代数・幾何I

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 代数・幾何I
科目番号 20035 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 新 線形代数(大日本図書)
担当教員 河合 秀泰

到達目標

1.ベクトルの和,差,実数倍の定義が理解でき,それらが計算できる。
2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
4.ベクトルの線形独立・線形従属が理解できる。
5.行列の和,差,実数倍の定義が理解でき,それらが計算できる。
6.行列の積や逆行列の定義が理解でき,それらを求めることができる。
7.消去法を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
8.行基本変形を用いて,逆行列を求めることができる。
9.行列式の定義や性質を用いて,行列式の値を求めることができる。
10.行列式を用いて,逆行列や連立1次方程式や図形の面積・体積の問題を解くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1ベクトルの和,差,実数倍の計算できる。ベクトルの和,差,実数倍の簡単な計算ができる。ベクトルの和,差,実数倍の計算ができない。
到達目標 項目2ベクトルの成分表示や内積の問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。ベクトルの成分表示や内積の問題が解ける。ベクトルの成分表示や内積の基本的な問題が解けない。
到達目標 項目3ベクトルを用いて,発展的な図形の問題を解くことができる。ベクトルを用いて,基本的な図形の問題を解くことができる。ベクトルを図形の問題に応用できない。
到達目標 項目4ベクトルの線形独立・線形従属が理解でき,応用できる。ベクトルの線形独立・線形従属の定義が理解できる。ベクトルの線形独立・線形従属の定義が理解できない。
到達目標 項目5行列の和,差,実数倍の定義が理解でき,それらが計算できる。行列の和,差,実数倍の定義が理解でき,簡単な計算ができる。行列の和,差,実数倍の定義が理解できない。
到達目標 項目6行列の積や逆行列の定義が理解でき,それらを求めることができる。行列の積や逆行列の定義が理解でき,簡単な計算ができる。行列の積や逆行列の定義が理解できない。
到達目標 項目7消去法が理解でき,連立1次方程式の解を求めることができる。消去法が理解でき,簡単な連立1次方程式を解くことができる。消去法が理解できない。
到達目標 項目8行基本変形を理解し,行列の逆行列を求めることができる。行基本変形を理解し,簡単な行列の逆行列を求めることができる。行基本変形を理解できない。
到達目標 項目9行列式の値を求めることができる。簡単な行列式の値を求めることができる。行列式の計算ができない。
到達目標 項目10行列式を様々な問題に応用できる。行列式を基本的な問題に応用できる。行列式を応用できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
線形代数はベクトルとそれに関する最も簡単な形の方程式である連立1次方程式を行列,行列式を用いて組織的に論じる理論で,微分積分学と並ぶ数学の重要な基礎的分野である。代数・幾何Ⅰではこの線形代数の基本的考え方を理解し,技術者としての基礎学力と問題解決能力を身につけると共に,自己の考えを正しく表現できる力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を確認するために,随時小テストを行う。復習のための課題を与える。
【関連科目】基礎数学A,基礎数学B,代数・幾何Ⅱ
【MCC対応】Ⅰ数学,Ⅶ 汎用的技能,Ⅸ 総合的な学修経験と創造的思考力
注意点:
基礎数学A,基礎数学Bの知識が必要である。
定期試験前の学習はもちろん、日常の予習復習も非常に大切である。疑問点などがあれば質問をして解決しておくこと。定期試験には十分に準備して臨むこと。課題のレポートは必ず提出すること。携帯電話の電源を切るなど他の学生に迷惑を掛けないようにすること。
【専門科目との関連】
2年次:プログラミング
4年次:計画数理,水理学Ⅱ
5年次:計算工学
【評価方法・評価基準】成績の評価基準として50点以上を合格とする。
前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施する。
前期末:前期定期試験(前期中間,前期末)(70%),前期の小テスト・課題レポート(30%)
学年末:全定期試験(前期中間,前期末,後期中間,学年末)(70%),1年間の小テスト・課題レポート(30%)

テスト

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ベクトル・ベクトルの演算 1.ベクトルの和,差,実数倍の定義が理解でき,それらが計算できる。
2週 平面のベクトルの成分 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
3週 平面のベクトルの内積 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
4週 平面のベクトルの平行と垂直 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
5週 平面のベクトルの図形への応用 3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
6週 平面内の直線のベクトル方程式 3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
7週 平面のベクトルの線形独立・線形従属 4.ベクトルの線形独立・線形従属が理解できる。
8週 空間座標 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
2ndQ
9週 空間のベクトルの成分 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
10週 空間のベクトルの内積 2.ベクトルの成分表示や内積に関する問題を解くことができ,ベクトルの平行,垂直の判定ができる。
11週 空間内の直線のベクトル方程式 3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
12週 空間内の平面のベクトル方程式 3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
13週 球面の方程式 3.ベクトルを用いて,様々な図形の問題を解くことができる。
14週 空間のベクトルの線形独立・線形従属 4.ベクトルの線形独立・線形従属が理解できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 行列の定義、行列の和・差・スカラーとの積 5.行列の和,差,実数倍の定義が理解でき,それらが計算できる。
2週 行列の積 6.行列の積や逆行列の定義が理解でき,それらを求めることができる。
3週 転置行列 6.行列の積や逆行列の定義が理解でき,それらを求めることができる。
4週 逆行列 6.行列の積や逆行列の定義が理解でき,それらを求めることができる。
5週 消去法 7.消去法を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
6週 逆行列と連立1次方程式 7.消去法を用いて,連立1次方程式を解くことができる。
8.行基本変形を用いて,逆行列を求めることができる。
7週 行列の階数 8.行基本変形を用いて,逆行列を求めることができる。
8週 行列式の定義 9.行列式の定義や性質を用いて,行列式の値を求めることができる。
4thQ
9週 行列式の性質 9.行列式の定義や性質を用いて,行列式の値を求めることができる。
10週 行列の積の行列式 9.行列式の定義や性質を用いて,行列式の値を求めることができる。
11週 行列式の展開 10.行列式を用いて,逆行列や連立1次方程式や図形の面積・体積の問題を解くことができる。
12週 行列式と逆行列 10.行列式を用いて,逆行列や連立1次方程式や図形の面積・体積の問題を解くことができる。
13週 連立1次方程式と行列式 10.行列式を用いて,逆行列や連立1次方程式や図形の面積・体積の問題を解くことができる。
14週 行列式の図形的意味 10.行列式を用いて,逆行列や連立1次方程式や図形の面積・体積の問題を解くことができる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3前1
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3前2,前9
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3前3,前10
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3前4
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3前11,前12,前13
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後1,後2
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後4
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後8,後9,後10,後11
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。2
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。2
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。2
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。2

評価割合

試験小テスト・課題合計
総合評価割合7030100
基礎的能力7030100
専門的能力000
分野横断的能力000