V L S I 工学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 V L S I 工学
科目番号 20332 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電子情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 宇佐美 公良「FPGA時代に学ぶ集積回路のしくみ」(コロナ社)
担当教員 松本 剛史

到達目標

1.集積回路の種類や構造を理解し、説明できる。
2.集積回路の製造工程を理解し、説明できる。
3.集積回路の設計フローを理解し、説明できる。
4.CMOS回路の特性を理解し、説明できる。
5.CMOS回路のレイアウト設計について理解し、基本的な回路の設計ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1, 2集積回路の種類や構造、および、その製造工程について説明でき、応用的な問題の解決ができる。集積回路の種類や構造、および、その製造工程について説明でき、基本的な問題の解決ができる。集積回路の種類や構造、および、その製造工程について説明できず、基本的な問題の解決ができない。
到達目標 項目3集積回路の設計フローにおける主要な概念や手法を説明でき、応用的な問題の解決ができる。集積回路の設計フローにおける主要な概念や手法を説明でき、基本的な問題の解決ができる。集積回路の設計フローにおける主要な概念や手法を説明できず、基本的な問題の解決ができない。
到達目標 項目4, 5CMOS回路の特性、および、レイアウト設計について説明でき、応用的な問題の解決ができる。CMOS回路の特性、および、レイアウト設計について説明でき、基本的な問題の解決ができる。CMOS回路の特性、および、レイアウト設計について説明できず、基本的な問題の解決ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(電気電子工学&情報工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現在の高度情報化社会を支える情報機器は、VLSI(大規模集積回路)によって実現されており、その重要性は非常に大きい。本科目では、主にディジタル集積回路を対象として、回路の特性を学ぶとともに、その設計フローや製造工程に関する主要な概念や手法を学ぶ。集積回路の製造や設計においては、これまでに電子情報工学科で学んだ電子デバイス、電気回路、電子回路、ディジタル回路、離散数学、アルゴリズム等を組み合わせて適用することが不可欠である。本科目を通して、集積回路に関連する問題の解決できる能力を養うとともに、様々な既習事項を組合わせて問題解決に当たる能力を高める。
授業の進め方・方法:
ディジタル集積回路を対象として、回路特性、ならびに、製造と設計に関する知識を講義と問題演習を通して習得する。また、レイアウト設計の演習を通して、トランジスタレベルにおけるVLSI回路の理解と設計能力を高めることを目指す。
【事前事後学習など】
授業内容の理解を深めるため、課題(問題演習、設計演習)を課す。
【関連科目】
ディジタル回路,ハードウェア設計工学,アルゴリズムとデータ構造,情報数学,電気回路Ⅰ,電気回路Ⅱ,電子回路Ⅰ,電子デバイス
注意点:
問題演習を課すので、自らの手で問題を解くことを通して、学習内容の定着に努めること。
教科書を使用するが、学習内容に応じて、解説のためにプリントを配布する。

【評価方法・評価基準】
後期中間試験、学年末試験,課題を実施する。成績の評価基準として60点以上を合格とする。
総合評価:後期中間試験(35%),学年末試験(35%),課題(問題演習,設計演習)(30%)

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 VLSIの歴史と分類 VLSIの種類や構造を説明できる。
2週 MOSFETの構造と動作原理 MOSFETの構造と動作原理を説明できる。
3週 VLSIの製造工程 VLSIの製造工程について説明できる。
4週 CMOSインバータ回路の特性(1) CMOSインバータ回路の入出力特性・スイッチング特性・消費電力について説明できる。
5週 CMOSインバータ回路の特性(2) CMOSインバータ回路の入出力特性・スイッチング特性・消費電力について説明できる。
6週 レイアウト設計演習(1) CMOSインバータをレイアウト設計し、回路シミュレーションによって、その特性を評価できる。
7週 CMOS論理回路 CMOS回路による基本論理ゲート、複合ゲート、フリップフロップ回路について説明できる。
8週 レイアウト設計演習(2) CMOS論理回路のレイアウト設計ができる。
4thQ
9週 レイアウト設計演習(3) CMOS論理回路のレイアウト設計ができる。
10週 VLSIの設計フロー VLSIの設計フローを説明できる。
11週 回路合成技術 高位合成および論理合成について説明できる。
12週 回路検証技術 VLSI設計における回路検証技術について説明できる。
13週 テスト テスト設計やテストパターン生成について説明できる。
14週 低消費電力設計 代表的な低消費電力設計について説明できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000