機械工作法Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械工作法Ⅰ
科目番号 0014 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「機械製作法通論 上・下」、千々岩健児著、東京大学出版社
担当教員 加藤 寛敬

到達目標

(1)機械工作法の基本である素材加工、鋳造、鍛造、粉末冶金、板金加工、溶接、切削について、その種類と特徴が説明できること。
(2)素材加工、鋳造、鍛造、粉末冶金、板金加工、溶接について、それぞれの加工方法を図に描いて説明できること。
(3)工作機械、切削工具の種類を説明できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
機械工作法の基礎知識機械工作法における基礎知識を充分に習得し、様々な問題を解決するために応用できる。機械工作法における基礎知識を習得し、理解しすることができる。機械工作法における基礎知識が習得できていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
機械工作法の中で、切りくずを出さずに加工する塑性加工・鋳造・鍛造・粉末冶金・板金加工などの素材成形法、ならびに付加加工法である溶接、さらに切削の基本について、その種類、加工原理、加工法の特徴、加工理論、用途について教授する。
授業の進め方・方法:
機械工作実習と平行して習得した実践的知識を整理しながら、工作法の科学的根拠をなす理論的技術の理解に重点を置く。授業は、教科書を中心に重要な事柄を板書しながら講義するので、必ずノートをとること。
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目:機械工作法Ⅱ、機械工作実習Ⅰ・Ⅱ
評価方法:4回の定期試験(それぞれの割合25%)の平均により評価する。
評価基準:4回の定期試験の平均が60点以上であること。ただし、この平均が60点未満の場合、再試験またはレポートを課し、試験の点数に加算する場合がある。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 授業の概要、機械の構成、加工法の種類、素材製造法について説明できる
2週 素材製造法(圧延、厚板、薄板) 厚板、連続鋳造法、分塊圧延、4段圧延機、薄板について説明できる
3週 素材製造法(圧延理論) 熱間圧延と冷間圧延、圧延理論、圧下率、先進率について説明できる
4週 素材製造法(棒材・形材、引抜き・押出し加工) 棒材・形材の種類と製造法、引抜き・押出し加工について説明できる
5週 素材製造法(鋼管製造法) 管継ぎ目なし鋼管・溶接鋼管の製造法について説明できる
6週 鋳造(鋳造概要・鋳造工程) 鋳造概要、鋳造の特徴、鋳造工程について説明できる
7週 鋳造(溶解、造型) 金属の溶解法、溶解炉の種類、砂型造型法の基本、造型機について説明できる
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 鋳造(特殊砂型、鋳造方案) CO2法、シェルモールド法、ロストワックス、重力鋳造法と鋳造方案について説明できる
10週 鋳造(加圧鋳造) 加圧鋳造法、ダイカスト法、遠心鋳造、鋳造後処理 について説明できる
11週 鍛造(鍛造の種類) 鍛造の概要・種類・特徴、熱間鍛造と冷間鍛造について説明できる
12週 鍛造(自由鍛造、型鍛造) 自由鍛造の種類と材料変形、型鍛造について説明できる
13週 鍛造(鍛造機械) 鍛流線、鍛造機械の種類、転造について説明できる
14週 粉末冶金 (特徴、工程) 粉末冶金の特徴・工程・適用例 について説明できる
15週 粉末冶金 (粉末、成形、焼結) 粉末の製造法、粉末成形法、焼結について説明できる
16週
後期
3rdQ
1週 板金加工(1)
せん断加工、クリアランスとせん断機構・切り口形状について説明できる
2週 板金加工(2) 曲げ加工、深絞り加工、張り出し成形について説明できる
3週 板金加工(3) 液圧成形、爆発成形、回転成形法について説明できる
4週 切断・接合加工 切断加工の種類、ガス切断、接合法の種類、ろう付け について説明できる
5週 溶接(1) 溶接法の分類、ガス溶接、アーク現象、被覆アーク溶接について説明できる
6週 溶接(2) サブマージドアーク溶接、ガスシールドアーク溶接について説明できる
7週 溶接(3) MIG、TIGについて説明できる
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 圧接 圧接の種類、スポット溶接、摩擦圧接、溶接電源、溶接欠陥について説明できる
10週 切削の基本 切削の基本形式の種類について説明できる
11週 工作機械(1) 旋盤、平削り盤、形削り盤、立て削り盤について説明できる
12週 工作機械(1) フライス盤、ボール盤、歯切り盤 について説明できる
13週 切削工具(1) 工具材料の種類、バイトの種類と形状 について説明できる
14週 切削工具(2) フライス、ドリル、リーマ、ホブ、タップについて説明できる
15週 まとめ まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。5前6
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。5前10
鋳物の欠陥について説明できる。5前9
溶接法を分類できる。5後4,後5
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。5後5
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。5後5
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。5後6,後7
塑性加工の各加工法の特徴を説明できる。5前11,後1
降伏、加工硬化、降伏条件式、相当応力、及び体積一定則の塑性力学の基本概念が説明できる。4
平行平板の平面ひずみ圧縮を初等解析法により解くことができる。4
軸対称の圧縮を初等解析法により解くことができる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。5後10
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。5後11,後13
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。5後12,後14
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。5後12,後14
切削工具材料の条件と種類を説明できる。5後13

評価割合

前期中間試験前期期末試験後期中間試験後期期末試験合計
総合評価割合2525252500100
基礎的能力0000000
専門的能力2525252500100
分野横断的能力0000000