物理学I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 物理学I
科目番号 20041 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 前田恵一ほか「物理基礎」,前田恵一ほか「物理」(実教出版)/「エクセル物理 総合版 物理基礎+物理」(実教出版)
担当教員 古崎 広志

到達目標

1. 力と速度と加速度を理解できる
2. 運動の諸法則を理解できる
3. 仕事を理解できる
4. 力学的エネルギーとその保存則を理解できる
5. 熱量の保存と比熱について理解できる
6. 運動量とその保存則を理解できる
7. 剛体を理解できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2,7概念,関連する物理量,法則などが十分理解できており,応用的な問題も解ける.概念,関連する物理量,法則などがおおむね理解できており,基礎的な問題は解ける.概念,関連する物理量,法則などが理解できておらず,基礎的な問題も解けない.
到達目標 項目3,4,6概念,関連する物理量,法則などが十分理解できており,応用的な問題も解ける.概念,関連する物理量,法則などがおおむね理解できており,基礎的な問題は解ける.概念,関連する物理量,法則などが理解できておらず,基礎的な問題も解けない.
到達目標 項目5概念,関連する物理量,法則などが十分理解できており,応用的な問題も解ける.概念,関連する物理量,法則などがおおむね理解できており,基礎的な問題は解ける.概念,関連する物理量,法則などが理解できておらず,基礎的な問題も解けない.

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人類は自然現象の中に存在する法則を発見し,それを応用して文明を築いてきた.物理学はその中心的役割を果たしてきている.物理学 I では力と運動に関する現象を中心に,その現象と物理量を言葉や式で表現する.また,数式で表現された物理量から現象を理解する.こうして技術者としての基礎学力を養い,さまざまな工学的な課題の解決方法を習得することを目的とする.
授業の進め方・方法:
【授業の進め方など】板書により進める.学生実験を3回行う.
【事前事後学習など】復習のため毎回課題を与える.
【関連科目】基礎数学 A,基礎数学 B,化学 I
【MCC対応】Ⅱ-A 物理,Ⅱ-B 物理実験
注意点:
復習が大事なので,課題には必ず取り組むこと.

【評価方法・評価基準】成績の評価基準として学年末の成績が 50 点以上で合格とする.
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する.
前期評価:前期中間試験(45%),前期末試験(45%),課題(10%)
後期評価:後期中間試験(45%),学年末試験(45%),課題(10%)
学年末評価:前期評価(50%),後期評価(50%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 速度 速度を理解できる
2週 加速度 加速度を理解できる
3週 等加速度直線運動 速度と加速度を理解できる
4週 自由落下の実験 自由落下する物体の速度の変化を調べる
5週 重力による運動 速度と加速度を理解できる
6週 力を理解できる
7週 力のつり合い 力を理解できる
8週 前期中間試験の解答と復習
摩擦力
1~7週の授業内容に関する問題が解ける
力を理解できる
2ndQ
9週 摩擦力 力を理解できる
10週 いろいろな力、圧力、浮力 力を理解できる
11週 慣性の法則 運動の諸法則を理解できる
12週 運動方程式 運動の諸法則を理解できる
13週 運動方程式の応用 運動の諸法則を理解できる
14週 復習と演習 8~13週の授業内容に関する問題が解ける
15週 前期復習 8~13週の授業内容に関する問題が解ける
16週
後期
3rdQ
1週 仕事 仕事を理解できる
2週 運動エネルギー 力学的エネルギーを理解できる
3週 位置エネルギー 力学的エネルギーを理解できる
4週 力学的エネルギー保存の法則 力学的エネルギーとその保存則を理解できる
5週 熱エネルギー 熱量の保存と比熱について理解できる
6週 比熱の実験 水熱量計を用いた測定により金属の比熱を求める
7週 復習と演習 1~6週の授業内容に関する問題が解ける
8週 後期中間試験の解答と復習
運動量
1~6週の授業内容に関する問題が解ける
運動量を理解できる
4thQ
9週 運動量と力積 運動量を理解できる
10週 運動量の保存 運動量とその保存則を理解できる
11週 運動量と力学的エネルギー 運動量とその保存則を理解できる
12週 運動量保存の実験 2台の台車を衝突させ,衝突前後の運動量の変化を調べる
13週 剛体の力学 I 剛体を理解できる
14週 剛体の力学 II 剛体を理解できる
15週 後期復習 8~14週の授業内容に関する問題が解ける
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理物理速度と加速度の概念を説明できる。3前1,前2
平均の速度、平均の加速度に関する計算ができる。3
直線及び平面運動において、速度をベクトルとして捉え、速度の合成・分解及び相対速度に関する計算ができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の変位、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
自由落下及び鉛直投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射及び斜方投射した物体の変位、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示できる。3
力の合成と分解ができる。3
質点にはたらく力のつりあいに関する計算ができる。3
重力、弾性力、抗力、張力の概念を理解し、それぞれの力に関する計算ができる。3
圧力、浮力について説明できる。3
運動の三法則について説明できる。3
運動方程式を用いて、物体に生じる加速度や物体にはたらく力などを求めることができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存の法則について説明でき、その法則を用いて、物体の速度や変位などを求めることができる。3
物体の質量と速度を用いて、運動量を求めることができる。3
物体の運動量変化が力積に等しいことを用いて、力積の大きさ、速度変化及び加わる平均の力などを求めることができる。3
運動量保存の法則について説明でき、その法則や反発係数を用いて、物体の衝突、分裂及び合体に関して、速度変化などを求めることができる。3
力のモーメントに関する計算ができる。3
剛体のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱に関する計算ができる。3
熱量保存の法則を用いて、熱容量、比熱及び熱平衡後の物体の温度を求めることができる。3
エネルギーには多くの形態があり、互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について、具体例を挙げて説明できる。3
物理実験物理実験実験の目的及び原理を説明できる。3
整理整頓により実験環境を適切に保ち、手順に従って安全に実験ができる。(化学実験と共通)3
実験条件やデータなどを正確に記録できる。(化学実験と共通)3
実験データから、最確値や誤差などを求めることができる。3
適切なグラフを作成し、実験データ間の最も確からしい関係を見出すことができる。3
適切な有効数字及び単位を用いて物理量を表すことができる。(化学実験と共通)3
実験結果から、物理現象の特徴や規則性を説明できる。3
観察・実験結果を座学などで学んだ内容と関連付けて説明できる。(化学実験と共通)3
以下の6分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。力学に関する分野/熱に関する分野/波に関する分野/光に関する分野/電磁気に関する分野/原子(電子及び放射線を含む)に関する分野3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合9010100
基礎的能力9010100
専門的能力000
分野横断的能力000