コンクリート構造学II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 コンクリート構造学II
科目番号 17570 科目区分 専門 / 必修
授業形態 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 小林和夫著 「コンクリート構造学」(森北出版)
担当教員 福留 和人

到達目標

1.許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
2.限界状態設計法の材料の特性値を理解し,説明できる。
3.各種断面の設計曲げ耐力が計算できる。
4.偏心および中心軸方向圧縮力を受ける部材の耐力が計算できる。
5.限界状態設計法のせん断に対する考え方を理解し,説明できる。
6.使用性,疲労に関する断面の安全性を理解し,その評価計算ができる。
7.PC構造の原理を理解し,説明できる。
8.PC構造を分類し,その特徴を説明できる。  
9.PC構造の施工手順の概要を理解し,説明できる。
10.PC曲げ部材における断面設計の手順を理解するとともに,簡単な断面計算ができる。
  




ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1限界状態設計法の考え方を理解し,説明できるとともに,各種断面力に対する耐力を計算できる。限界状態設計法の考え方を理解し,説明できるとともに,各種断面力に対する簡単な耐力計算ができる。限界状態設計法の考え方を理解できずし,説明できない。また,各種断面力に対する耐力の計算ができない。
到達目標 項目2疲労に関する断面の安全性および使用性の検討を理解し,その評価計算ができる。疲労に関する断面の安全性および使用性の検討を理解し,その簡単な評価計算ができる。疲労に関する断面の安全性および使用性の検討を理解できず,その評価計算ができない。
到達目標 項目3PC構造の原理,施工手順,断面設計手順を理解し,説明できるとともに,断面計算ができる。PC構造の原理,施工手順,断面設計手順を理解し,説明できるとともに,簡単な断面計算ができる。PC構造の原理,施工手順,断面設計手順を理解できず,説明できるない。また,簡単な断面計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(土木工学) 説明 閉じる
創造工学プログラム B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年次に学習した鉄筋コンクリート構造の許容応力度設計法の続きとして,せん断応力による斜め引張力の考え方を説明し,斜め引張鉄筋の設計法を学ぶ。また新たな設計法として耐久性,安全性,使用性などを考慮する限界状態設計法の基本的な考え方を学ぶ。さらに,プレストレストコンクリート構造(PC構造)の原理,特長,施工法および設計法を概説する。意欲的実践的に課題解決に最後まで取り組む中から,技術者としての自らの立場を理解し,コンクリート構造物設計の社会環境における位置づけを学ぶ。
授業の進め方・方法:
【事前事後の学習など】
平素の授業で演習を多く取り入れているので,その都度きちんと理解する。理解できなかったことは必ず質問して覚える。
【関連科目】
環境都市工学基礎,コンクリート工学,構造力学I,構造力学II,コンクリート構造学I
注意点:
1.授業の理解を進めるため演習問題をレポートとして提出させる。
2.演習問題はコンクリート構造設計の基礎となるものであり,十分理解しなければならない。
【先修条件】
コンクリ-ト工学に関する基本的事項(材料、施工など)および構造力学の基本的事項について理解していること。コンクリ-ト工学(2C)、コンクリート構造学Ⅰ(3C) ,構造力学Ⅰ,構造力学Ⅱ
【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期末;中間試験(20%),期末試験(20%),小テスト・課題(10%)
後期末;前期末成績(50%),後期中間試験(20%),学年末試験(20%),小テスト・課題(10%)
で評価する。評価基準として,60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 高さの変化するはりのせん断応力 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
2週 斜め引張力の考え方 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
3週 斜め引張鉄筋の計算式 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
4週 斜め引張鉄筋の配置法 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
5週 斜め引張鉄筋の設計演習 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
6週 斜め引張鉄筋の設計演習 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
7週 斜め引張鉄筋の設計演習 許容応力度法による斜め引張鉄筋の設計ができる。
8週 限界状態設計法の考え方 限界状態設計法の材料の特性値を理解し,説明できる。
2ndQ
9週 限界状態設計法と許容応力度設計法の比較 限界状態設計法の材料の特性値を理解し,説明できる。
10週 限界状態設計法における材料の特性値と設計用値 限界状態設計法の材料の特性値を理解し,説明できる。
11週 限界状態設計法における材料の特性値と設計用値 限界状態設計法の材料の特性値を理解し,説明できる。
12週 断面破壊に関する検討 曲げを受ける部材 曲げモーメントを受ける部材の設計曲げ耐力が計算できる。
13週 断面破壊に関する検討 曲げを受ける部材 曲げモーメントを受ける部材の設計曲げ耐力が計算できる。
14週 断面破壊に関する検討 偏心軸方向圧縮力を受ける部材 偏心軸方向力を受ける部材の設計耐力が計算できる。
15週 前期学習まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 断面破壊に関する検討 偏心軸方向圧縮力を受ける部材 偏心軸方向力を受ける部材の設計耐力が計算できる。
2週 PC構造の原理,PC構造の分類と歴史(1) PC構造の原理を理解し,説明できる。
3週 断面破壊に関する検討 中心軸方向圧縮力を受ける部材 中心軸方向圧縮力を受ける部材の設計耐力が計算できる。
4週 PC構造の分類と歴史(2) PC構造を分類し,その特徴を説明できる。  
5週 断面破壊に関する検討 せん断力を受ける棒部材 限界状態設計法のせん断に対する考え方を理解し,説明できる。
6週 PC構造の設計手順,PC構造材料 PC曲げ部材における断面設計の手順を理解するとともに,簡単な
7週 断面破壊に関する検討 せん断力を受ける棒部材 限界状態設計法のせん断に対する考え方を理解し,説明できる。
8週 PC構造の施工 PC構造の施工手順の概要を理解し,説明できる。
4thQ
9週 使用性の検討 ひび割れ幅 使用性,疲労に関する断面の安全性を理解し,その評価計算ができる。
10週 プレストレスの損失 PC曲げ部材における断面設計の手順を理解するとともに,簡単な
11週 使用性の検討 変形 使用性,疲労に関する断面の安全性を理解し,その評価計算ができる。
12週 PC曲げ部材の応力解析 PC曲げ部材における断面設計の手順を理解するとともに,簡単な
13週 疲労による断面破壊の検討 使用性,疲労に関する断面の安全性を理解し,その評価計算ができる。
14週 PC曲げ部材の終局曲げモーメント PC曲げ部材における断面設計の手順を理解するとともに,簡単な
15週 後期学習まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合00001000100
基礎的能力0000000
専門的能力00001000100
分野横断的能力0000000