応用物理演習

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 応用物理演習
科目番号 18410 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材
担当教員 石田 博明

到達目標

1.運動の法則を理解し、直線運動を解く事ができる。
2.摩擦力や運動量を理解し,その運動を解くことができる。
3.仕事やエネルギーを理解し,平面・空間の運動を解くことができる。
4.質点や剛体の回転運動方程式を立て,解く事ができる。
5.温度・熱や気体の分子運動を理解し,熱力学量を求めることができる。
6.波動・音波や光の現象を理解し,屈折・干渉等を求めることができる。
7.電気・磁気の基本法則を理解し,光や原子の性質を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1運動の法則を十分理解し、直線運動を正しく解く事ができる。運動の法則を理解し、直線運動を解く事ができる。運動の法則を理解できず、直線運動を解く事ができない。
評価項目2摩擦力や運動量を十分理解し,その運動を正しく解くことができる。摩擦力や運動量を理解し,その運動を解くことができる。摩擦力や運動量を理解できず,その運動を解くことができない。
評価項目3仕事やエネルギーを十分理解し,平面・空間の運動を正しく解くことができる。仕事やエネルギーを理解し,平面・空間の運動を解くことができる。仕事やエネルギーを理解できず,平面・空間の運動を解くことができない。
評価項目4質点や剛体の回転運動方程式を立て,正しく解く事ができる。質点や剛体の回転運動方程式を立て,解く事ができる。質点や剛体の回転運動方程式を立て,解く事ができない。
評価項目5温度・熱や気体の分子運動を十分理解し,熱力学量を正しく求めることができる。温度・熱や気体の分子運動を理解し,熱力学量を求めることができる。温度・熱や気体の分子運動を理解できず,熱力学量を求めることができない。
評価項目6波動・音波や光の現象を十分理解し,屈折・干渉等を正しく求めることができる。波動・音波や光の現象を理解し,屈折・干渉等を求めることができる。波動・音波や光の現象を理解できず,屈折・干渉等を求めることができない。
評価項目7電気・磁気の基本法則を十分理解し,光や原子の性質を正しく説明できる。電気・磁気の基本法則を理解し,光や原子の性質を説明できる。電気・磁気の基本法則を理解できず,光や原子の性質を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

本科教育目標 1 説明 閉じる
本科教育目標 2 説明 閉じる
創造工学プログラム B2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
応用物理(4年次)を引継いで,物理現象への関心を養い,工学における実際的な演習問題を解くことにより、応用物理学の基礎を確実に理解し,実践応用力や課題解決への姿勢を身につけるとともに,問題の提起とその解決ができる事を目標とする。
【キーワード】
運動の法則,運動量,エネルギー,剛体の運動,流体力学,熱統計力学,波動・振動,波動光学,電磁気学,原子物理学
授業の進め方・方法:
【事前事後学習など】
到達目標の達成度を確認するため,随時,演習・レポート課題を与える。
【関連科目】
応用物理,物理Ⅰ・Ⅱ,基礎数学A・B,解析学Ⅰ・Ⅱ,代数・幾何Ⅰ・Ⅱ
【教科書、教材、参考書等】
教科書: 田中冨士雄 編著「高専の物理問題集」(森北出版)
教材等: 関連のプリントを配布する。
参考書: 小暮陽三 編「高専の物理」(森北出版)等,図書館に多数の関連書籍がある。
注意点:
その他の履修上の注意事項や学習上の助言
授業中とテスト直前の学習のみでなく,平常時の予習・復習が大切である。
課題のレポートは必ず提出すること。
物理,数学の基礎知識を理解している必要がある。
【評価方法・評価基準】
後期中間試験,学年末試験の定期試験(計2回)を実施する。
学年末評価:全定期試験(60%),随時行う全演習(30%),全課題レポート(10%)
成績の評価基準として60点以上を合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 力と運動(1) 運動の法則 力と運動(1) 運動の法則を理解し、解く事ができる。
2週 力と運動(2) 直線運動 力と運動(2) 直線運動を理解し、解く事ができる。
3週 力と運動(3) 摩擦力 力と運動(3) 摩擦力を理解し、解く事ができる。
4週 力と運動(4) 運動量 力と運動(4) 運動量を理解し、解く事ができる。
5週 力と運動(5) 仕事と力学的エネルギー 力と運動(5) 仕事と力学的エネルギーを理解し、解く事ができる。
6週 力と運動(6) 平面・空間の運動 力と運動(6) 平面・空間の運動を理解し、解く事ができる。
7週 力と運動(7) 剛体や流体に働く力 力と運動(7) 剛体や流体に働く力を理解し、解く事ができる。
8週 温度と熱(1) 温度と熱 温度と熱(1) 温度と熱を理解し、解く事ができる。
4thQ
9週 温度と熱(2) 気体の分子運動 温度と熱(2) 気体の分子運動を理解し、解く事ができる。
10週 波動と光(1) 波動と音波 波動と光(1) 波動と音波を理解し、解く事ができる。
11週 波動と光(2) 光の反射・屈折と回折・干渉 波動と光(2) 光の反射・屈折と回折・干渉を理解し、解く事ができる。
12週 電磁気(1)  静電気力,電界と電位,電圧と電流 電磁気(1)  静電気力,電界と電位,電圧と電流を理解し、解く事ができる。
13週 電磁気(2)  磁石による磁界と電流による磁界,電磁誘導 電磁気(2)  磁石による磁界と電流による磁界,電磁誘導を理解し、解く事ができる。
14週 原子     電子と光,原子と原子核 原子     電子と光,原子と原子核を理解し、解く事ができる。
15週 後期復習 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。4
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。4
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。4
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。4
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。4
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。4
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。4
物体に作用する力を図示することができる。4
力の合成と分解をすることができる。4
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。4
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。4
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。4
慣性の法則について説明できる。4
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。4
運動方程式を用いた計算ができる。4
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。4
運動の法則について説明できる。4
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。4
最大摩擦力に関する計算ができる。4
動摩擦力に関する計算ができる。4
仕事と仕事率に関する計算ができる。4
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。4
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。4
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。4
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。4
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。4
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。4
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。4
万有引力の法則から物体間にはたらく万有引力を求めることができる.4
万有引力による位置エネルギーに関する計算ができる。4
力のモーメントを求めることができる。4
角運動量を求めることができる。4
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。4
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。4
重心に関する計算ができる。4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。4
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。4
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。4
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。4
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。4
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。4
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。4
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。4
気体の内部エネルギーについて説明できる。4
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。4
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。4
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。4
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。4
横波と縦波の違いについて説明できる。4
波の重ね合わせの原理について説明できる。4
波の独立性について説明できる。4
2つの波が干渉するとき、互いに強めあう条件と弱めあう条件について計算できる。4
定常波の特徴(節、腹の振動のようすなど)を説明できる。4
ホイヘンスの原理について説明できる。4
波の反射の法則、屈折の法則、および回折について説明できる。4
弦の長さと弦を伝わる波の速さから、弦の固有振動数を求めることができる。4
気柱の長さと音速から、開管、閉管の固有振動数を求めることができる(開口端補正は考えない)。4
共振、共鳴現象について具体例を挙げることができる。4
一直線上の運動において、ドップラー効果による音の振動数変化を求めることができる。4
自然光と偏光の違いについて説明できる。4
光の反射角、屈折角に関する計算ができる。4
波長の違いによる分散現象によってスペクトルが生じることを説明できる。4
電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。4
電場・電位について説明できる。4
クーロンの法則が説明できる。4
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。4
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4
ジュール熱や電力を求めることができる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000