総合物理

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 総合物理
科目番号 15480 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:佐藤文隆ほか「物理基礎」「物理」(実教出版)   教材等:「セミナー物理基礎+物理」(第一学習社)
担当教員 佐野 陽之

到達目標

1.速度・加速度の基本事項を理解し、計算ができる。
2.力の性質と運動方程式の基本事項を理解し、計算できる。
3.力学的エネルギーと運動量の基本事項を理解し、計算できる。
4.円運動・単振動の基本事項を理解し、計算できる。
5.熱の基本事項を理解し、計算できる。
6.波動、音、光の基本事項を理解し、計算できる。
7.原子、原子核、放射線を理解できる。
8.地球の内部と活動、大気と海洋を理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
基礎物理(力学、熱、波動) 到達目標1~6基本的な物理現象とそれらの数学的表式(基本法則・公式)を十分に理解できる。基礎的な問題及び複数の法則(公式)や物理量が関係した問題が解ける。基本的な物理現象を理解し、それらの数学的表式(基本法則・公式)を知っている。基礎的な問題が解ける。基本的な物理現象及び基本法則・公式を理解できない。基礎的問題が解けない。
原子、原子核、放射線 到達目標7物理現象を十分に理解し、説明できる。基礎的問題が解ける。物理現象を知っている。基礎的問題が概ね解ける。物理現象を理解できない。基礎的問題が解けない。
アースサイエンス 到達目標8物理現象を十分に理解し、説明できる。基礎的問題が解ける。物理現象を知っている。基礎的問題が概ね解ける。物理現象を理解できない。基礎的問題が解けない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
工学を学ぶ上で必要な物理学に関する基礎学力を身につけ、さまざまな工学的な課題の解決方法を習得することを目的とする。特に、1、2年で学んだ物理学全般に関する理解を深め、総合的な学力の向上をはかる。
授業の進め方・方法:
【授業の進め方など】1~10週:基礎物理に関する問題演習を行う。11週以降:アースサイエンス、原子分野の物理現象・法則等の説明・解説を行い、問題演習を行う。また、放射線に関する物理実験を行う。
【事前事後学習など】授業の復習、学習到達目標の確認のため、随時宿題・課題を与えることがある。
【関連科目】物理学I、物理学IIA、物理学IIB
注意点:
物理と数学は非常に密接に関連しているので、数学の基礎をしっかり固めること。1,2年の物理科目の復習として多くの物理問題を解くことになるが、分からないことは良く復習すること。その際、1,2年の物理科目で使った教科書を利用すると良い。授業で理解できない点はすぐに質問すること。授業では関数電卓を使用するので持参すること。
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として50点以上を合格とする。
後期中間試験、学年末試験を実施する。
後期中間試験(40%)、学年末試験(40%)、課題・学習到達度試験・実験レポートなど(20%)
何らかの事情で学習到達度試験に不都合が生じた場合は、この試験の成績は加味しないことがある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 速度・加速度の問題演習 速度・加速度の基本事項を理解し計算できる
2週 力の性質と運動方程式の問題演習 力の性質と運動方程式の基本事項を理解し計算できる
3週 力学的エネルギー・運動量の問題演習 力学的エネルギーと運動量の基本事項を理解し計算できる
4週 復習 1~3週の授業内容の基礎的問題が解ける
5週 円運動・単振動・万有引力の問題演習 円運動・単振動の基本事項を理解し計算できる
6週 熱(熱量保存の法則、状態方程式、気体の状態変化など)の問題演習 熱の基本事項を理解し計算できる
7週 復習 1~6週の授業内容の基礎的問題が解ける
8週 波動の問題演習 波動の基本事項を理解し計算ができる
4thQ
9週 音・光の問題演習 音・光の基本事項を理解し計算できる
10週 復習 1~9週の授業内容の基礎的問題が解ける
11週 アースサイエンス 地球の内部と活動、大気と海洋を理解できる
12週 原子・原子核 原子・原子核を理解できる
13週 放射線 放射線を理解できる
14週 放射線実験 身近にある物の放射線量を測定し、その大きさを把握できる。霧箱を用いて放射線を観察し、その特徴を理解できる
15週 後期の復習 基礎物理、アースサイエンス、原子分野などの基礎的問題が解ける
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.3
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3
横波と縦波の違いについて説明できる。3
波の重ね合わせの原理について説明できる。3
波の独立性について説明できる。3
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。3
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。3
ホイヘンスの原理について説明できる。3
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。3
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。3
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。3
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。3
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。3
自然光と偏光の違いについて説明できる。3
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。3
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000