応用物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 応用物理Ⅰ
科目番号 0036 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 小出昭一郎「物理学」(裳華房)、物理(数研出版)、リードα物理(数研出版)
担当教員 長谷川 智晴

到達目標

(1)熱力学に関する基本的な原理・法則と、熱力学的諸量を理解する。
(2)微積分を用いた力学の原理・法則を理解する。多彩な力学的現象が単純な原理・法則から統一的に解釈できることが理解できる。
(3)微積分を用いた力学に現れる普遍的な法則が、工学の様々な分野で応用されていることを理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学の原理を理解し、正しく説明できる。熱力学の典型的な問題を解くことができ、その結果について定性的に説明ができる。熱力学の原理原則を理解している。熱力学の典型的な問題を解くことができきる。熱力学の原理原則が理解できない。熱力学の典型的な問題を解くことができない。
評価項目2微積分を用いた力学の高度な問題を解くことができる。得られた結果を展開し、様々な問題に応用できる。微積分を用いた力学の典型的な問題を解くことができる。微積分を用いた力学を理解できず、基本的な問題を解くことができない。
評価項目3習得した物理学の知識と工学の関連性を挙げられる.習得した物理学の知識と工学の関連性を概ね挙げられる習得した物理学の知識と工学の関連性を挙げらない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
初等的な熱力学を学ぶ。力学を微積分を用いて体系的に学びなおす。
授業の進め方・方法:
総授業時間数は50時間です。講義では主に黒板を用いた説明を行います。
注意点:
試験の成績(70%)、レポート(30%)、場合により追レポートもしくは追試験を課す。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学(1) ガイダンス、熱力学に関する準備
2週 熱力学(2) 温度・状態方程式
3週 熱力学(3) 気体分子運動論
4週 熱力学(4) 内部エネルギー、熱力学第一法則
5週 熱力学(5) 理想気体の状態変化
6週 熱力学(6) 熱容量と比熱、熱効率
7週 熱力学に関するまとめ いろいろな問題
8週 中間試験 これまでの学習理解度の確認
2ndQ
9週 質点の力学(1) 数学的準備、変位と速度
10週 質点の力学(2) 加速度
11週 質点の力学(3) 力と慣性・放物運動
12週 質点の力学(4) 単振動・単振り子
13週 質点の力学(5) 仕事と運動エネルギー
14週 質点の力学(6) 保存力とポテンシャル
15週 まとめ(1) まとめ
16週
後期
3rdQ
1週 質点の力学(7) 極座標表示と角速度
2週 質点の力学(8) 万有引力・慣性力
3週 質点系力学(9) 換算質量・重心
4週 質点系の力学(10) 運動量・角運動量
5週 質点系の力学(11) 運動量保存則
6週 質点系の力学(12) 重心運動・相対運動
7週 質点および質点系の力学のまとめ いろいろな問題
8週 中間試験 学習理解度の確認
4thQ
9週 剛体の力学(1) 質点系の角運動量
10週 剛体の力学(2) 固定軸周りの剛体の運動
11週 剛体の力学(3) 慣性モーメント
12週 剛体の力学(4) 慣性モーメントに関する演習
13週 剛体の力学(5) 剛体の平面運動
14週 剛体の力学(6) 剛体の平面運動に関する演習
15週 まとめ(2) まとめ
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合140000060200
基礎的能力70000030100
専門的能力70000030100
分野横断的能力0000000