概要:
建物に使用される材料の諸特性を的確に理解し,合理的な構造を実現することは,建物を設計する上できわめて重要である。本科目では専門的知識として構造躯体を構成する材料の中で主要な5つの材料を取り上げ,その物性と利用方法を学習する。また,部位別で使用される材料および機能を実現する材料について,個別に学習する。科目の知識をもとに,建築材料と建築生産活動,社会や環境を配慮してその維持のための方策について理解を深める。
授業の進め方・方法:
【MCC対応】V-G-1 材料
中間・期末試験を実施する。
中間試験成績(35%),期末試験成績(35%),演習レポート(30%)
演習課題の評価:建築材料に関連する課題についてレポートし、発表状況を評価する。
成績の評価基準は60点以上を合格とする。
講義内容の把握度と,到達目標の達成度を確認するため,随時レポート課題(小課題)を与える。
課題レポートは必ず提出するように。
注意点:
常に興味を持って身近な建造物を見る目を養うこと。
種々の特性を評価した上で建築材料が選択されることを意識すること。
日常の生活における身の回りの材料と物性について,常に考える意識を持ち,学習内容を確認すること。
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | 建築材料の変遷や発展について説明できる。 | 3 | |
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 4 | |
木材の種類について説明できる。 | 4 | |
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。 | 4 | |
傷(節など)について説明できる。 | 4 | |
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。 | 4 | |
耐火性について説明できる。 | 4 | |
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。 | 4 | |
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。 | 4 | |
セメントの種類・特徴について説明できる。 | 4 | |
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。 | 4 | |
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。 | 4 | |
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。 | 4 | |
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。 | 4 | |
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。 | 4 | |
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。 | 4 | |
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。 | 4 | |
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。 | 4 | |
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。 | 4 | |
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。 | 4 | |
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。 | 4 | |
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。 | 4 | |
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。 | 4 | |
石材の種類・性質について説明できる。 | 4 | |
石材の使用方法について説明できる。 | 4 | |
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。 | 4 | |
タイルの種類、特徴をあげることができる。 | 4 | |
ガラスの製法、種類をあげることができる。 | 4 | |
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。 | 4 | |
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。 | 4 | |
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。 | 4 | |
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。 | 4 | |