耐震防災工学

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 耐震防災工学
科目番号 20429 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 環境都市工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 平井一男・水田洋司「耐震工学入門」
担当教員 新保 泰輝

到達目標

1.地震のメカニズムおよび被害を理解して説明できる.
2.一自由度振動系の自由振動,定常振動,強制振動を理解し,事例について応答を計算できる.
3.不規則外力を受ける1自由度系の振動を理解して,事例について応答を計算できる.
4.多自由度振動系の固有振動数,基準振動形を理解し,事例について応答を計算できる。
5.耐震設計法の基本を理解し説明でき,事例について設計震度を計算できる。
6.わが国に多い台風や火山の災害や自然環境の変化に伴う災害について説明できる.
7.災害に対するソフト対策について理解し,実践,説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1,6わが国に多い地震,台風および火山の災害や自然環境の変化に伴う災害について説明できる.わが国に多い地震,台風および火山の災害や自然環境の変化に伴う災害についておおよそ説明できる.わが国に多い地震,台風および火山の災害や自然環境の変化に伴う災害について説明できない.
到達目標 項目2,3一自由度振動系の自由振動,定常振動,強制振動,不規則震度を理解し,事例について応答を計算できる.一自由度振動系の自由振動,定常振動,強制振動,不規則震度を理解し,説明できる.一自由度振動系の自由振動,定常振動,強制振動,不規則震度を理解せず,説明できない.
到達目標 項目4多自由度振動系の固有振動数,基準振動形を理解し,事例について応答を計算できる。多自由度振動系の固有振動数,基準振動形の基本を理解し,説明できる。多自由度振動系の固有振動数,基準振動形の基本を理解せず,説明できない。
到達目標 項目5耐震設計法の基本を理解し説明でき,事例について設計震度を計算できる。耐震設計法の基本を理解し説明できる。耐震設計法の基本を理解し説明できない。
到達目標 項目7災害に対するソフト対策について理解し,実践,説明できる.災害に対するソフト対策について理解し,説明できる.災害に対するソフト対策について理解し,説明できない.

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム A1 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(土木工学) 説明 閉じる
創造工学プログラム B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
わが国は世界有数の地震国であるばかりでなく,台風や豪雪などの気象災害,急峻な地形に伴う土砂災害などの多くの災害に見舞われる.そのため,構造物の設計には地震に対する対策を講じるとともに,そのほかの災害に対する対策も講じなければならない.そのためには地震発生のメカニズム,地震の揺れに対する構造物の応答,その計算法など,耐震工学についての専門知識を身につける.また,ハード面のみならずソフト面での対策も必須であることから災害ソフト対策についても学ぶ.更にそのほかの災害のメカニズムや対策方法についても理解する.
授業の進め方・方法:
【授業の進め方など】
基本的な数式を十分に理解するためには,演習問題を数多く解く.演習問題やレポートによる課題を多く出題するので,必ず自分で解いて提出すること.
【事前事後学習など】
授業内容の理解を助けるために,演習問題やレポートを数多く出題する.
【関連科目】物理学,構造力学,土質力学,水理学,数学,土木数学,応用力学
【MCC対応】Ⅴ-F-5 水理
DX教育対応科目
注意点:
前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期成績(前期末):講義時課題(30%),前期中間試験(35%),前期末試験(35%)
後期成績:講義時課題(30%),ソフト対策レポート(20%),後期中間試験(25%),学年末試験(25%)
学年末成績=(前期成績+後期成績)/ 2とし,評価基準として60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 地震発生のメカニズム(その1) 地震発生のメカニズムについて理解する.
2週 地震発生のメカニズム(その2 地震発生のメカニズムについて説明できる.
3週 震災の状況 震災の状況について説明できる.
4週 一自由度振動系の非減衰自由振動 一自由度振動系の非減衰自由振動を理解する.
5週 一自由度振動系の非減衰自由振動の演習 一自由度振動系の事例についてその非減衰自由振動応答を計算できる.
6週 一自由度振動系の減衰自由振動 一自由度振動系の減衰自由振動を理解する.
7週 一自由度振動系の減衰自由振動の演習 一自由度振動系の事例についてその減衰自由振動応答を計算できる.
8週 一自由度振動系の変動外力による定常振動 一自由度振動系の変動外力による定常振動を理解する.
2ndQ
9週 一自由度振動系の変動外力による定常振動 一自由度振動系の変動外力による定常振動を理解する.
10週 一自由度振動系の変動外力による定常振動の演習 一自由度振動系の事例についてその定常振動応答を計算できる.
11週 一自由度振動系の地盤変動による定常振動 一自由度振動系の地盤変動による定常振動を理解する.
12週 一自由度振動系の地盤変動による定常振動 一自由度振動系の地盤変動による定常振動を
13週 一自由度振動系の地盤変動による定常振動の演習 一自由度振動系の事例についてその地盤変動による定常振動応答を計算できる.
14週 不規則外力を受ける1自由度系の振動 不規則外力を受ける1自由度系の振動を理解する.
15週 復習
16週
後期
3rdQ
1週 1自由度振動系の応答計算の復習
災害ソフト対策について
1自由度振動系の応答計算ができる.
ソフト対策について説明できる.
2週 多自由度振動系の運動方程式の誘導
災害時行動についてのディスカッション
多自由度振動系の運動方程式の誘導を理解できる.
災害行動について説明できる.
3週 固有振動数,基準振動形の計算
災害時行動についてのディスカッション
固有振動数,基準振動形を理解し,事例の計算ができる.
複数の災害種別に応じた行動について説明できる.
4週 基準振動形の正規化
災害に係るグループワーク
基準振動形の正規化を理解する.
5週 多自由度振動系の強制振動の計算
災害に係るグループワーク
簡単な事例について多自由度振動系の強制振動の応答計算ができる.
6週 耐震設計法
災害に係るグループワーク
耐震設計法を理解し,計算できる.
7週 震度法と設計震度の計算
災害に係るグループワーク
震度法を理解し,事例について設計震度を計算できる.
8週 わが国の自然災害の現状
グループワーク成果発表
わが国の自然災害の現状を理解し説明できる.
4thQ
9週 地球の気候変化に伴う災害
災害ボランティアに係るグループワーク
地球の気候変化に伴う災害を理解し説明できる.
10週 火山による災害
災害ボランティアに係るグループワーク
火山による災害を理解し説明できる.
11週 洪水による災害
災害ボランティアに係るグループワーク
洪水による災害を理解し説明できる.
12週 台風による災害
災害ボランティアに係るグループワーク
台風による災害を理解し説明できる.
13週 地すべりによる災害
グループワーク成果発表
地すべりによる災害を理解し説明できる.
14週 その他の災害
グループワーク成果発表
その他の災害を理解し説明できる.
15週 復習
復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野水理津波と高潮の特徴を説明できる。4
波の基本的性質を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力000
専門的能力6040100
分野横断的能力000