解析Ⅲ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 解析Ⅲ
科目番号 0048 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「微分積分2」, 「応用数学」, 「微分積分2問題集」, 「応用数学問題集」(森北出版)
担当教員 坪川 武弘,中谷 実伸

到達目標

専門教育の基礎知識としての数学を修得するために、以下の点を目標とする。
(1) ベクトルの内積と外積,スカラー場とベクトル場,勾配・発散・回転について理解している。
(2)線積分・面積分,発散定理などについて基礎的な理解をしている。
(3) 周期関数をフーリエ級数で表すことができる。
(4)フーリエ変換についての基礎的な理解をしている。
モデルコアカリキュラムに含まれる到達目標を含む。対応は数学科HPを参照。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1やや発展的な,内積と外積,スカラー場とベクトル場,勾配・発散・回転について求めることができる。基本的なベクトルの内積と外積,スカラー場とベクトル場,勾配・発散・回転について求めることができる。ベクトルの内積と外積,スカラー場とベクトル場,勾配・発散・回転をほとんど求めることができない。
評価項目2少し複雑な線積分や,発散定理なども用いた面積分を求めることができる。基礎的な線積分・面積分を求めることができる。線積分・面積分を求めることができない。
評価項目3フーリエ級数を偏微分方程式の解法に応用できる。基本的な関数のフーリエ級数を求めることができる。基本的な関数のフーリエ級数を求めることができない。
評価項目4フーリエ変換の性質を用いて偏微分方程式の解法に応用できる。基本的な関数のフーリエ変換を求めることができる。初歩的な関数のフーリエ変換を行うことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB1 説明 閉じる
JABEE JB1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
3年生までの解析や線形代数の内容を基本として,ベクトル解析,フーリエ級数・フーリエ変換を学ぶ。
これらの基本的概念の修得と、その応用問題に対する習熟を目指す。
授業の進め方・方法:
授業は,講義と演習を中心とし,まとめやテストを実施することもある。
講義では具体的かつ直観的に理解しやすい例を扱い,問題演習の理解を助ける。演習および課題を通じて基本的な概念の定着と計算技法の習熟を図る。
注意点:
この科目は、学修単位B(30時間の授業で1単位)の科目である。
ただし、授業外学修の時間を含む。毎回、授業外学修のための演習を課す。
試験8割、課題2割で評価する。100点満点で、60点以上を合格とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明,ベクトルと内積 【授業外学習】授業ノートの復習/ベクトルと 内積についての演習 シラバスの説明,ベクトルと 内積の概念が理解できている。
2週 ベクトルの外積 【授業外学習】授業ノートの復習/ベクトルの 外積についての演習 外積の概念が理解できている。
3週 スカラー場とベクトル場,勾配 【授業外学習】授業ノートの復習/スカラー場 とベクトル場,勾配についての演習 スカラー場 とベクトル場,勾配について理解できている。
4週 発散 【授業外学習】授業ノートの復習/発散につい ての演習
発散について理解している。
5週 回転 【授業外学習】授業ノートの復習/回転につい ての演習
回転について理解している。
6週 ベクトルを用いた曲線表示 【授業外学習】授業ノートの復習/曲線につい ての演習
ベクトルを用いた曲線表示について理解している。
7週 問題練習 【授業外学習】授業ノートの復習/課題の演習
ここまでの内容を理解している。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 前期中間試験の解説。線積分の導入
【授業外学習】授業ノートの復習/線積分についての演習
試験の解説。線積分の定義および性質を理解している。
10週 ベクトルを用いた曲面の表示 【授業外学習】授業ノートの復習/曲面につい ての演習
ベクトルを用いた曲面の表示を理解している。
11週 面積分 【授業外学習】授業ノートの復習/面積分についての演習
面積分を理解している。
12週 ガウスの発散定理 【授業外学習】授業ノートの復習/ガウスの発 散定理についての演習
ガウスの発散定理を理解している。
13週 ストークスの定理 【授業外学習】授業ノートの復習/ストークス の定理についての演習
ストークスの定理を理解している。
14週 問題演習 【授業外学習】授業ノートの復習/課題の演習
ここまでの問題練習を行う。
15週 まとめ 【授業外学習】授業ノートの復習/第9週目か ら第14週目までの復習および演習
まとめ 【授業外学習】授業ノートの復習/第9週目か ら第14週目までの復習および演習
16週 前期のまとめ
後期
3rdQ
1週 周期関数 【授業外学習】授業ノートの復習/周期関数次回の復習 周期関数とそのグラフが理解できている。
2週 フーリエ級数(1) 周期2πの関数のフーリエ級数【授業外学習】授業ノートの復習/周期2πの関数のフーリエ級数の復習および演習
周期2πの関数のフーリエ級数が理解できている。
3週 フーリエ級数(2) 一般の周期関数のフーリエ級数(1)【授業外学習】授業ノートの復習/一般の周期関数のフーリエ級数の復習および演習
周期2Lの関数のフーリエ級数を理解している。
4週 フーリエ級数(3) 一般の周期関数のフーリエ級数(2)【授業外学習】授業ノートの復習/一般の周期関数のフーリエ級数の復習および演習 周期関数のフーリエ級数を理解している。
5週 フーリエ級数の収束定理 【授業外学習】授業ノートの復習/フーリエ級数の収束定理の復習と演習
フーリエ級数の収束定理を利用してある級数の和を求めることができる。
6週 余弦級数,正弦級数 【授業外学習】授業ノートの復習/ 余弦級数,正弦級数の復習と演習

余弦級数,正弦級数について理解している。
7週 周期関数のフーリエ級数のまとめ
【授業外学習】授業の復習・課題に取り組む
比較的簡単な周期の関数のフーリエ級数を求めることができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 後期中間試験の解説
偏微分方程式とフーリエ級数(1) 【授業外学習】授業ノートの復習/ 偏微分方程式とフーリエ級数の復習
偏微分方程式とフーリエ級数について理解している。
10週 偏微分方程式とフーリエ級数(2) 【授業外学習】授業ノートの復習/ 偏微分方程式とフーリエ級数の復習と演習
偏微分方程式とフーリエ級数について理解している。
11週 複素フーリエ級数とフーリエ積分【授業外学習】授業ノートの復習/ 複素フーリエ級数とフーリエ積分の復習
複素フーリエ級数とフーリエ積分について理解している。
12週 フーリエ変換と反転公式 【授業外学習】授業ノートの復習/フーリエ変換 と反転公式の復習
フーリエ変換 と反転公式を理解している。
13週 離散フーリエ変換(1) 【授業外学習】授業ノートの復習 /離散フーリエ変換の復習
離散フーリエ変換について理解している。
14週 離散フーリエ変換(2) 【授業外学習】授業ノートの復習/ 離散フーリエ変換の復習と演習
4,8個のデータの離散フーリエ変換を求めることができる。
15週 偏微分方程式の解法とフーリエ変換等のまとめ
【授業外学習】偏微分方程式の解法とフーリエ変換等のまとめ
簡単な関数のフーリエ変換を求めることができる。離散フーリエ変換を理解している。
16週 後期期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。3
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。3
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。3
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。3
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3

評価割合

試験課題合計
総合評価割合8020100
基礎的能力8020100
専門的能力000
分野横断的能力000