歴史II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 歴史II
科目番号 20022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 『高等学校世界史A新訂版』(清水書院)『新選日本史B』(東京書籍)、『グローバルワイド最新世界史図表』(第一学習社)
担当教員 渕原 智幸

到達目標

1.近代の社会制度・政治制度の変遷について理解できる。
2.帝国主義と国民国家形成との関係が理解できる。
3.列強諸国の世界進出に日本も深く関わっていることが理解できる。
4.東アジアをめぐる列強諸国と日本との関係が理解できる。
5.近代日本の外交について理解できる。
6.二度の世界大戦における各国の立場を理解できる。
7.大戦後、独立するまでの日本の状態を理解できる。
8.歴史的事象に関わる日本および世界の地理の知識を得る。
9.適切な資料を調査し、必要な情報を取捨選択できる。
10.調査した資料を私見を交えず客観的にまとめることができる。
11.歴史的事象について考察したことを論理的に表現、記述できる。
12.現代世界の諸問題を自らの問題として考察する力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1 項目1,2,3,4,5,6,7,歴史的事象について読解・表記・説明でき、それらを自分の問題として考察できる史的事象に関する語句を正しく読解・表記し、意味を説明できる歴史的事象に関する語句を正しく読解できない。意味が説明できない。
評価項目2 項目8世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得、地図上に表記できる世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得る世界史・日本史で学ぶ国や地域の名称を知らない
評価項目3 項目9,10,11,12現代の諸問題を自らの問題として考察する姿勢をもち、歴史的事象について適切な資料を調査収集し、必要な情報を取捨選択して私見を交えず客観的にまとめ、その内容について考察したことを論理的に表現・表記できる歴史的事象について考察したことを論理的に表現・記述できる歴史的事象についての知識がない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
近世以降の日本史について、諸外国との関わりに留意しながら学んでいく。特に近現代については世界史の比重を増やし、現在の国際情勢に至る歴史的経緯を広い視野で学ぶとともに、日本が様々な局面で行ってきた歴史的選択にどんな必然性があったか、他の選択肢はなかったのかといった考察の糸口としていく。これにより、諸外国で活躍できる日本人技術者としての教養を身につける。
授業の進め方・方法:
事前事後学習など:毎回、授業の冒頭に小テストを行う。内容は主に前回の授業の復習(前々回の復習などを出題する場合もある)。
MCC対応:Ⅲ-C 社会、Ⅶ 汎用的技能、態度・志向性(人間力)、Ⅷ 態度・志向性(人間力)、Ⅸ 総合的な学修経験と創造的思考力
注意点:
【評価方法・評価基準】
成績の評価基準として50点以上を合格とする。 試験は中間試験、期末試験の2回行う。
成績評価の割合は以下の通り。
中間試験(25%)、期末試験(25%)、小テストの累計(50%)
中間・期末試験にあたっては、事項の暗記に終始せず、出来事の成り立ちやそれぞれの影響関係について、よく整理しておくこと。
また、それを明晰な文章で表現できる力を身につけること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 江戸幕府の成立とアジア・ヨーロッパ外交 江戸幕府の成立から鎖国(海禁)に至る流れと、その過程で行われた外交・貿易などについて説明できる。
2週 江戸時代中期の政治・経済と対外交流 江戸中期の政治・経済・文化史を、主に諸外国との交流・相互作用の面から説明できる。
3週 江戸時代後期の政治・経済と対外交流 江戸後期の政治・経済・文化史を、欧米列強の接近をはじめとした、諸外国との交流・相互作用の面から説明できる。
4週 幕末の政治・経済・外交 幕末の歴史を、国内政治の動きだけでなく、その背後にある経済・外交の状況からも説明できる。
5週 明治初期の政治・外交・経済・文化 新政府の成立から西南戦争ごろまでの政治史と、同時期の外交・経済・文化について説明できる。
6週 日清戦争までの政治・経済と国際関係 自由民権運動から初期議会までを中心とした政治史を、アジア外交や条約改正と関連づけて説明できる。
7週 日清・日露戦争期の政治・経済と国際関係 日清戦争開始から日露戦争終結までの流れを、同時期の経済・文化や国際情勢と関連づけて説明できる。
8週 第一次世界大戦までの日本と世界 日露戦争終結から第一次世界大戦開始に至る世界史の流れと、同時期の日本政治・経済について説明できる。
2ndQ
9週 第一次世界大戦と、その後の国際秩序 第一次世界大戦の概要と、その後のヴェルサイユ・ワシントン体制について、日本との関わりも視野に入れつつ説明できる。
10週 日本の政党政治と世界恐慌 世界恐慌までの国際情勢と、その間の日本政治・経済・文化、特に政党政治の確立や大衆文化の発展について説明できる。
11週 ファシズムの台頭と満州国成立 世界恐慌からファシズム台頭に至る国際情勢と、その間の日本政治・経済、特に政党政治の終焉と満州国について説明できる。
12週 日中戦争と第二次世界大戦 日中戦争開始までの日本政治・経済と日中関係、さらに第二次世界大戦に至る国際政治の流れについて説明できる。
13週 アジア太平洋戦争と日本占領 アジア太平洋戦争を含めた第二次世界大戦の概要と、占領期の日本政治・経済、さらに冷戦開始までの国際情勢を説明できる。
14週 冷戦期の世界と日本の復興 冷戦開始から終結に至る国際情勢の動きと、高度成長からバブル崩壊に至る日本政治・経済の流れを説明できる。
15週 前期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。2
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。2
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。2
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。2
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。2
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。2
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
法令やルールを遵守した行動をとれる。2
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2
企業には社会的責任があることを認識している。2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2

評価割合

試験レポート合計
総合評価割合5050100
基礎的能力305080
専門的能力10010
分野横断的能力10010