コンクリート工学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンクリート工学
科目番号 20417 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 中島清実他著 「建設材料」(コロナ社)
担当教員 津田 誠

到達目標

1.建設材料に求められる力学的,物理的性質を理解し,説明できる。
2.高分子材料、アスファルト,複合材料,金属材料の種類,特徴を説明できる。
3.セメントの物理的,化学的性質および種類,用途を説明できる。
4.骨材の種類,特徴および各種性質を説明できる。
5.混和剤と混和材の種類,特徴を説明できる。
6.コンクリ-トの長所,短所,各種コンクリートの特徴,用途を説明できる。
7.フレッシュコンクリ-トに求められる性質を理解し,説明できる。
8.硬化コンクリ-トに求められる性質を理解し,説明できる。
9.コンクリ-トの配合設計の手順を理解し,計算できる。
10.コンクリートの製造・施工について理解し,説明できる。
11.建設材料に係わる環境問題について理解し,説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,2,3,4,5建設材料の基本的性質を理解し,説明できる。建設材料の基本的性質を理解し,基本を説明できる。建設材料の基本的性質を理解できず,説明できない。
到達目標 項目6,7,8,10,11コンクリート材料およびコンクリートの性質について理解し,説明できる。コンクリート材料およびコンクリートの性質について理解し,基本を説明できる。コンクリート材料およびコンクリートの性質について理解できず,説明できない。
到達目標 項目9コンクリートの配合設計手順を理解し,計算できる。コンクリートの配合設計手順を理解し,簡単な計算ができる。コンクリートの配合設計手順を理解できず,計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建設材料として用いられるものの種類は,極めて多くしかも多様である。これらの諸材料のうちわが国における代表的な建設材料の性質や特色を十分に把握し,適材適所に用いて構造物の合理的な設計施工を行うための基礎学力を養う。とくにセメント・コンクリ-ト材料について詳細に学習し,実際にコンクリ-トを製造するための課題解決の方法を身につける。また,建設材料の利用にあたって配慮することが求められている環境問題についても学習する。
授業の進め方・方法:
【事前事後の学習など】
毎回,講義内容確認小テストを行い提出してもらうので,授業外学習時間に復習して理解を深めること。
【関連科目】環境都市工学基礎
【MCC対応】Ⅴ-F-2 材料
注意点:
1.教科書に記載されている各材料に関する詳細なデ-タ等にはあまり拘らずに,その特徴について理解するように心掛けて欲しい。
2.コンクリ-トに関する事柄は,経験的及び実験の結果に基づいて成立していることが多い。そのような場合,そのまま事実として認識することが大切である。
【先修条件】
環境都市工学基礎
【評価方法・評価基準】
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期末;中間試験(40%),期末試験(40%),小テスト・課題(20%)
学年末;前期末成績(50%),後期中間試験(20%),学年末試験(20%),小テスト・課題(10%)
で評価する。評価基準として,50点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 建設材料の基本的性質(1) 建設材料の基本的性質を理解し,説明できる。
2週 建設材料の基本的性質(2) 建設材料の基本的性質を理解し,説明できる。
3週 建設材料の基本的性質(3) 建設材料の基本的性質を理解し,説明できる。
4週 高分子材料 高分子材料の特徴を説明できる。
5週 アスファルト アスファルトの特徴を説明できる。
6週 複合材料 複合材料の特徴を説明できる。
7週 金属材料(1) 金属材料の特徴を説明できる。
8週 金属材料(2) 金属材料の特徴を説明できる。
2ndQ
9週 セメント(1) 各種セメントの特徴,用途を説明できる。
10週 セメント(2) セメントの物理的性質,化学的性質を説明できる。
11週 セメント(3) セメントの物理的性質,化学的性質を説明できる。
12週 骨材(1) 骨材の種類,特徴について説明できる。
13週 骨材(2) 骨材の各種性質を説明できる。
14週 骨材(3) 骨材の各種性質を説明できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 混和材料 混和剤と混和材の種類,特徴について説明できる。
2週 コンクリ-トの特長 コンクリ-トの長所,短所について説明できる。
3週 フレッシュコンクリ-トの性質(1) フレッシュコンクリ-トの性質を理解し,説明できる。
4週 フレッシュコンクリ-トの性質(2) フレッシュコンクリ-トの性質を理解し,説明できる。
5週 硬化コンクリ-トの性質(1) 硬化コンクリ-トの性質を理解し,説明できる。
6週 硬化コンクリ-トの性質(2) 硬化コンクリ-トの性質を理解し,説明できる。
7週 硬化コンクリ-トの性質(3) 硬化コンクリ-トの性質を理解し,説明できる。
8週 コンクリ-トの配合(1) コンクリ-トの配合設計の手順を理解し,計算できる。
4thQ
9週 コンクリ-トの配合(2) コンクリ-トの配合設計の手順を理解し,計算できる。
10週 コンクリ-トの製造 コンクリ-トの製造について理解し,説明できる。
11週 コンクリ-トの施工 コンクリートの施工について理解し,説明できる
12週 各種コンクリ-ト(1) 各種コンクリ-トの特徴,用途について理解し,説明できる。
13週 各種コンクリ-ト(2) 各種コンクリ-トの特徴,用途について理解し,説明できる。
14週 環境と建設材料 建設材料に係わる環境問題について理解し,説明できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4
鋼材の種類、形状を説明できる。4
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4
セメントの物理的性質、化学的性質を説明できる。4
各種セメントの特徴、用途を説明できる。4
骨材の含水状態、密度、粒度、実積率を説明できる。4
骨材の種類、特徴について、説明できる。4
混和剤と混和材の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4
各種コンクリートの特徴、用途について、説明できる。4
配合設計の手順を理解し、計算できる。4
非破壊試験の基礎を説明できる。4
フレッシュコンクリートに求められる性質(ワーカビリティー、スランプ、空気量等)を説明できる。4
硬化コンクリートの力学的性質(圧縮強度、応力-ひずみ曲線、弾性係数、乾燥収縮等)を説明できる。4
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4
施工・法規コンクリート工の目的と施工法について、説明できる。4
型枠工・鉄筋工・足場支保工・打設工の流れについて、説明できる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力8020100
分野横断的能力000