科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 倫理
科目番号 20023 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『倫理』(東京書籍)、『新編アプローチ倫理資料』(とうほう)、関連のプリントを配布する。
担当教員 鈴木 康文

到達目標


1.現代の価値観(人間の尊厳)を理解し、説明できる。
2.現代社会の諸問題を考察し、説明できる。
3.西洋思想の歴史を理解する。
4.科学技術史・科学基礎論に触れ、説明できる。
5.国家・市民社会の成り立ちを学習し、説明できる。
6.宗教を知り、国際社会への眼差しを養い、身につける。
7.資本主義の成立を理解する。
8.論理的思考力と表現力を培う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1、2,3,8現代の価値観(人間の尊厳)を正しく理解し、説明できる。現代の価値観(人間の尊厳)を理解し、説明できる。現代の価値観(人間の尊厳)を説明できない。
到達目標 項目4,8科学技術史・科学基礎論に触れ、正しく説明できる。科学技術史・科学基礎論に触れ、説明できる。科学技術史・科学基礎論を説明できない。
到達目標 項目5,6,7,8国家・市民社会の成り立ちを学習し、正しく説明できる。国家・市民社会の成り立ちを学習し、説明できる。国家・市民社会の成り立ちを説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
様々な倫理思想を学ぶことを通じ、人間に対する基本的な見方や社会の仕組みを把握するための基礎学力を養う。また、日常生活での課題を考察して理解を深め、社会や環境に配慮できる技術者を目指す。さらに身につけた知識に基づいて主体的に考察し、それを論理的に正しく表現した上で公正に意見を交換できるようにする。
授業の進め方・方法:
事前事後学習:休暇時にレポート課題を与える。
関連科目:環境倫理,現代社会,法と社会秩序,歴史,地理
注意点:
前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期末:前期中間試験(50%)、前期末試験(50%)
学年末:定期試験(80%)、レポート(10%)、受講態度(10%)。
受講態度は、小レポートの提出、授業中の指名に対する回答の回数を評価する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 倫理序説 授業「倫理」の目的を説明できる
2週 古代ギリシャ思想1(自然哲学) 古代の自然観を説明できる
3週 古代ギリシャ思想2(ソクラテスとプラトン) 古代の人間観について説明できる
4週 古代ギリシャ思想3(アリストテレス) 徳の倫理について説明できる
5週 国際化する社会と宗教 宗教から国際社会について概説できる
6週 ユダヤ教 ユダヤ教について説明できる
7週 キリスト教1 キリスト教について説明できる
8週 キリスト教2 キリスト教が現代に与えている影響を説明できる
2ndQ
9週 ルネサンスと近代の人間観1
ルネサンス期に生じた人間観を説明できる
10週 ルネサンスと近代の人間観2
ルネサンス期に生じた人間観が現代にどのような影響を与えたのか説明できる
11週 科学技術史序説 科学と技術の歴史を概説できる
12週 近代科学の成立1(ベーコン) 科学史上のベーコンの役割を説明できる
13週 近代科学の成立2(デカルト) 科学史上のデカルトの役割を説明できる
14週 近代科学と自然観
近代科学によって自然の見方がどのように変わったのか説明できる
15週 前期復習 近代化の流れについて説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 宗教改革と近代資本主義精神の成立 宗教改革が現代に与えている影響を説明できる
2週 社会契約説1 社会契約説について説明できる
3週 社会契約説2 社会契約説が現代に与えた影響について説明できる
4週 近代国家観の成立 近代国家観の特徴を説明できる
5週 カント:人格の尊厳1 カントの人格概念を説明できる
6週 カント:人格の尊厳2 カントの現代的意義について説明できる
7週 功利主義1 功利主義について説明できる
8週 功利主義2 功利主義の現代的意義について説明できる
4thQ
9週 自由主義1 自由主義について説明できる
10週 自由主義2 自由主義の二つの流れについて説明できる
11週 共同体主義1 共同体主義について説明できる
12週 共同体主義2 共同体主義と自由主義との対立点を説明できる
13週 現代の倫理学1 経済問題から倫理について説明できる
14週 現代の倫理学2 政治問題から倫理について説明できる
15週 後期復習 現代社会を支える倫理について説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。2
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。2
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
科学技術が社会に与えてきた影響をもとに、技術者の役割や責任を説明できる。3
科学者や技術者が、様々な困難を克服しながら技術の発展に寄与した姿を通し、技術者の使命・重要性について説明できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
法令やルールを遵守した行動をとれる。2
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2
企業には社会的責任があることを認識している。2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000020100
基礎的能力80000020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000