電子デバイス

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子デバイス
科目番号 20319 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 大山英典,葉山清輝「半導体デバイス工学」(森北出版)
担当教員 山田 健二

到達目標

1.p形半導体とn形半導体を理解し、説明できる。
2.半導体中のキャリアの振る舞いを理解し、説明できる。
3.キャリヤ密度を計算できる。
4.エネルギー帯構造の概念を理解し、説明できる
5.pn接合の特性を理解し、説明できる。
6.バイポーラトランジスタの構造を理解し、説明できる。
7.バイポーラトランジスタの動作について解析ができる。
8.MOS構造について説明できる。
9.MOS構造の解析ができる。
10.MOSトランジスタの構造について説明できる。
11.MOSトランジスタの動作について解析ができる。
12.デバイス製作のプロセスを理解し、説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目 1~5pn接合について理解し説明できる基本的なpn接合について理解し説明できる基本的なpn接合について理解し説明できない
到達目標 項目 6, 7バイポーラトランジスタを理解し説明できる基本的なバイポーラトランジスタを理解し説明できる基本的なバイポーラトランジスタを理解し説明できない
到達目標 項目 8~12MOSトランジスタを理解し説明できる基本的なMOSトランジスタを理解し説明できる基本的なMOSトランジスタを理解し説明できない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学&情報工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
電子デバイスは現在の情報化社会を支えるハードウェアの最も基礎的な学問分野である。授業では電子デバイスの動作原理の基本を学び、基礎学力を身に付ける。そして,デバイス解析の手法を学び、課題解決に必要な能力を養う。
授業の進め方・方法:
教科書に沿って進め、pn接合・キャリア・バイポーラトランジスタ・MOSFETについて学ぶ。
【事前事後学習など】到達目標確認のための演習課題を与える。
【関連科目】電磁気学I、II,電子回路I、II,数学
【MCC対応】Ⅴ-C-2電磁気,Ⅴ-C-4電子工学,Ⅴ-C-5電力
注意点:
教科書の問題や与えられた演習課題をすべて解いておく。
数学(特に微分や積分)の基礎知識を理解している必要がある。
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として60点以上を合格とする。
前期末評価:中間試験(40%)、期末試験(40%)、課題(20%)
後期末評価:中間試験(40%)、期末試験(40%)、課題(20%)
学年末評価:前期末評価(50%)と後期末評価(50%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 半導体について 半導体の特徴を説明できる
2週 エネルギー帯の考え方(1) n形とp形を説明できる
3週 エネルギー帯の考え方(2) 水素原子モデルを説明できる
4週 キャリアの分布(1) キャリアの分布と存在確率を説明できる
5週 キャリアの分布(2) キャリアの分布を導出できる
6週 キャリアの分布(3) キャリア密度の変化を説明できる
7週 キャリアの運動(1) ホール効果を説明できる
8週 キャリアの運動(2) 拡散電流について説明できる
2ndQ
9週 キャリアの運動(3) 拡散方程式について説明できる
10週 キャリアの運動(4) キャリアの振る舞いについて説明できる
11週 pn接合(1) エネルギーバンド図を用いてpn接合を説明できる
12週 pn接合(2) pn接合の電圧‐電流特性を説明できる
13週 pn接合(3) pn接合の接合容量を説明できる
14週 pn接合(4) ダイオードの降伏減少を説明できる
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 電子デバイス演習(1) 半導体に関する基本的な計算ができる
2週 ショットキーダイオード エネルギーバンド図を用いてショットキーダイオードを説明できる
3週 発光ダイオードとレーザーダイオード 種々のダイオードを説明できる
4週 バイポーラトランジスタ(1) エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタを説明できる
5週 バイポーラトランジスタ(2) 増幅率を説明できる
6週 バイポーラトランジスタ(3) 静特性を説明できる
7週 バイポーラトランジスタ(4) バイポーラトランジスタの基本的な計算ができる
8週 MOSデバイス(1) エネルギーバンド図を用いてMOS構造を説明できる
4thQ
9週 MOSデバイス(2) 印加電圧に対するMOS構造の変化を説明できる
10週 MOSデバイス(3) MOS構造の静電容量を説明できる
11週 MOSデバイス(4) MOSFETの動作を説明できる
12週 MOSデバイス(5) MOSデバイスの電圧‐電流特性を説明できる
13週 その他のFET その他のFETについて説明できる
14週 集積回路 集積回路の分類を説明できる
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。4
エレクトロンボルトの定義を説明し、単位換算等の計算ができる。4
原子の構造を説明できる。4
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。4
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。4
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。4
真性半導体と不純物半導体を説明できる。4
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。4
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。4
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。4
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。4
電力半導体電力変換装置の原理と働きについて説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000