解析Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 解析Ⅰ
科目番号 0012 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 「微分積分Ⅰ」(森北出版)
担当教員 柳原 祐治

到達目標

専門教育の基礎知識としての数学を、習得することを目標とする. 具体的には, 以下のとおり.
(2) 1変数関数の極限・微分・積分の意味を理解している.また, 極限・微分・積分の基本的計算ができる.
(3) 極限・微分・積分の基本的な計算技法をもとに, 応用問題(例えば図形の面積を求める等)を解くことができる.
モデルコアカリキュラムに含まれる到達目標を含む.対応は数学科HPを参照.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1関数の極限の概念を理解し、極限値を求めることができる。関数の極限の概念を理解している。関数の極限について理解していない。
評価項目2関数の微分を応用し、関数の増減を調べたりグラフを描くことができる。微分について理解し、関数の微分ができる関数の微分について理解していない。
評価項目3関数の積分を応用し、図形の面積を求めることができる。積分について理解し、関数の不定積分、定積分を求めることができる。関数の積分について理解していない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1変数関数の極限・微分・積分について、 これらの基礎的な概念および、基本的な計算技法を習得する.
授業の進め方・方法:
概念の導入には具体的かつ直感的に理解しやすい例を利用し,数学的対象(特に関数)を、身近で実体のあるものに感じさせる。その際、適宜グラフ電卓や関数グラフの描画ソフトウェアなどを用い、具体的な数値と図形の両面から理解させる。その後、定義および論証により、扱っている概念を明確にして厳密に扱えるようにし、さらに多量の問題演習(課題)に取り組むことを通して、知識に定着および技能の習熟を図る。
注意点:
4回の定期試験の点数を、次のように重みをつけて平均し、100点満点に換算したものを年間成績とする。
    (前期中間20%、前期期末25%、後期中間30%、後期期末25%)
ただし、年間成績が60点に達しない場合、課題の提出状況に応じて加点することがある。
年間成績が60点以上で合格とする。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス・関数の極限(1)(xの値が有限+収束する) 関数の極限を理解し、極限値を求めることができる。
2週 微分係数の導入の準備(「平均の速度」と「平均変化率」) 平均変化率を理解している。
3週 微分係数の導入と応用(「瞬間の速度」と「微分係数」) 微分係数について理解している。
4週 微分係数および関数の増減 微分係数と関数の増減の関係について理解している。
5週 導関数の定義と公式 導関数について理解している。
6週 関数のグラフ(1)関数のグラフの形+関数の極値 導関数を用いて関数のグラフがかける
7週 関数の最大最少 関数の最大値や最小値を求めることができる。
8週 前期中間試験 中間試験
2ndQ
9週 中間試験の解説+微分係数と導関数+数直線上の点の運動 微分係数と導関数と、運動の関係を理解している。
10週 「積・商の導関数の公式」+「べき関数の導関数の公式」 「積・商」および「べき関数」の公式を理解している。
11週 「合成関数」+「合成関数の微分法の公式」 「合成関数」および「合成関数の微分法の公式」を理解している。
12週 関数の極限(2)(xの値が有限+発散する) 関数の極限について理解している。
13週 関数の極限(3)(xの値が無限+発散する) 関数の極限について理解している。
14週 関数の極限(4)(不定形+指数対数関数) 不定形について理解している。
15週 学習のまとめと復習
16週
後期
3rdQ
1週 いろいろな関数の導関数(ネピアの数+指数関数の導関数) ネピアの数および指数関数の微分を理解している。
2週 対数微分法+対数関数の導関数 対数関数の微分について理解している。
3週 三角関数の極限+三角関数の導関数 三角関数の微分について理解している。
4週 関数の性質の復習(定義域+増減+極限) 関数の定義域、増減、極限について理解している。
5週 関数のグラフ(2)(有理関数) 有理関数のグラフがかける。
6週 関数のグラフ(3)(指数関数や対数関数を含む関数) 指数関数や対数関数を含む関数のグラフがかける。
7週 関数の一次近似(接線の方程式+関数の近似値 接線や関数を近似する方法を理解している。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 中間試験の解説+不定積分の導入 不定積分の定義を理解している。
10週 置換積分法 不定積分の置換積分について理解している。
11週 部分積分法+定積分の導入 不定積分の部分積分と、定積分の定義を理解している。
12週 定積分の応用(面積と定積分) 様々な図形の面積を、定積分を用いて求めることができる。
13週 定積分の置換積分法+定積分の部分積分法 定積分の置換積分と部分積分について理解している。
14週 様々な関数の不定積分(三角関数の有理関数の不定積分) 三角関数の有理関数の不定積分を求めることができる。
15週 学習のまとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合1000100
基礎的能力1000100
専門的能力000
分野横断的能力000