歴史I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 歴史I
科目番号 15320 科目区分 一般 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『世界の歴史A』(山川出版)『新選日本史B』(東京書籍)、『グローバルワイド最新世界史図表』(第一学習社)
担当教員 佐々木 香織

到達目標

1.諸地域の文明の特色を風土との関わりにおいて理解する。
2.諸文明の発展が、宗教の成立と不可分の関係にあることを理解する。
3.諸文明が影響関係を持ちながら発展したことを理解する。
4.歴史の思想的転換について理解する。
5.社会構造・身分制度の変遷について理解する。
6.文化史についての基礎知識を得る。
7.世界史で学ぶ国々の正しい地理の知識を得る。
8.日本の古代行政区分や歴史上の地名の知識を得る。
9.歴史的事象に関する語句を正しく読解・表記できる。
10.歴史的事象について考察したことを論理的に表現・記述できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 項目1,2,3,4,5,6,9歴史的事象について読解・表記・説明でき、それらを自分の問題として考察できる歴史的事象に関する語句を正しく読解・表記し、意味を説明できる歴史的事象に関する語句を正しく読解できない。意味が説明できない。
評価項目2 項目7,8世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得、地図上に表記できる世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得る世界史・日本史で学ぶ国や地域の名称を知らない
評価項目3 項目10歴史的事象について自ら調査・資料収集し、その内容について考察したことを論理的に表現・表記できる歴史的事象について考察したことを論理的に表現・表記できる歴史的事象についての知識がない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
国際社会への幅広い視点を持った技術者となるためには、諸国家、諸地域の変遷やそれぞれの影響関係など、現代世界が形成された過程を知る必要がある。そこで本授業では、古代から19世紀までの世界史および日本史の基礎的知識の習得を主眼とし、さらに博物館等での実地調査を行い、その学習成果や体験を論理的に記述し表現できる基礎学力を養うことを目標とする。前期には世界史の指定教科書を用いて19世紀までの世界史、後期には日本史の指定教科書を用いて19世紀までの日本史を学習する。
授業の進め方・方法:
到達目標を達成するため、随時、地図作業、論述文作成などの課題を課す。
夏期休暇に博物館見学のレポート課題を与える。
注意点:
【評価方法・評価基準】
前期中間・前期末・後期中間・学年末の各試験を実施する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期末:中間試験成績(50%)、期末試験成績(50%)
学年末:定期試験成績(80%)、長期休暇課題(20%)
    定期試験成績は4回の試験をそれぞれ20%として算出する。
事項の暗記に終始せず、出来事の成り立ちやそれぞれの影響関係についてよく整理しておくこと。
また、それらを明晰な文章で表現できる力を身につけること。
長期休暇課題は必ず提出すること。提出を怠ることは、試験を1回受けないのと同じことです。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 現代の課題-歴史を学ぶ意義- 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
2週 古代中国文明と東アジア世界 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
3週 隋・唐帝国の発展と日本との交渉 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
4週 インダス文明と多宗教世界 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
5週 イスラエルを中心とした一神教の成立 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
6週 キリスト教・イスラム教の世界 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
7週 古代ギリシアの発展と衰亡 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
8週 共和政ローマの進展 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
2ndQ
9週 古代ローマ帝国の衰亡とゲルマン諸国の乱立 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
10週 ヨーロッパ封建社会 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
11週 ルネサンス運動とヨーロッパ近代 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
12週 宗教改革 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
13週 アメリカ合衆国独立の意義 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
14週 フランス革命 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
15週 ナポレオン帝政 世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
16週 前期復習 複雑な事象の本質を整理し、構造化し、結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に表現できる。
後期
3rdQ
1週 古代国家の形成と東アジア 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
2週 律令体制の成立 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
3週 平安遷都と国際関係 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
4週 摂関政治と古代文化 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
5週 院政と武士の成長 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
6週 保元・平治の乱 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
7週 治承・寿永の内乱 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
8週 鎌倉幕府の成立 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
4thQ
9週 復習・論述指導 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
10週 元寇と鎌倉滅亡 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
11週 南北朝の動乱 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
