国語II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 国語II
科目番号 20012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 『論理国語』(大修館書店) 『文学国語』(大修館書店) 『精選古典探求』(大修館書店)  『新版 品詞別 頻出漢字マスター3000』(尚文出版・1年次より継続) 『カラー版新国語便覧』(第一学習社・1年次より継続)
担当教員 平山 美玖

到達目標

1、現代の小説・詩歌・評論を論理的に読解し、鑑賞することができる。
2、古文を読解し、口語訳・鑑賞することができる。
3、漢文を読解し、書き下し・口語訳・鑑賞することができる。
4、基本的な日本語運用能力(常用漢字等)を習得し、活用できる。
5、各種情報を活用しつつ、感想文・随筆・意見文などの文章を作成できる。またこれに基づき口頭発表ができ、他者の発表を聴講して自分の意見が形成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1,4現代の文章を論理的に読解し、深く鑑賞できる。また討議なども踏まえ、それについての意見・感想を形成できる。現代の文章の主旨を概ね理解・鑑賞でき、意見交換なども通じて考えをまとめることができる。文意の理解が十分でなく、それに関する対話などを通じて自分の考えを深めることができない。
評価項目4,5基本的な常用漢字を習得して運用でき、各種情報を踏まえて自分の意見を展開し、文章化できる。またこれに基づき効果的に口頭発表ができ、他者の発表を聴講して自分の意見が形成できる。日常的に使用する漢字をほぼ習得して運用でき、具体的根拠に基づいて考えをまとめ、文章化できる。またこれに基づき口頭発表でき、他人の発表を正確に聴講できる。日常的に使用する漢字の修復が不十分で、客観性を持つ形で自分の考えをまとめることができない。また口頭発表も効果が不十分で、他者の発表の聞き取りも正確にできない。
評価項目2,3古文・漢文の高度な知識を理解した上で、古典に親しみ、その意義を理解できる。古典についての知識を習得し、これを鑑賞できる。古典についての知識が不足し、充分意味を把握できない。

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 4 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代文の評論・小説・詩の論理的読解と鑑賞、古文・漢文の読解と文学史的理解の実践を通じ、自分の考えを正しく表現し公正に意見を交換できるための教養を習得する。また社会生活の基礎となる読み書き能力を養成し、技術者として必要な基礎学力を習得する。
授業の進め方・方法:
漢字小テストを課す。その他授業理解を助けるために課題を適宜出すことがある。
MCC対応:Ⅲ-A国語、Ⅶ汎用的技能、Ⅷ態度・志向性(人間力)、Ⅸ総合的な学修経験と創造的思考力
注意点:
作品に対して、主体的に興味・関心を持つことが大切である。国語辞典・古語辞典・漢和辞典を積極的に活用して、基礎的な知識の定着をはかること。適宜、小テストを実施するため、日頃の学習を大切にすること。
(評価方法・評価基準)
前期末:前期中間試験(40%)、前期末試験(40%)、小テスト(20%)
学年末:前期中間試験(20%)、前期末試験(20%)、後期中間試験(20%)、学年末試験(20%)、小テスト・レポート(20%)
前期中間試験、前期末試験、後期中間試験、学年末試験を実施する。成績の評価基準として50点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ミロのビーナス(評論1) キーワード、キーセンテンスを的確に見つけ、文章の構造を把握できる。
2週 ミロのビーナス(評論1) 具体例や言い換えの箇所を参照しつつ、難解な語句を理解し説明できる。
3週 ミロのビーナス(評論1) 文章全体の展開を正確に追い、主題について理解・説明できる。
4週 十訓抄・大江山いくのの道(古文1) 文法的知識や和歌の修辞について理解し、これに基づいて古文を口語訳できる。
5週 十訓抄・大江山いくのの道(古文1) 古典文学の内容を理解・鑑賞し、説明できる。
6週 故事・逸話(漢文1) 漢文句法の理解に基づいて書き下し文作成、口語訳、訓点を施すことができる。
7週 故事・逸話(漢文1) 漢文作品の内容を理解・鑑賞し、説明できる。
8週 山月記(小説1) 難解な語句の意味を正確に把握し、小説の内容を理解・説明できる。
2ndQ
9週 山月記(小説1) 登場人物の心理と行動について理解し、説明できる。
10週 山月記(小説1) 漢文訓読調の文体の効果と象徴的表現について理解し、作品を鑑賞・説明できる。
11週 伊勢物語 初冠(古文2) 「歌物語」について理解し、古文を正確に口語訳し、内容について理解できる。
12週 源氏物語 桐壺巻(古文3) 「作り物語」である源氏物語についての文学史的位置を理解し、説明できる。
13週 源氏物語 桐壺巻(古文3) 文法的知識を踏まえて古文を正確に口語訳し、内容について説明できる。
14週 源氏物語 桐壺巻(古文3) 文法的知識を踏まえて古文を正確に口語訳し、内容について説明できる。
15週 前期復習
16週
後期
3rdQ
1週 山椒魚(小説2)
小説の全体像を掴み、山椒魚の気持ちの変化について自分なりの意見を持つことができる。
2週 山椒魚(小説2)
物語の前半部分について、他の人と解釈を述べ合い、様々な読みに触れることができる。
3週 山椒魚(小説2)
物語の後半部分について、他の人と解釈を述べ合い、様々な読みに触れることができる。
4週 枕草子・中納言参りたまひて(古文4)
文法的知識を踏まえて古文を口語訳し、内容について説明できる。
5週 枕草子・中納言参りたまひて(古文4)
古文の敬語表現の理解に基づき、物語の展開を正確にたどり説明できる。
6週 余白の美学(評論2)
具体例が指す役割を理解し、説明できる。
7週 余白の美学(評論2)
「美」について作者の主張を理解し、説明できる。
8週 小景異情(詩)
近代の文語自由詩の内容を理解・鑑賞し、説明できる。
4thQ
9週 「方言コスプレ」現象(評論3)
論理の内容を理解し、説明できる。
10週 「方言コスプレ」現象(評論3)
論理の展開や構成を正確に捉えることができる。
11週 「方言コスプレ」現象(評論3)
論理の展開や構成を正確に捉えることができる。
12週 鴻門の会(漢文2) 漢文句法の理解に基づいて書き下し文作成、口語訳、訓点を施すことができる。
13週 鴻門の会(漢文2) 登場人物の心理と行動を理解し、説明できる。
14週 鴻門の会(漢文2) 登場人物の心理と行動からその性格を理解し、説明できる。
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。2
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。2
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。2
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。2
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。2
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。2
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。2
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。2
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。2
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。2
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。2
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。2
分野横断的能力汎用的技能コミュニケーションスキルコミュニケーションスキル他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
基盤的資質・能力自己理解自己理解周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
法令やルールを遵守した行動をとれる。2
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
創造性・デザイン能力創造性創造性公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2

評価割合

試験小テスト・レポート合計
総合評価割合80200100
基礎的能力80200100
専門的能力0000
分野横断的能力0000