプログラムの実装演習 シェルスクリプトを作成できる。
14週 UNIXの実装(3)プロセス,メモリ管理 UNIXがどのような方式で動作しているか理解し,説明できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野システムプログラムコンピュータシステムにおけるオペレーティングシステムの位置づけを説明できる。4前1,後9
プロセス管理やスケジューリングなどCPUの仮想化について説明できる。4後9

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合602000200100
基礎的能力0000000
専門的能力602000200100
分野横断的能力0000000