コンピュータアーキテクチャ

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 コンピュータアーキテクチャ
科目番号 20320 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子情報工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 堀 桂太郎「図解コンピュータアーキテクチャ入門」(森北出版)
担当教員 松本 剛史

到達目標

1.コンピュータの基本構成を理解し,それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
2.プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
3.メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
4.命令コード表に従いアセンブリ言語を理解できる。
5.入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
6.マルチプロセッサ技術を理解し,概説できる。
7.周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1コンピュータの基本構成を理解し,具体例をあげて説明できる。コンピュータの基本構成を理解し,説明できる。コンピュータの基本構成を理解することが困難で説明できない。
到達目標 項目2,3,4,6プロセッサやメモリシステムに関する主要技術を理解し説明できる。プロセッサやメモリシステムに関する基本的な技術を理解し説明できる。プロセッサやメモリシステムに関する技術を理解することが困難で説明できない。
到達目標 項目5,7入出力を実現するための主要技術を説明でき,周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。入出力を実現するための基本技術を説明でき,周辺機器入出力を伴う簡単なプログラムを作成できる。入出力を実現するための主要技術を説明できず,周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
本科学習目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
コンピュータのしくみと動作を,論理素子のレベルからアセンブラのレベルまで理解し,電子工学や情報工学を学ぶための基礎学力と専門知識を養う。各種周辺機器を自由に組み合わせたシステムを実際に作成することで,実践的にものづくりや課題の解決に取り組む。
授業の進め方・方法:
マイコンボードを利用して,コンピュータのハードウェア構成,アセンブリ言語,及び各種周辺機器制御を講義と演習で学ぶ。
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するため,随時演習課題を与える。
【関連科目】電子情報工学基礎Ⅰ・Ⅱ,ディジタル回路,オペレーティングシステム,プログラミング基礎Ⅱ
【MCC対応】Ⅴ-C-6計測,Ⅴ-D-3 計算機工学,Ⅴ-D-8 その他の学習内容,情報教育対応科目
注意点:
教科書の他に授業内で配布する資料を持参すること。
演習時には、ノートパソコンを持参すること。
課題の演習問題は期限までに必ず提出すること。
【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験、後期中間試験、学年末試験,演習課題を実施する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期評価:前期中間試験(30%),前期末試験(30%),演習課題(40%)
後期評価:後期中間試験(30%),学年末試験(30%),演習課題(40%)
学年末評価:前期評価(50%),後期評価(50%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 コンピュータアーキテクチャとは コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。
2週 基本アーキテクチャ コンピュータの基本構成を理解し,それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
3週 プログラムカウンタ,スタック,演算部,フラグ プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
4週 命令セットアーキテクチャ,アドレス修飾 プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
5週 パイプライン プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
6週 キャッシュメモリ(1) メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
7週 キャッシュメモリ(2) メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
8週 CISCとRISC プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
2ndQ
9週 制御アーキテクチャ(1) プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
10週 制御アーキテクチャ(2) プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
11週 マイコンの構成 コンピュータの基本構成を理解し,それぞれの役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。
12週 マイコンプログラム作成演習 (入出力) 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
13週 マイコンプログラム作成演習 (ビット操作) 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
14週 サンプリング定理 入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 DA回路 入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
2週 AD回路 入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
3週 割り込み制御 入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
4週 マルチプロセッサ技術, 拡張バス 入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。
5週 ストレージ技術 メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
6週 メモリ メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。
7週 周辺機器の接続 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
8週 アセンブリ言語による条件分岐 命令コード表に従いアセンブリ言語を理解できる。
4thQ
9週 アセンブリ言語による繰り返し処理 命令コード表に従いアセンブリ言語を理解できる。
10週 サブルーチンとスタックポインタ 命令コード表に従いアセンブリ言語を理解できる。
11週 周辺機器制御システムの作成 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
12週 周辺機器制御システムの作成 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
13週 周辺機器制御システムの作成 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
14週 周辺機器制御システムの作成 周辺機器入出力を伴うプログラムを作成できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野計測A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。4
情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。4
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。4
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。4
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。4
コンピュータシステムデュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。4
その他の学習内容情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000