概要:
講義や化学実験を通して,身の回りにある物質の性質,分類,構造をさぐり,それらの間に成り立つ法則を調べる。 その中で,専門科目の理解に必要な基礎学力を養い,得られた化学的な知識や考え方を用いた様々な問題解決の方法を学ぶ。さらに,化学実験においては,適切な試薬使用量を守ること,廃液をむやみに流さないことなど,環境に配慮する態度を養う。
授業の進め方・方法:
化学Ⅰは予習を軸とした協調学習と講義で学びます。
【事前事後学習など】授業の半分は予習を軸として行います。指定された箇所の予習をしっかり行い,自分が分かる点とわからない点を明確にしてください。授業でわからなかった点が明確になったら、これを事後学習で補ってください。演習書はこのために活用します。
【関連科目】化学Ⅱ,物理学Ⅰ,物理学ⅡA,物理学ⅡB
注意点:
記憶する事項が多いですが,単なる丸暗記ではなく,理屈を考えて記憶し、説明ができるように努めてください。自分が理解できることと理解できないことを明確にすることが大切です。座学だけでなく,実験を通じて,注意力,観察力,思考力,技術力を獲得するように努めてください。
本講義では適宜グループで教えあう学習方法をとりますので、積極的に参加してじぶん分野横断的能力も磨いてください。社会においても人と関わりながら学ぶことはとても重要となります。
授業資料は、各自ダウンロードし事後学習に役立てられるよう綴るなど整理してください。
【評価方法・評価基準】前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験を実施する。
前期末:中間試験(40%),期末試験(40%),レポート(20%) 学年末:前期中間試験(20%),前期末試験(20%),後期中間試験(20%),学年末試験(20%),レポート(20%) レポートはABC評価を行い、すべてA評価の場合には20%を与える。化学Ⅱα(70%)と化学Ⅱβ(30%)の割合で総合的に評価する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
化学実験(1) |
ガラス細工を通して実験室における安全について理解ができる。
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2週 |
物質の分類・分離 |
物質の分類ならびに混合物の分離法法について理解できる。
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3週 |
物質と原子・分子(1) 化学の基礎法則 |
原子と分子の違い,アボガドロの法則等の化学における基本法則が理解できる。
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4週 |
物質と原子・分子(2) 物質の表し方 |
物質の表し方が理解できる。
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5週 |
原子の構造 |
原子の構造について理解できる。
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6週 |
原子の電子配置 |
原子の電子殻と電子配置について理解できる。
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7週 |
元素と周期表 |
電子殻における電子の重点に関する規則性をもとに各元素と周期表の関係が理解できる。
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8週 |
化学結合(1) イオン結合 |
各元素のイオンへのなりやすさとイオン結合について理解できる。
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2ndQ |
9週 |
化学結合(2) 共有結合と分子 |
共有結合とそれからなる分子について理解できる。
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10週 |
化学結合(3) 分子の極性 |
共有結合の分極について理解できる。
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11週 |
化学結合(4) 金属結合,結晶の種類とその性質 |
金属結合と金属格子の種類について理解できる。
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12週 |
原子量・分子量と物質量 |
原子量,物質量と物質量との関係が理解できる。
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13週 |
化学実験(2) |
アルカリ金属元素に関する実験を通して周期表とイオンへの鳴りや視差の関係を理解するとともに,ガラス器具を安全に正しく取り扱うことができる。
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14週 |
物質量の応用 |
物質量の算出ならびにモル濃度の算出ができる。
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15週 |
前期復習 |
ここまでの知識を総合的に活用することができる。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
化学反応式(1) 化学反応式の書き方 |
化学反応式を記す際の規則を理解し,化学反応式の作成ができる。
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2週 |
化学反応式(2) 化学反応式を用いる計算 |
化学反応式を用い各物質同士の量的関係を理解することができる。
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3週 |
化学反応式(3) 化学反応式を用いる計算 |
化学反応式を用い過不足があるケースにおける量的関係を理解することができる。
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4週 |
典型元素の単体と化合物(1) |
1,2,13族の性質とその単体について理解できる。
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5週 |
典型元素の単体と化合物(2) |
14,15,16族の性質とその単体について理解できる。
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6週 |
典型元素の単体と化合物(3) |
17,18族の性質とその単体について理解できる。
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7週 |
復習 |
ここまでの知識を総合的に活用することができる。
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8週 |
化学実験(3) |
過不足のあるケースについての実験を行いこれまでの知識を活用し,化学反応における量的関係を理解するとともに,ガラス器具を安全に正しく取り扱うことができる。
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4thQ |
9週 |
遷移元素の単体と化合物(1) 遷移元素と典型元素の違い |
遷移元素と典型元素の違いを理解することができる。
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10週 |
