機械工作実習Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機械工作実習Ⅱ
科目番号 0034 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実習 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 なし
担当教員 千徳 英介,村中 貴幸,高橋 奨,亀山 建太郎

到達目標

前期:
(1)工作機械の基礎的な取扱い法、安全な操作法を習得できる。
(2)機械工学に関連した実験的要素のある基礎的な実習内容について理解できる。
(3)図面から各種工作機械を使用して製品を製作できる。
後期:
(1)機構部品,電気・電子回路の作動原理を理解し,適切な利用ができること.
(2)プロジェクトチーム内での協議により,プロジェクト間の意思疎通が図れること.
(3)決められた時間内で,目的を持つ製品を企画し,製作できること.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安(可)
評価項目1工作機械や加工技術における知識を充分に習得し、自主的にものづくりに応用できている。工作機械や加工技術における知識を充分に習得し、ものづくりに応用できている。工作機械や加工技術における知識を充分に習得している。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる

教育方法等

概要:
前期:安全に工作機械を使用し、有用な機械機器を製作するために必要な機械材料の加工技術の習得を主な目的とする。各種工作機械、加工機械、工具、測定器等の取り扱い、操作法、加工方法などを機械工作法と関連させて機械工作実習Ⅰよりも高度な内容の実習を行う。
後期:機械工作実習等で身につけた機械の製作能力,本科3年次メカトロニクス演習の電子回路の製作能力,C言語応用のプログラミング能力を活用して,ライントレースロボットを作製することで機械をトータルシステムとして捉える広い視野の獲得と,自然科学・専門の基礎知識を用いた問題解決能力の育成を目指す.本科目は,企業で機械設計業務に携わっていた教員がその経験を活かし、設計開発プロセスやチーム開発の方法を、問題解決の過程を通じて教授するものである。
授業の進め方・方法:
前期は、1クラスを6班に分けて、旋盤、フライス、溶接、鍛造、熱処理・計測、表面仕上げの6テーマについて、1テーマ2週ずつのローテーションで実習を行う。
後期は、4人1班のプロジェクトチームを組み,課題(ライントレースロボット)の製作を行い,期末に競技大会を行う.
なお、各実習の最初に実習上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する。
注意点:
参考書等 「機械実習 上 中 下」、嵯峨常生著、実教出版
学習・教育目標 本科(準学士課程):RB2(◎)
関連科目 機械工作実習Ⅰ、機械工作法Ⅰ・Ⅱ、機械設計製図Ⅰ・Ⅱ
参考書等 後閑哲也著 「電子工作入門」 技術評論社
学習・教育目標: 本科(準学士課程):RB2(○),RD1(◎),環境生産システム工学プログラム:JB3(◎),JD4(○),JE1(○)
関連科目: C言語基礎(本科2年),C言語応用(本科3年),メカトロニクス実習(本科3年)
評価方法:前期は各テーマの実習態度や実習で製作した作品、実験課題に対するレポートにより評価する。後期は製作したロボットの性能・大会成績(60%),製作レポート(30%),自己評価(5%),相互評価(5%) で評価する。
評価基準:前期と後期の平均が60点以上で合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、安全教育 実習の概要と安全について理解できる
2週 実習1 旋盤(1) 旋盤でねじきりができる(1)
3週 実習1 旋盤(2) 旋盤でねじきりができる(2)
4週 実習2 フライス(1) 立てフライスを使用できる(1)
5週 実習2 フライス(2) 立てフライスを使用できる(2)
6週 実習3 溶接(1) アーク溶接ができる
7週 実習3 溶接(2) ガス溶接ができる
8週 実習4 鍛造(1) 自由鍛造ができる
2ndQ
9週 実習4 鍛造(2) 機械鍛造ができる
10週 実習5 熱処理・計測(1) 熱処理が理解できる
11週 実習5 熱処理・計測(2) 三次元測定機が理解できる
12週 実習6 表面仕上げ(1) やすり作業および研磨作業ができる
13週 実習6 表面仕上げ(2) 平面研削作業ができる
14週 座学(工作法および設計法の基礎) 設計法の基礎が理解できる
15週 まとめ          
16週
後期
3rdQ
1週 シラバス・授業の説明,プロジェクト編成,安全教育,電子回路基礎講習
2週 (講義)担当分野単位での講習 担当分野の基本事項を理解できる
3週 (講義)担当分野単位での講習 担当分野の基本事項を理解できる
4週 (演習)製作・調整 グループワークで製作物のアイデアを話し合える
5週 (演習)製作・調整 グループワークで製作物のアイデアをまとめ,コンセプトを作成できる
6週 (演習)製作・調整 担当分野の作業を各自進められる
7週 (演習)製作・調整 担当分野の作業を各自進められる
8週 中間確認,マシンコンセプト提出 マシンコンセプトを第3者に説明できる
4thQ
9週 (演習)製作・調整・試走 担当分野の作業を各自進められる
10週 (演習)製作・調整・試走 担当分野の作業を各自進められる
11週 (演習)試走会 試走によって最作物の問題点を認識できる
12週 (演習)製作・調整・試走 製作物の調整を行える
13週 (演習)ロボット競技大会 製作物を競技会へ提供できる
14週 (演習)レポート,後片付け 前期を振り返り,改善点を提案できる
15週 レポート返却
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。1
分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。3前1
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。3前1
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。3
ノギスの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
マイクロメータの各部の名称、構造、目盛りの読み方、使い方を理解し、計測できる。4
やすりを用いて平面仕上げができる。4前12
旋盤主要部の構造と機能を説明できる。4
旋盤の基本操作を習得し、外丸削り、端面削り、段付削り、ねじ切り、テ―パ削り、穴あけ、中ぐりなどの作業ができる。4前2,前3
フライス盤主要部の構造と機能を説明できる。4
フライス盤の基本操作を習得し、平面削りや側面削りなどの作業ができる。4
NC工作機械の特徴と種類、制御の原理、NCの方式、プログラミングの流れを説明できる。4
少なくとも一つのNC工作機械について、各部の名称と機能、作業の基本的な流れと操作を理解し、プログラミングと基本作業ができる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。3
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。3

評価割合

出席態度・作品競技結果製作レポート相互評価自己評価合計
総合評価割合3020301532100
基礎的能力300000030
専門的能力02030153270
分野横断的能力0000000