専門基礎Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 専門基礎Ⅱ
科目番号 0002 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 参考書:わかりやすい機械工学第3版、森北出版 「機械実習」:嵯峨常生著、機械実習 上・中・下、実教出版
担当教員 村中 貴幸,加藤 寛敬,芳賀 正和,伊勢 大成

到達目標

「力学入門」:
 ・機械工学における失敗学の例を説明できること
 ・運動方程式を用いて自由落下運動に関する計算ができること
 ・力学的エネルギー保存について説明できること
「機械実習」:工作機械の基礎的な取扱い法、安全な操作法を習得すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
力学入門力学入門における基礎知識を充分に習得し、様々な問題を解決するために応用できる。力学入門における基礎知識を充分に習得・理解し、演習問題を解くことができる。力学入門における基礎知識が習得できていない。
機械実習機械実習における基礎知識を充分に理解し、各種工具、測定器の基礎的な取扱い法や工作機械の基礎的な操作法を習得し、様々な問題を解決するために応用できる。機械実習における基礎知識を理解し、各種工具、測定器の基礎的な取扱い法や安全な操作法を習得できる。機械実習における基礎知識を理解しておらず、各種工具、測定器の基礎的な取扱い法や安全な操作法を習得することができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期は「機械実習」、後期に「力学入門」を行なう。
「機械実習」:機械工学科1~3年で行う機械工作実習の中で導入部分に該当する。機械の分解組立やいくつかの工作実習を通して各種工具や測定器の使用法を習得するほか、初歩的な機械実習を行う。
「力学入門」:機械工学における「材料力学」、「工業力学」、「流れ学」、「熱力学」などの力学系科目の学習に向けて、力学に関する基礎的な力を身に付けることを目的とする。
授業の進め方・方法:
「機械実習」:ガイダンス、安全教育(1週目)、6班に分けて機械(コンプレッサ)分解組立のほか旋盤やフライス盤などの工作機械を用いた機械工作を行う。
シラバスの説明時には実習全体の安全教育を行うが、各実習の最初にも必要に応じて実習上の安全に関する基礎的な知識や技術を都度説明する。
「力学入門」:機械工学に関するガイダンスの後、失敗学を学習する。また、力学(自由落下運動,運動量,仕事とエネルギーなど)に関する機械工学の実例を紹介しながら、演習問題を解くことで力学に対する理解を深める。最後にコーヒーサイフォンを実演し、分子運動による圧力と温度について学習する。
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目:機械工作実習Ⅰ・Ⅱ、機械工作法Ⅰ・Ⅱ、機械製図、工学基礎物理I、材料力学I、工業力学、流れ学I、熱力学
前期「機械実習」における態度を40%、課題を10%、後期「力学入門」における課題を50%として評価する。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械実習ガイダンス、安全教育、実習の心構え 機械実習の安全や心構えについて理解できる
2週 マイクロメータの使い方 マイクロメータを用いた計測ができる
3週 機械の分解組立(1)
工具使用法
機械の分解時に適切な工具を選択し、正しい方法で使用できる
4週 機械の分解組立(2)
コンプレッサ分解・組立
各部品寸法の計測ができる
マイクロメータを用いた計測ができる
5週 機械の分解組立(3)
コンプレッサ分解・組立
機械の組立時に適切な工具を使用し、組み立てができる
機械の仕組みを理解できる
6週 実習1 旋盤(1)
旋盤の取り扱い
工作機械(旋盤)の取り扱いの基本作業が理解できる
7週 実習1 旋盤(2)
旋盤の取り扱い
工作機械(旋盤)の基本操作ができる
8週 実習2 フライス盤(1)
フライス盤の取り扱い
工作機械(フライス盤)の取り扱いの基本作業が理解できる
2ndQ
9週 実習2 フライス盤(2)
フライス盤の取り扱い
工作機械(フライス盤)の基本操作ができる
10週 実習3 ボール盤(1)
ボール盤の取り扱い
工作機械(ボール盤)の取り扱いの基本作業が理解できる
11週 実習3 ボール盤(2)
ボール盤の取り扱い
工作機械(ボール盤)の基本操作ができる
12週 実習4 溶接(1)
アーク溶接
アーク溶接の基本作業が理解できる
13週 実習4 溶接(2)
アーク溶接
アーク溶接の基本作業ができる
14週 実習5 鋳造(1)
鋳造概要・砂型製作の基礎
鋳造概要、砂型の基礎知識を理解できる
15週 実習5 鋳造(2)
溶解、鋳込み
鋳込みの基本作業ができる
16週
後期
3rdQ
1週 「力学入門」:機械工学について,失敗学の話
「力学入門」のガイダンス,シラバスの説明,学科紹介
機械工学科の内容を理解できる
2週 機械工学について、失敗学の話
機械工学ガイダンス、失敗学の話
機械工学の内容および失敗例について理解できる
3週 機械工学について
失敗学の話
機械工学の内容および失敗例について理解できる
4週 機械工学について
失敗学の話
機械工学の内容および失敗例について理解できる
5週 物体の運動
移動距離、速度、加速度、v-t、a-t 線図
速度、加速度について理解し、重力加速度に関する演習問題を解くことができる
6週 運動方程式、自由落下
重力、重力加速度、自由落下の式
運動方程式を把握し、自由落下の式に関する演習問題を解くことができる
7週 自由落下
投げ上げ運動
投げ上げ運動に関する演習問題を解くことができる
8週 自由落下
斜方投射と運動のグラフ
斜方投射に関する演習問題を解き、運動をグラフに表すことができる
4thQ
9週 運動量
力、慣性、運動量、力積
運動量と力積に関する演習問題を解くことができる
10週 運動量
衝突、運動量保存則
運動量保存則に関する演習問題を解くことができる
11週 仕事とエネルギー
仕事、運動エネルギー
仕事と運動エネルギーに関する演習問題を解くことができる
12週 仕事とエネルギー
運動エネルギー、位置エネルギー
運動エネルギー、位置エネルギーに関する演習問題を解くことができる
13週 仕事とエネルギー
力学的エネルギー保存
力学的エネルギー保存に関する演習問題を解くことができる
14週 サイフォン
コーヒーサイフォン、分子運動と圧力・温度
サイフォンを観察し、分子運動と圧力・温度の関係を説明できる
15週 サイフォン
分子運動から見た蒸発・凝縮とサイフォンのしくみ
蒸発・凝縮のしくみを把握し、サイフォンのしくみを説明できる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。2後1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。2後1
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後8
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。3後9
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2

評価割合

態度(前期)課題(後期)課題(前期)合計
総合評価割合405010100
基礎的能力0000
専門的能力405010100
分野横断的能力0000