構造力学III

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 構造力学III
科目番号 20411 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教材:適宜プリントを配布する。
担当教員 冨田 充宏

到達目標

1.静定構造と不静定構造の区別ができる。
2.余力法を用いて不静定はりの断面力を理解できる。
3.3連モーメント法を用いて連続はりの断面力が計算できる。
4.仮想仕事の原理を用いて静定構造のたわみが計算できる。
5.カステリアーノの定理を用いてたわみを計算することができる。
6.最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
7.最小仕事の原理を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
8.弾性方程式を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
9.相反定理を用いて不静定力を計算することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1静定構造と不静定構造の区別ができる。静定構造と不静定構造の区別の基本ができる。静定構造と不静定構造の区別ができない。
到達目標 項目2,3余力法や3連モーメント法を用いて不静定はりの断面力を計算できる。余力法や3連モーメント法を用いて不静定はりの断面力の基本を計算できる。余力法や3連モーメント法を用いて不静定はりの断面力を計算できない。
到達目標 項目4,5仮想仕事の原理やカステリアーノの定理を用いて静定構造のたわみが計算できる。仮想仕事の原理やカステリアーノの定理を用いて静定構造のたわみの基本が計算できる。仮想仕事の原理やカステリアーノの定理を用いて静定構造のたわみが計算できない。
到達目標 項目6,7最小仕事の原理を用いて不静定力や不静定構造物の変位を計算することができる。最小仕事の原理を用いて不静定力や不静定構造物の変位の基本を計算することができる。最小仕事の原理を用いて不静定力や不静定構造物の変位を計算することができない。
到達目標 項目8弾性方程式を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。弾性方程式を用いて不静定構造物の変位の基本を計算することができる。弾性方程式を用いて不静定構造物の変位を計算することができない。
到達目標 項目9相反定理を用いて不静定力を計算することができる。相反定理を用いて不静定力の基本を計算することができる。相反定理を用いて不静定力を計算することができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(土木工学) 説明 閉じる
創造工学プログラム B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造力学は専門基礎科目の一つである。構造物を設計するには構造物に生じる応力や変形を求める必要がある。構造力学Ⅰと構造力学Ⅱでは力のつり合い条件を用いて解くことのできる静定構造の応力や変形の計算方法を学習した。構造力学Ⅲでは力のつり合い条件のみならず,変形の境界条件も考慮する必要のある不静定構造の応力や変形の計算方法を学習し,構造力学に関する専門的知識を養成し,理論的解析能力を広げることを目標とする。
授業の進め方・方法:
【事前事後の学習など】
到達目標の達成度を見るために,随時,課題を与える。
【関連科目】構造力学I,構造力学Ⅱ
【MCC対応】 Ⅴ-F-3 構造
注意点:
構造力学Ⅰ,構造力学Ⅱ,および,数学における微分,積分を復習しておくこと。
【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期末成績:中間試験(40%),期末試験(40%),課題(20%)
後期末成績:中間試験(40%),期末試験(40%),課題(20%) 
学年末成績=(前期末成績+後期末成績)/2 評価基準として,60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 たわみ,たわみ角の計算の復習
2週 不静定構造解法の考え方 静定構造と不静定構造の区別ができる。
3週 余力法の考え方と計算演習Ⅰ 余力法を用いて不静定はりの断面力を理解できる。
4週 余力法の計算演習Ⅱ 余力法を用いて不静定はりの断面力を理解できる。
5週 3連モーメント法の定理の考え方 3連モーメント法を用いて連続はりの断面力が計算できる。
6週 3連モーメント法の定理の計算演習Ⅰ 3連モーメント法を用いて連続はりの断面力が計算できる。
7週 3連モーメント法の定理の計算演習Ⅱ 3連モーメント法を用いて連続はりの断面力が計算できる。
8週 仮想仕事の原理の考え方 仮想仕事の原理を用いて静定構造のたわみが計算できる。
2ndQ
9週 仮想仕事の原理の計算演習Ⅰ(はり) 仮想仕事の原理を用いて静定構造のたわみが計算できる。
10週 仮想仕事の原理の計算演習Ⅱ(はり) 仮想仕事の原理を用いて静定構造のたわみが計算できる。
11週 仮想仕事の原理の計算演習Ⅲ(ラーメン) 仮想仕事の原理を用いて静定構造のたわみが計算できる。
12週 カステリアーノの定理の考え方 カステリアーノの定理を用いてたわみを計算することができる。
13週 カステリアーノの定理の計算演習Ⅰ(はり) カステリアーノの定理を用いてたわみを計算することができる。
14週 カステリアーノの定理の計算演習Ⅱ(ラーメン) カステリアーノの定理を用いてたわみを計算することができる。
15週 前学期の復習
16週
後期
3rdQ
1週 最小仕事の定理の考え方 最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
2週 最小仕事の定理の計算演習Ⅰ(はり) 最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
3週 最小仕事の定理の計算演習Ⅱ(ラーメン) 最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
4週 最小仕事の定理の計算演習Ⅲ(ラーメン) 最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
5週 仮想仕事の原理の適用例(トラス) 仮想仕事の原理を用いて静定構造のトラスが計算できる。
6週 カステリアーノの定理の適用例(トラス) カステリアーノの定理を用いてたわみを計算することができる。
7週 最小仕事の定理の適用例(トラス) 最小仕事の原理を用いて不静定力を計算することができる。
8週 不静定構造の変位の考え方と計算演習Ⅰ(不静定はり) 最小仕事の原理を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
4thQ
9週 不静定構造の変位の計算演習Ⅱ(不静定ラーメン) 最小仕事の原理を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
10週 不静定構造の変位の計算演習Ⅲ(不静定トラス) 最小仕事の原理を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
11週 弾性方程式の考え方と計算演習Ⅰ(不静定はり) 弾性方程式を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
12週 弾性方程式の計算演習Ⅱ(不静定ラーメン) 弾性方程式を用いて不静定構造物の変位を計算することができる。
13週 相反定理の考え方と計算演習Ⅰ 相反定理を用いて不静定力を計算することができる。
14週 相反定理の計算演習Ⅱ 相反定理を用いて不静定力を計算することができる。
15週 後学期の復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造仮想仕事の原理を用いた静定の解法を説明できる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
重ね合わせの原理を用いた不静定構造物の構造解析法を説明できる。4
応力法と変位法による不静定構造物の解法を説明できる。4
施工・法規建設機械の概要を説明できる。3
主な建設機械の作業能力算定法を説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000