到達目標
(1)近現代の文学作品を読み、登場人物の心情を読み取り、それに対する意見を持つことで、豊かな感受性を育てる。
(2)評論文を読み、論旨を的確に捉え、それに対する自身の意見を説得的にわかりやすく述べることができる。
(3)熟語や慣用句など、社会生活に必要な日本語の知識を修得し、自身の表現活動に役立てることができる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
文学的文章 | 文学的文章を読み、主題・登場人物の心情・情景描写の効果を適切に読み取ることができる。その作品について自身の意見を述べることができる。 | 文学的文章を読み、主題・登場人物の心情・情景描写の効果が大まかに理解できる。その作品について自身の意見を述べることができる。 | 文学的文章を読み解くことができない。 |
評論的文章 | 論理的な文章を読み、その論旨を適切に理解することができる。その文章に対して、説得的に意見を述べることができる。 | 論理的文章を読み、その論旨をある程度理解することができる。その文章に対して、意見を述べることができる。 | 論理的な文章の論旨が理解できず、その文章に対する意見も述べることができない。 |
日本語 | 社会生活に必要な日本語の知識(漢字・慣用句など)を修得し、自身の表現活動に役立てることができる。 | 社会生活に必要な日本語の知識(漢字・慣用句など)をある程度身につけ、自身の表現活動に役立てることができる。 | 社会生活に必要な日本語の知識が身についておらず、自身の表現活動にも役立てられない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
読む・書く・話す・聞く・考えるそれぞれの能力を有機的に関連付け、国際的に活躍できる技術者に必要とされる論理的思考能力、感受性を養う。
日本語力の基礎である漢字・ことわざなどの知識を修得し、自身の表現活動に役立てる。
授業の進め方・方法:
論理的な文章を読む授業においては、設問に答えながら筆者の論の展開を把握し、適切に論旨を読み取る活動を行う。読み終えた後、個人またはグループでの活動を通して、他者にわかりやすく、かつ説得的に自分の意見が述べられるようにする。
文学的な文章を読む授業においては、作品の背景知識を得ながら、主題や登場人物の心情を理解する活動を行う。読み終えた後は作品に対する意見・感想を他者にわかりやすく伝えることを意識し、伝える。
随時漢字の小テストを行い、日本語の基礎的知識を修得し、自身の表現活動に役立てられるようにする。
注意点:
授業は予習前提で行うため、未知語、読めない漢字はあらかじめ調べておくこと。
辞書の持ち込みは可。ただし、スマートフォンなどの使用は不可。
課題は締め切りを守って提出すること。
学習意欲のある成績不良者に対しては追課題を課すことがある。
シラバスは変更することがある。
前期3回、後期5回発表したら、発表点として10点与える。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
授業ガイダンス/最初のペンギン(1) |
授業の進め方、評価方法が理解できる。/「神」「コンピュータ」「人間」の共通点、相違点を説明する。
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2週 |
最初のペンギン(2) |
ペンギンが不確実性とどう向き合っているかを説明する。
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3週 |
最初のペンギン(3) |
不確実さに立ち向かうことの意義、またその実演のための方略を読み取る。
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4週 |
最初のペンギンFB/山月記(1) |
中島敦について理解を深める。 李徴が虎になった経緯を、その心情も踏まえ説明する。
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5週 |
山月記(2) |
李徴と袁傪の人物像を理解する。
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6週 |
山月記(3) |
李徴の詩文への執着の強さを理解する。
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7週 |
山月記(4) |
「臆病な自尊心」、「尊大な羞恥心」とは何かを説明する。
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8週 |
山月記(5) |
李徴が袁傪への独白を通してどのように変化したかを理解する。
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2ndQ |
9週 |
中間試験 |
これまでの学習をまとめ、知識の定着度を確認する。自分の考えを適切に表現する。
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10週 |
中間試験解説/山月記(6) |
読後の感想を書き、初読後の感想を振り返る。
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11週 |
ミロのヴィーナス(1) |
ミロのヴィーナスのもつ美しさと両腕の欠落との関係について、筆者の考察を理解する。
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12週 |
ミロのヴィーナス(2) |
欠落した両腕の復元案を否認したいという筆者の論の展開を理解する。
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13週 |
ミロのヴィーナス(3) |
人間にとって手がどのような意味を持つのかを考え、ミロのヴィーナスの美の根源について理解する。
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14週 |
ミロのヴィーナス(4) |
身の回りにある魅力的なもの、価値のあるものをグループで考え、発表する。
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15週 |
復習 |
これまでの授業を振り返り、学習内容を整理する。
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
期末試験解説/弁論大会の準備(1) |
試験で間違えたところを確認し、今後の学習の課題を設定する。
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2週 |
恐怖とは何か(1)/弁論大会の準備(2) |
人間が差し迫っていない死を恐怖する理由を説明する。
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3週 |
恐怖とは何か(2)/小テスト |
「抑圧」について、「恐怖症」と関連付けて理解する。
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4週 |
恐怖とは何か(3) |
「怖いもの見たさ」とはどのような心理の動きか考える。/「〇〇とは何か」というタイトルで発表する。
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5週 |
コンクリートの時代(1) |
筆者が「二十世紀はコンクリートの時代」という理由を説明する。
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6週 |
コンクリートの時代(2)/小テスト |
なぜ二十世紀が「寂しい時代」なのか説明する。
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7週 |
コンクリートの時代(3) |
二十世紀の人々がコンクリートに求めたものを説明する。
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8週 |
中間試験 |
これまでの学習をまとめ、知識の定着度を確認する。自分の考えを適切に表現する。
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4thQ |
9週 |
中間試験解説/こころ(1) |
試験結果をもとに、これまでの復習をし、各自の課題を発見する。/夏目漱石についての理解を深める。
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10週 |
こころ(2) |
「私」のKに対する心情を理解する。
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11週 |
こころ(3)/小テスト |
二人が言った「進む/退く」の解釈の根拠を文中からとらえる。
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12週 |
こころ(4) |
「私」とKの認識の違いを理解する。
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13週 |
こころ(5) |
Kが言った〈覚悟〉の意味について考える。
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14週 |
こころ(6)/小テスト |
Kと「私」の行動と、その心情を理解する。
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15週 |
こころ(7) |
「私の自然」について考える。
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 国語 | 国語 | 論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。 | 3 | 後3,後4,後12,後13,後14 |
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。 | 3 | 後3,後4,後8,後12,後13,後14 |
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。 | 3 | 後5,後6,後7,後10,後11 |
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。 | 3 | 後3,後4,後12,後13,後14 |
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 後1,後2,後15 |
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。 | 3 | 後2,後15 |
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。 | 3 | 後8,後9,後15 |
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。 | 3 | |
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。 | 3 | |
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。 | 3 | |
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。 | 3 | 後1,後2,後15,後16 |
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。 | 3 | 後1,後2,後11,後14 |
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。 | 3 | 後1,後2,後4 |
評価割合
| 試験 | 小テスト | 課題 | 発表 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 10 | 10 | 100 |
基礎的能力 | 60 | 20 | 10 | 10 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |