鋼構造学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 鋼構造学
科目番号 20412 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 中井 博,北田俊行「橋梁工学」(共立出版)
担当教員 前田 健児

到達目標

1.鋼構造の種類、特徴がわかる。
2.鋼材の種類および形状がわかる。
3.橋の構成、分類について説明できる。
4.橋梁に作用する荷重の分類を説明できる。
5.影響線を利用して支点反力や断面力が計算できさらに、影響線を応用して与えられた荷重に対する支点反力や断面力を計算できる
6.各種支持条件に対するオイラー座屈荷重を計算できる。
7.各種仕方書に基づく設計法の概要を説明でき、安全率や許容応力度などについて説明できる
8.軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについてその設計方を説明でき、応力計算ができる。
9.プレートガーダー橋の設計の概要、特徴、手順について説明できる。
10.座屈が理解できる。
11.疲労が理解できる。
12.トラスの種類、安定性、トラスの部材力の意味がわかる。
13.複合構造がわかる。
14.接合の定義、機能、種類、溶接と高力ボルト接合について説明できる。
15.接点法や断面法を用いてトラスの部材力を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目 1~12、15主桁の設計を理解している主桁の設計の基本的事項を理解している主桁の設計の基本的事項の理解が不足している
到達目標 項目 13複合構造の設計を理解している複合構造の設計の基本的事項を理解している複合構造の設計の基本的事項の理解が不足している
到達目標 項目 14接合の設計を理解している接合の設計の基本的事項を理解している接合の設計の基本的事項の理解が不足している

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(土木工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鋼構造物の設計法を、具体的な構造物例として鋼橋を取り上げて学習する。鋼構造学では設計に必要な基礎的知識を把握させると共に,構造力学で学んだ知識との結合をはかる。そして,プレートガーダー橋の設計法の概略を修得させ,橋梁の設計を通して,物づくりの重要性を理解させ、技術者として必要な基礎学力と専門的知識を身につける。また,維持管理についても学習する。 さらに計画、設計、施工まで構造物供用までの一連の流れについても学習する。
この科目は県庁で橋梁の設計および維持管理を担当していた教員が,その経験を活かし,橋梁の特徴や構造および最新の設計手法について講義形式で授業を行うものである。


授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】到達目標の達成度を見るために,随時,演習課題を与える。 長期休暇時に課題を与える。
【関連科目】構造力学I,構造力学II,構造力学III,環境都市工学設計製図Ⅰ
【MCC対応】V-F-2材料,V-F-3構造
注意点:
【その他の履修上の注意事項や学習上の助言】
構造力学Ⅰ,構造力学Ⅱの復習をしておくこと。
【評価方法・評価基準】
成績の評価基準として,最終成績で60点以上を合格とする。
前期中間試験,前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施する。
[前期末成績]前期中間試験(40%),前期末試験(40%),課題(20%),[学年末成績]前期中間試験(20%),前期末試験(20%),後期期中間試験(20%),学年末試験(20%),課題(20%), 課題は、授業態度および課題の提出状況を評価する.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 鋼構造総論 鋼構造総論について内容を理解し説明できる
2週 荷重 荷重について内容を理解し説明できる
3週 影響線 影響線について内容を理解し説明できる
4週 鋼材の力学特性 鋼材の力学的特性について内容を理解し説明できる
5週 プレートガーダー橋(概論) プレートガーダー橋について内容を理解し説明できる
6週 座屈 座屈について内容を理解し説明できる
7週 疲労 疲労について内容を理解し説明できる
8週 プレートガーダー橋(概論) プレートガーダー橋について内容を理解し説明できる
2ndQ
9週 主桁の断面諸量 主桁の断面諸量について内容を理解し説明できる
10週 応力照査 応力照査について内容を理解し説明できる
11週 補剛材 補剛材について内容を理解し説明できる
12週 横構,対傾構 横構,対傾構について内容を理解し説明できる
13週 部材の接合 部材の接合について内容を理解し説明できる
14週 そり,たわみ そり,たわみについて内容を理解し説明できる
15週 前期復習 プレートガーダー橋全体について内容を理解し説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 トラス橋(概論) トラス橋の概要について内容を理解し説明できる
2週 トラス橋(間接載荷と支点反力) トラス橋の間接載荷と支点反力について内容を理解し説明できる
3週 トラス橋(部材力) トラス橋の部材力について内容を理解し説明できる
4週 トラス橋(影響線) トラス橋の影響線について内容を理解し説明できる
5週 トラス橋(設計) トラス橋の設計について内容を理解し説明できる
6週 合成げた(概論) 合成げたの概要について内容を理解し説明できる
7週 合成げた(断面諸量) 合成げたの断面諸量について内容を理解し説明できる
8週 合成げた(応力,ひずみ分布) 合成げたの応力,ひずみ分布について内容を理解し説明できる
4thQ
9週 合成げた(設計) 合成げたの設計について内容を理解し説明できる
10週 接合法(概論) 接合法の概論について内容を理解し説明できる
11週 接合法(高力ボルト継手) 接合法のうち高力ボルト継手について内容を理解し説明できる
12週 接合法(高力ボルト継手の設計) 接合法のうち高力ボルト継手の設計について内容を理解し説明できる
13週 接合法(溶接) 接合法のうち溶接について内容を理解し説明できる
14週 接合法(溶接・疲労設計) 接合法のうち溶接・疲労設計について内容を理解し説明できる
15週 後期復習 鋼構造物全般について内容を理解し説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野構造鋼構造物の種類、特徴について、説明できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4
接合の定義・機能・種類、溶接と高力ボルト接合について、説明できる。4
鋼桁橋(プレートガーダー橋)の設計の概要、特徴、手順について、説明できる。4
施工・法規工事執行までの各プロセスを説明できる。4
建設機械の概要を説明できる。3
主な建設機械の作業能力算定法を説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000