遷移元素の単体と化合物(2) 遷移元素 |
Mn,Feの特徴について理解できる。
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11週 |
遷移元素の単体と化合物(3) 遷移元素 |
Cr,Cu,Agの特徴について理解できる。
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12週 |
遷移元素の単体と化合物(4) 遷移元素と錯イオン |
錯イオンについて理解できる
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13週 |
金属イオンの系統分離とその確認 |
金属イオンの沈澱反応を用いる金属イオンの分離法法について理解できる。
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14週 |
化学実験(4) |
金属イオンの分離実験を行い,分離方法における知識を通り手現象が理解できるともに,ガラス器具を安全に正しく取り扱うことができる。
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15週 |
後期復習 |
ここまでの知識を総合的に活用することができる。
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 自然科学 | 化学(一般) | 化学(一般) | 代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。 | 3 | |
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。 | 3 | |
物質が原子からできていることを説明できる。 | 3 | |
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。 | 3 | |
純物質と混合物の区別が説明できる。 | 3 | |
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。 | 3 | |
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。 | 3 | |
水の状態変化が説明できる。 | 3 | |
物質の三態とその状態変化を説明できる。 | 3 | |
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。 | 3 | |
同位体について説明できる。 | 3 | |
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。 | 3 | |
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。 | 3 | |
価電子の働きについて説明できる。 | 3 | |
原子のイオン化について説明できる。 | 3 | |
代表的なイオンを化学式で表すことができる。 | 3 | |
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。 | 3 | |
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。 | 3 | |
イオン式とイオンの名称を説明できる。 | 3 | |
イオン結合について説明できる。 | 3 | |
イオン結合性物質の性質を説明できる。 | 3 | |
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
共有結合について説明できる。 | 3 | |
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。 | 3 | |
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。 | 3 | |
金属の性質を説明できる。 | 3 | |
原子の相対質量が説明できる。 | 3 | |
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。 | 3 | |
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。 | 3 | |
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。 | 3 | |
気体の体積と物質量の関係を説明できる。 | 3 | |
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。 | 3 | |
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。 | 3 | |
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。 | 3 | |
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。 | 3 | |
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。 | 3 | |
化学実験 | 化学実験 | 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。 | 3 | |
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。 | 3 | |
測定と測定値の取り扱いができる。 | 3 | |
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。 | 3 | |
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。 | 3 | |
ガラス器具の取り扱いができる。 | 3 | |
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。 | 3 | |
試薬の調製ができる。 | 3 | |
代表的な気体発生の実験ができる。 | 3 | |
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 相手の意見を聞き、自分の意見を伝えることで、円滑なコミュニケーションを図ることができる。 | 3 | |
相手を理解した上で、説明の方法を工夫しながら、自分の意見や考えをわかりやすく伝え、十分な理解を得ている。 | 3 | |
ICTやICTツール、文書等を基礎的な情報収集や情報発信に活用できる。 | 3 | |
事象の本質を要約・整理し、構造化(誰が見てもわかりやすく)できる。 | 3 | |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 身内の中で、周囲の状況を改善すべく、自身の能力を発揮できる。
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チームワークの必要性・ルール・マナーを理解し、自分の感情の抑制、コントロールをし、他者の意見を尊重し、適切なコミュニケーションを持つとともに、当事者意識を持ち協調して共同作業・研究をすすめることができる。 | 3 | |
組織やチームの目標や役割を理解し、他者の意見を尊重しながら、適切なコミュニケーションを持つとともに、成果をあげるために役割を超えた行動をとるなど、柔軟性を持った行動をとることができる。 | 3 | |