移動現象論

科目基礎情報

学校 石川工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 移動現象論
科目番号 0023 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学専攻 対象学年 専2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 宗像健三,守田幸路,共著,「輸送現象の基礎」(コロナ社)(ISBN4-339-04582-9)
担当教員 義岡 秀晃

到達目標

1.運動量,熱,物質,電気量などの移動現象が類似の現象であることが理解できる
  こと。
2.質量の保存式(連続の式)を理解し説明ができること。
3.運動量の保存式を理解し説明ができること。
4.エネルギの保存式を理解し説明ができること。
5.熱伝導,対流熱伝達,ふく射による熱移動に関する基本的事項の理解と基礎的な
  計算ができること。
6.熱,物質,流体の運動量の移動現象に関する基本的事項の理解と基礎的な計算ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
到達目標 項目1運動量,熱,物質,電気量などの移動現象が類似の現象であることを理解し,具体例を挙げて説明できる.運動量,熱,物質,電気量などの移動現象が類似の現象であることを理解し,説明できる.運動量,熱,物質,電気量などの移動現象が類似の現象であることを理解するのが困難である.
到達目標 項目2−4自然や人工物に現れる過渡的プロセスを,移動現象の視点から論理的に説明することができる.自然や人工物に現れる過渡的プロセスを,移動現象の視点から概ね説明することができる.自然や人工物に現れる過渡的プロセスを,移動現象の視点から説明することが困難である.
到達目標 項目5−6応用に即して,輸送方程式を展開し,場と移動量を記述することができる.輸送方程式を展開し,場と移動量を記述することができる.輸送方程式を展開し,場と移動量を記述することが困難である.

学科の到達目標項目との関係

創造工学プログラム B1専門(機械工学) 説明 閉じる
創造工学プログラム F1専門(電気電子工学&情報工学) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
熱流体装置,エネルギープラント,材料プロセス,電子機器などに見られる流体の運動量,熱,物質などの移動現象に関して,その類似性,関連性に着目しながら,それらが移動する速度について体系的に学習する。すなわち,流体の摩擦力,熱の流れ,拡散における分子移動について,共通する概念の理解や基礎式の誘導と具体的問題に応じた解法を通じて,問題を広い視点から工学的に解析・解決できる力を身につける。このことにより,学士の学位を取得できる専門工学の知識と能力を有することを目標とする。
授業の進め方・方法:
講義と課題演習で学ぶ。
【事前事後学習など】授業外学修時間に相当する予習・復習課題ならびにレポートを与えるので必ずすること。
【関連科目】流れ学I,流れ学II,伝熱工学,応用物理I
注意点:
予習と復習に心がけること。
身近な現象を想定し自分でよく考えること。
随時,予習・復習課題,レポート等を与える。
【評価方法・評価基準】評価方法は,期末試験(80%),課題(20%)で評価し,総合成績とする。60点以上で合格とする。

テスト

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 移動現象論への導入 移動現象論の概要について説明できる.
2週 移動現象の類似性(ニュートンの法則,フーリエの法則,フィックの法則,オームの法則) 移動現象の類似性について説明できる.
3週 熱移動(1)(定常伝熱,熱回路) 定常伝熱とその熱回路について説明できる.
4週 熱移動(2)(非定常伝熱,熱回路) 非定常伝熱とその熱回路について説明できる.
5週 移動現象の解法 移動現象の解法について理解し,説明できる.
6週 基礎方程式(1)(質量の式) 質量の式を理解し,説明できる.
7週 基礎方程式(2)(エネルギーの式) エネルギーの式を理解し,説明できる.
8週 基礎方程式(3)(運動の式) 運動の式を理解し,説明できる.
4thQ
9週 運動量移動(1)(基本的事項,速度分布と摩擦) 基礎方程式を展開し,流体の運動を記述できる.
10週 運動量移動(2)(流れ場) 基礎方程式を展開し,流体の運動を記述できる.
11週 熱移動(3)(対流熱伝達) 基礎方程式を展開し,熱伝達を伴う温度・速度場を記述できる.
12週 熱移動(4)(熱ふく射) 熱ふく射を理解し,ふく射熱流束を計算できる.
13週 熱移動(5)(熱ふく射) 熱ふく射を理解し,ふく射熱流束を計算できる.
14週 物質移動(基本事項,各種拡散問題) 物質移動を理解し,説明できる.
15週 後期復習
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力000
専門的能力000
分野横断的能力8020100