1. 等速円運動と単振動を理解できる
2. 進行波と定常波を理解できる
3. 反射、屈折、回折、干渉を理解できる
4. 音を理解できる
5. 共鳴とドップラー効果を理解できる
6. 光を理解できる
7. 干渉縞と分散を理解できる
8. 理想気体の状態方程式を理解できる
9. 熱力学の第一法則を理解できる
10. 万有引力の法則を理解できる
概要:
人類は自然現象の中に存在する法則を発見し、それを応用して文明を築いてきた。物理学 IIA では波動と気体に関する現象を中心に、その現象と物理量を言葉や式で表現する。また、数式で表現された物理量から現象を理解する。こうして技術者としての基礎学力を養い、さまざまな工学的な課題の解決方法を習得することを目的とする。
授業の進め方・方法:
【授業の進め方など】
板書しながら授業を進める。目指すところは教科書と同じだが、道筋が異なるので必ずノートをとること。物理学は概念・現象・法則などを理解した上で様々な問題を解くことが要求される。授業後半に4人程度のグループで問題に取り組む時間を設けるので、そこで理解を深め問題を解けるようになってほしい。また、物理実験を3回実施する予定である。
【事前事後学習など】
授業内の学習だけで定着させることは難しいので授業毎に宿題を与える。
【関連科目】基礎数学A、基礎数学B、解析学 I 、代数幾何 I 、化学 II
注意点:
【受講上の注意】
・電卓を持参し、数値計算は電卓を用いること。
・疑問点はその場で質問するかオフィスアワーを利用して(教員室は一号館三階)解決すること。
・分からないところを調べたりするのは大切だが、長い間悩む必要はない。友人や教員を頼ること。
【評価方法・評価基準】
前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施した上で下記の通り前期末と学年末の成績を算出する。成績の評価基準として学年末の成績が 50 点以上で合格とする。
前期末:前期中間試験(45 %)、前期末試験(45 %)、一斉実験や課題など(10 %)
学年末:後期の成績を、後期中間試験(45 %)、学年末試験(45 %)、一斉実験や課題など(10 %)で評価し、前期と後期の成績の平均を学年末の成績とする。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 物理 | 力学 | 周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。 | 3 | |
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。 | 3 | |
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。 | 3 | 前1,前2 |
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる. | 3 | |
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 3 | |
熱 | 原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。 | 3 | |
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。 | 3 | |
気体の内部エネルギーについて説明できる。 | 3 | |
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。 | 3 | |
熱機関の熱効率に関する計算ができる。 | 3 | |
波動 | 波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。 | 3 | |
横波と縦波の違いについて説明できる。 | 3 | |
波の重ね合わせの原理について説明できる。 | 3 | |
波の独立性について説明できる。 | 3 | |
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。 | 3 | |
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。 | 3 | |
ホイヘンスの原理について説明できる。 | 3 | |
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。 | 3 | |
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。 | 3 | |
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。 | 3 | |
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。 | 3 | |
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。 | 3 | |
自然光と偏光の違いについて説明できる。 | 3 | |
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。 | 3 | |
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。 | 3 | |
物理実験 | 物理実験 | 測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。 | 3 | |
安全を確保して、実験を行うことができる。 | 3 | |
実験報告書を決められた形式で作成できる。 | 3 | |
有効数字を考慮して、データを集計することができる。 | 3 | |
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
波に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |
光に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。 | 3 | |