環境都市工学実験II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 環境都市工学実験II
科目番号 20434 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習・実技 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 環境都市工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 「建設材料実験法」(鹿島出版会)
担当教員 髙野 典礼,福留 和人,重松 宏明

到達目標

1.水理系,環境系,材料系及び地盤系の代表的な試験法や実験手法について各自が実際に行い,その原理や機器の取扱いを体得するとともに,関連する基礎知識を再確認する。
2.レポ-ト作成を通じて,試験デ-タの等の整理・解析手法を理解し利用できる。
3.実験によって得られる結果と理論的解析結果を比較検討し,その補完性を確認する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1試験法や実験手法について,その原理や機器の取扱いを理解して体得するとともに,関連する基礎知識を説明できる。試験法や実験手法について,その原理や機器の取扱いを理解して体得するとともに,関連する基礎知識を再確認できる。 試験法や実験手法について,その原理や機器の取扱いを理解して体得するとともに,関連する基礎知識を再確認できない。
到達目標 項目2試験デ-タの等の整理・解析手法を理解し利用できる。 試験デ-タの等の整理・解析手法を理解している。 試験デ-タの等の整理・解析手法を理解していない。
到達目標 項目3実験によって得られる結果と理論的解析結果を比較検討し,その補完性を確認できる。実験によって得られる結果と理論的解析結果を比較検討できる。実験によって得られる結果と理論的解析結果を比較検討できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B1専門(土木工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種構造物の計画・設計・施工・維持管理を合理的に行うために,用いる材料等の特性及び対象とする現象を把握することが重要である。そのためには各種試験法が提案されたり,現象を確認するため実際に実験することの有用性が指摘されている。本講義では,水理系,水質系,材料系および地盤系の代表的な試験法や実験手法を体験することによって,問題解決のための実践的な方法を学び,専門的知識を身につける。 この科目は企業で施工管理、コンクリートの品質管理を担当していた教員が,その経験を活かし,コンクリート材料に関する試験を実施するにあたっての留意点等について実験を通して教授するものである。
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】
各試験・実験テ-マごとに,期限を設けてレポ-トの提出が求められる。
【関連科目】
水理学,コンクリート工学,土質力学,環境都市施設工学,環境システム工学
【MCC対応】
VI-F:建設系分野(実験・実習能力)
注意点:
【評価方法・評価基準】
最終成績60点以上で合格とする.
レポ-ト(70%),取り組み状況(30%)
取り組み状況は十分に課題を理解して実験作業とデータの整理を遂行したと認められる場合を評価対象とする.
【その他の履修上の注意事項や学習上の助言】
1.各試験・実験テ-マに関連する事柄について事前に学習し,各自が積極的に取組むことが大切である。
2.レポ-ト作成は,得られた試験デ-タに基づき理路整然と結論を導き出すとともに,常に簡潔明瞭にまとめることを心掛ける。
3.実験には,安全面や汚れ防止等,相応しい服装で臨む。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 毎週,班別に各種実験をする。
2週 ●水理系実験の項目
3週 (1)ピトー管による管路流速分布の測定
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。
4週 (2)水門流出の実験 
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。
5週 ●環境系実験の項目
6週 (1)BOD実験 DO、BODに関する実験について理解し、その実験ができる。
7週 (2)pHの測定
pHに関する実験について理解し、その実験ができる。
8週 ●材料系実験の項目
2ndQ
9週 (1)コンクリートの配合・練混ぜ
コンクリートの配合設計,スランプ試験,空気量試験について理解し,実施できる。
10週 (2)硬化コンクリートの強度特性
コンクリートの強度試験について理解し,実施できる。
11週 (3)非破壊試験法 コンクリートの非破壊試験法を理解し,実施できる。
12週 ●地盤系実験の項目
13週 (1)砂の最小密度・最大密度試験 相対密度を理解し、最小密度・最大密度試験を実施できる。
14週 (2)土の圧密試験 土の圧密を理解し、圧密試験を実施できる。
15週 (3)土の透水試験 土の透水を理解し、透水試験を実施できる。
16週 前学期の復習  

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】コンクリートのスランプ試験について理解し、器具を使って実験できる。3
コンクリートの空気量試験について理解し、器具を使って実験できる。3
コンクリートの強度試験について理解し、器具を使って実験できる。3
各種構造形式(コンクリート、金属などによる)による試験体を用いた載荷実験を行い、変形の性状などを力学的な視点で観察することができる。3
土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。3
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。3
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。3
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。3前3
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。3
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。3
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。3
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。3前3
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。3
DO、BODに関する実験について理解し、実験ができる。4
pHに関する実験について理解し、実験ができる。4前7

評価割合

レポート取り組み状況合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000