電気回路II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気回路II
科目番号 20314 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 松澤 昭「新しい電気回路 上」(講談社) /必要に応じて関連の資料を配布する.参考書:柴田尚志「基礎からの過渡現象」(森北出版)
担当教員 山田 洋士

到達目標

1.容量とインダクタの電気的性質を理解している.
2.R,L,Cを含む回路において,回路方程式を作り,過渡現象を解析できる.
3.定常解,過渡解の意味を説明できる.
4.ラプラス変換を用いて過渡現象を解析できる.
5.回路の時間応答を解析できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2容量とインダクタの電気的性質の諸概念を説明でき,応用的な問題を解くことができる.容量とインダクタの電気的性質の諸概念を説明でき,基本的な問題を解くことができる.容量とインダクタの電気的性質の諸概念を説明することができない.
到達目標 項目2,3,5過渡現象の諸概念を説明でき、応用的な問題を解くことができる.過渡現象の諸概念を説明でき,基本的な問題を解くことができる.過渡現象の諸概念を説明することができない.
到達目標 項目3,4,5ラプラス変換を用いて過渡現象の応用的な問題を解くことができる.ラプラス変換を用いて過渡現象の基本的な問題を解くことができる.ラプラス変換を用いて過渡現象の問題を解く際の諸概念を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学&情報工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これまでの電気回路では,線形回路に電圧・電流を加えて定常状態にある仮定の下での回路解析法を学んできた.この科目では,種々の電子機器に関連するより高度な専門的知識として,電気信号が急激に変化したときに生ずる過渡的な状態の解析法を修得し,技術者として必要な基礎学力と専門的知識を身につける.授業では,過渡現象の理論の講義を通して知識を得るだけではなく,それぞれの分野の問題演習を通して,意欲的・実践的に課題の解決に最後まで取り組むことができる能力を養う.
授業の進め方・方法:
容量とインダクタの電気的性質と,過渡現象の概念を授業を通して習得する.この分野における課題解決能力を養うため,過渡現象の問題演習もあわせて行う.
【事前事後学習】授業内容の理解を深めるため,演習課題を課す.
【関連科目】回路基礎,電気回路Ⅰ
【MCC対応】V-C-1電気回路
注意点:
演習課題を課すので,自らの手で問題を解くことを通して,学習内容の定着を図ること.
微分,積分,1階および2階の線形微分方程式の解法を使用するため,復習しておくこと.

【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験,演習課題を実施する.
総合評価:前期中間試験(40%),前期末試験(40%),演習課題(20%)
成績の評価基準として60点以上を合格とする.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 容量とインダクタの電気的性質 容量とインダクタの電気的性質を説明できる.
2週 回路における定常状態と過渡的状態 回路における定常状態と過渡的状態を説明できる.
3週 直流電源と抵抗・コンデンサから構成される回路の過渡現象 直流電源と抵抗・コンデンサから構成される回路において,微分方程式を応用して回路方程式を作り,過渡現象を解析できる.時定数を説明できる.
4週 直流電源と抵抗・コイルから構成される回路の過渡現象 直流電源と抵抗・コイルから構成される回路において,微分方程式を応用して回路方程式を作り,過渡現象を解析できる.時定数を説明できる.
5週 RC直列回路にパルス電圧を加えた場合 RC直列回路にパルス電圧を加えた場合の過渡現象を解析できる.
6週 RL直列回路にパルス電圧を加えた場合 RL直列回路にパルス電圧を加えた場合の過渡現象を解析できる.
7週 演習問題の解説 過渡現象に関する問題を解決することができる.
8週 中間試験答案の返却と解説 過渡現象に関する問題を解決することができる.
2ndQ
9週 交流電圧を加えた場合の過渡現象 交流電圧を加えた場合の過渡現象を解析できる.
10週 LC回路の自由振動 LC回路の自由振動を解析できる.
11週 RLC回路の自由振動 RLC回路の自由振動を解析できる.
12週 ラプラス変換とは(この内容は,授業の進展に応じて実施回を入れ替えて扱う場合がある) ラプラス変換を求められる.
13週 ラプラス変換による過渡現象解析(この内容は,授業の進展に応じて実施回を入れ替えて扱う場合がある) ラプラス変換を用いて過渡現象を解析できる.
14週 演習問題の解説 過渡現象に関する問題を解決することができる.
15週 前期復習 過渡現象に関する問題を解決することができる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路RL直列回路やRC直列回路等の単エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4
RLC直列回路等の複エネルギー回路の直流応答を計算し、過渡応答の特徴を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000