12週 室町幕府と下剋上の社会 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
13週 中世文化 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
14週 織豊政権と対外政策 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
15週 江戸幕府の大名統制 日本の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的観点から理解できる。
16週 後期復習 複雑な事象の本質を整理し、構造化し、結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に表現できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地歴産業活動(農牧業、水産業、鉱工業、商業・サービス業等)などの人間活動の歴史的発展過程または現在の地域的特性、産業などの発展が社会に及ぼした影響について理解できる。4
人間活動と自然環境との関わりや、産業の発展が自然環境に及ぼした影響について、地理的または歴史的観観点から理解できる。4
社会や自然環境に調和した産業発展に向けた現在までの取り組みについて理解できる。4
日本を含む世界の様々な生活文化、民族・宗教などの文化的諸事象について、歴史的または地理的観点から理解できる。4前1
国家間や国家内で見られる、いわゆる民族問題など、文化的相違に起因する諸問題について、地理的または歴史的観点から理解できる。4
文化の多様性を認識し、互いの文化を尊重することの大切さを理解できる。4
公民哲学者の思想に触れ、人間とはどのような存在と考えられてきたかについて理解できる。4
諸思想や諸宗教において、自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解できる。4
諸思想や諸宗教において、好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解できる。4
民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる。3
資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる。3
現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる。3
地歴・公民現代科学の考え方や科学技術の特質、科学技術が社会や自然環境に与える影響について理解できる。3
社会や自然環境に調和し、人類にとって必要な科学技術のあり方についての様々な考え方について理解できる。3
今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる。3
環境問題、資源・エネルギー問題、南北問題、人口・食糧問題といった地球的諸課題とその背景について理解できる。3
国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。3
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。3
集団において、集団の意見を聞き、自分の意見も述べ、目的のために合意形成ができる。3
目的達成のために、考えられる提案の中からベターなものを選び合意形成の上で実現していくことができ、さらに、合意形成のための支援ができる。3
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。4
ICTやICTツール、文書等を自らの専門分野において情報収集や情報発信に活用できる。4
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、そこから主要な原因を見出そうと努力し、解決行動の提案をしようとしている。3
現状と目標を把握し、その乖離の中に課題を見つけ、課題の因果関係や優先度を理解し、発見した課題について主要な原因を見出し、論理的に解決策を立案し、具体的な実行策を絞り込むことができる。3
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。4
複雑な事象の本質を整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。結論の推定をするために、必要な条件を加え、要約・整理した内容から多様な観点を示し、自分の意見や手順を論理的に展開できる。4後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。 3
集団の中で、自身の能力を発揮して、組織の勢いを向上できる。3
日常生活の時間管理、健康管理、金銭管理などができる。常に良い状態を維持するための努力を怠らない。3
ストレスやプレッシャーに対し、自分自身をよく知り、解決を試みる行動をとることができる。日常生活の管理ができるとともに、目標達成のために対処することができる。3
学生であっても社会全体を構成している一員としての意識を持って、行動することができる。3
市民として社会の一員であることを理解し、社会に大きなマイナス影響を及ぼす行為を戒める。人間性・教養、モラルなど、社会的・地球的観点から物事を考えることができる。3
チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。3
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。3
先にたって行動の模範を示すことができる。口頭などで説明し、他者に対し適切な協調行動を促し、共同作業・研究をすすめことができる。3
目指すべき方向性を示し、先に立って行動の模範を示すことで他者に適切な協調行動を促し、共同作業・研究において、系統的に成果を生み出すことができる。リーダーシップを発揮するために、常に情報収集や相談を怠らず自身の判断力をも磨くことができる。3
法令を理解し遵守する。基本的人権について理解し、他者のおかれている状況を理解することができる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識している。3
法令を理解し遵守する。研究などで使用する、他者のおかれている状況を理解できる。自分が関係している技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を理解し、技術者が社会に負っている責任を認識し、身近で起こる関連した情報や見解の収集に努めるなど、技術の成果が社会に受け入れられるよう行動できる。3
未来の多くの可能性から技術の発展と持続的社会の在り方を理解し、自らのキャリアを考えることができる。3
技術の発展と持続的社会の在り方に関する知識を有し、未来社会を考察することができるとともに、技術の創造や自らのキャリアをデザインすることが考慮できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセス理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しなければならないことを理解する。3
クライアントの要求を解決するための設計解を作り出すプロセスを理解し、設計解を創案できる。さらに、創案した設計解が要求を解決するものであるかを評価しデザインすることができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオレポート合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力400000040
専門的能力400000040
分野横断的能力000002020