歴史II

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 歴史II
科目番号 20022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書: 『現代の世界史 世界史A』 (山川出版社) ,教材等: 『グローバルワイド新版 最新世界史図表』 (第一学習社)・『私たちが拓く日本の未来』(総務省・文部科学省)
担当教員 宮下 祥子

到達目標

1.世界及び日本の近代史に関する基礎的な知識を習得する。
2.諸革命がその後の世界に与えた影響を理解する。
3.市民革命の過程を整理し、近代国民国家の形成過程が理解できる。
4.国民国家形態であるヨーロッパ諸国のアジア進出過程を説明できる。
5.外圧を受けた日本における政治過程を十分に把握する。
6.二つの世界大戦の世界への影響と、課題を把握する。
7.世界恐慌の実態と、その後のファシズム化への流れが理解できる。
8.戦後の国際関係における日本の役割を理解する。
9.歴史的事象について考察したことを論理的に表現、記述できる。
10.授業で学んだ歴史的事象を整理し、取りあげることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
"評価項目1 項目1,2,3,4,5,6,7,8歴史的事象について読解・表記・説明でき、それらを自分の問題として考察できる歴史的事象に関する語句を正しく読解・表記し、意味を説明できる歴史的事象に関する語句を正しく読解できない。意味が説明できない。
"評価項目1 項目1,2,3,4,5,6,7,8世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得、地図上に表記できる世界史・日本史で学ぶ国や地域についての正確な知識を得る世界史・日本史で学ぶ国や地域の名称を知らない
評価項目3 項目9,10現代の諸問題を自らの問題として考察する姿勢をもち、歴史的事象について適切な資料を調査収集し、必要な情報を取捨選択して私見を交えず客観的にまとめ、その内容について考察したことを論理的に表現・表記できる歴史的事象について考察したことを論理的に表現・記述できる歴史的事象についての知識がない

学科の到達目標項目との関係

本科学習目標 1 説明 閉じる
本科学習目標 3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
これからの技術者は、多様化する現代社会に対応し国際社会や自然環境への理解を深める必要があることから、本授業では技術者として必要な基礎学力と専門的知識を身につけることを目指す。そして、近現代の歴史学習を通じて、幅広い視野を持った技術者として社会や環境に配慮できるような能力を養う。
授業の進め方・方法:
授業の理解度を深めるため、小テスト及びレポート提出を各2回実施する。
関連科目は、歴史Ⅰ,政治・経済,地理,倫理である。
注意点:
評価方法・評価基準:
中間試験,期末試験を実施する。中間試験(40%),期末試験(40%),レポート(20%)
成績の評価基準として50点以上を合格とする。

注意事項と学習上の助言:
・教科書および適宜配付するプリントは紛失しないよう必ず保存し、授業内容を確認すること。
・基礎的な用語の暗記だけではなく、出来事の原因や影響関係について、整理しておくこと。
・レポートについては、必ず提出すること。
・有権者教育についても、本授業時間内において実施し、歴史的内容については学年末試験で出題する。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス・フランス革命とウィーン体制 フランス革命からウィーン体制成立までの流れが説明できる。
2週 諸革命と近代社会の転換 ウィーン体制崩壊後の各国の政治体制が説明できる。
3週 南北アメリカの動き 北アメリカ大陸及び南アメリカ大陸の独立の動きが説明できる。
4週 アジア諸国の変貌 中国・インドへの西洋諸国の進出の過程とその結果が説明できる。
5週 幕藩体制の崩壊と明治維新 ペリー来航以降における幕府体制の動揺と崩壊の過程が説明できる。
6週 日本の外交と日清・日露戦争 明治維新後における日本と清・ロシアとの戦争の過程及び内容が説明できる。
7週 日露戦争後の世界 日露戦争後の日本の政治体制が説明できる。
8週 第一次世界大戦前後の世界/有権者教育 第一次世界大戦前後における世界各国の対立関係や戦後処理が説明できる。
有識者として選挙に関わることの意義が説明できる。
4thQ
9週 世界恐慌とファシズムの台頭 世界恐慌とファシズムの関係性を理解し,そのつながりが説明できる。
10週 満州事変から日中戦争へ 満州事変前の日本の動きと満州事変後から日中戦争への流れが説明できる。
11週 ナチスの動きと第二次世界大戦 第二次世界大戦前後におけるドイツを中心とした西洋諸国の動きが説明できる。
12週 アジア・太平洋戦争 日本とアメリカの対立の発生過程とアジア・太平洋戦争の意義が説明できる。
13週 戦争の終結と戦後統治 第二次世界大戦後におけるGHQによる日本の民主化に向けた占領政策が説明できる。
14週 戦後世界の形成 冷戦の発生や現代社会の形成に結び付く出来事を整理し,説明できる。
15週 現代社会における有権者として
16週 後期復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。2
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。2
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。2
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。2
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。2
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。2
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。2
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2
事実をもとに論理や考察を展開できる。2
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。2
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。2
目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。2
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。2
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
法令やルールを遵守した行動をとれる。2
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。2
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。2
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。2
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。2
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。2
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。2
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。2
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。2
企業には社会的責任があることを認識している。2
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。2
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。2
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。2
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。2
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。2
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。2
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。2
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。2
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80000200100
基礎的能力4000010050
専門的能力200000020
分野横断的能力2000010030