機械設計法

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械設計法
科目番号 0056 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 専門基礎ライブラリー「機械設計法」柳田秀記 他13名著 実教出版㈱
担当教員 金田 直人

到達目標

機械設計の基礎
(1)標準規格の意義を理解し、機械設計に適用できる。
(2)許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。
ねじ・ボルト・ナット
(1)ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。
(2)ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。
(3)ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。
軸と軸継手
(1)軸の種類と用途を理解し、適用できる。
(2)軸の強度、変形、危険速度を計算できる。
(3)キーの強度を計算できる。
(4)軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。
軸受
(1)滑り軸受の構造と種類を説明できる。
(2)転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。
歯車
(1)歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。
(2)すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。
(3)標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。
(4)標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。
(5)歯車列の速度伝達比を計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(秀)標準的な到達レベルの目安(優)最低限な到達レベルの目安(可)未到達レベルの目安
評価項目設計便覧等の設計資料を活用して,最適な機械設計を行うことができる.設計便覧等の設計資料を活用して,機械設計を行うことができる.設計便覧等の設計資料を活用して,機械設計を少し行うことができる.設計便覧等の設計資料を活用して,機械設計を行うことができない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
この科目は企業で繊維機械の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、機械製品を設計からリサイクルまでのプロセス、さらには機械設計に関する基本通則および最も一般的に使用される機械要素(部品、部分)についての機能性や安全性を中心とした基本概念を理解させるために講義形式で授業を行うものである。そして、将来の機械設計実務に活用できる素養を身に付けさせる。
授業の進め方・方法:
本科目は、融合複合型の「環境生産システム工学」教育プログラムの基礎工学である「設計・システム系」科目群の科目である。教科書を用いた講義を行い、基本的事項を重点的に講義と演習を行う。市販されている機械要素を提示したり、配布プリントで学生の理解を補強する。また、この科目は学修単位科目のため、事前・事後学習として課題レポートを実施し、理解度をチェックする。
注意点:
【学習・教育目標】本科(準学士課程):RB2(◎),環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
【関連科目】機構学(本科4年),材料力学Ⅰ・Ⅱ(本科3年,4年)、エネルギー変換工学(専攻科1年)
【評価方法】4回の定期試験の平均を80%、課題レポートを20%として評価し、学年末成績100点満点で60点以上を合格とする。ただし、追加課題又は追試験等を課すこともあり、その場合は最大10点を加点する。
【評価基準】学年末成績60点以上
【オフィスアワー】機械工学科のホームページおよび掲示板に掲載
【学修単位B】この科目は、学修単位B(30時間の授業で1単位)の科目である。ただし、授業外学修の時間を含む。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 シラバスの説明、ガイダンス、機械設計の基礎 1
【授業外学修】教科書 p.1-17 までの予習,演習プリント1(ISOについて)
機械と設計、JIS、寸法、標準数に関して説明することができる。
2週 機械設計の基礎 2
【授業外学修】教科書 p.18-28 までの予習,演習プリント2(はめあいについて)
寸法公差、はめあいに関して、図を用いて説明することができる。
3週 機械設計の基礎 3
【授業外学修】教科書 p.76-82 までの予習
材料の強さ(引張、圧縮、せん断)に関する知識を活用して、材料の強度を求めることができる。
4週 機械設計の基礎 4
【授業外学修】教科書 p.83-99 までの予習,演習プリント3(断面二次モーメント・断面係数について)
材料の強さ(曲げ、ねじり)に関する知識を活用して、材料の強度を求めることができる。
5週 機械設計の基礎 5
【授業外学修】教科書 p.100-106 までの予習,演習プリント4(応力集中について)
材料の破壊と強さに関して説明することができる。
6週 ねじ・ボルト・ナット 1
【授業外学修】教科書 p.107-111 までの予習
ねじ(種類、規格、部品)に関して説明することができる。
7週 機械設計の基礎1-5,ねじ・ボルト・ナット1までの確認,過去の演習プリント(定期試験)の解説,演習プリント5(前期第1〜7週目までのまとめ)
【授業外学修】教科書 p.111 までの復習
機械設計の基礎1-5,ねじ・ボルト・ナット1までのことが説明できる。
8週 (前期)中間学力確認 (前期)1-7週目までの内容を演習(定期試験)を通して説明することができる。
2ndQ
9週 演習返却、解説、ねじ・ボルト・ナット 2
【授業外学修】教科書 p.112-116 までの予習,演習プリント6(ねじの力学について)
ねじ(働く力,強度,効率)に関して説明することができる。
10週 ねじ・ボルト・ナット 3
【授業外学修】教科書 p.117- 120までの予習,演習プリント7(ボルト・スパナ)
ねじ(ボルト・ナットの使い方、かみあい長さ)に関に関して説明することができる。
11週 ねじ・ボルト・ナット 4
【授業外学修】教科書 p.121-124 までの予習,演習プリント8(せん断応力および接触面圧力について)
ねじ(ボルトの強度、接触面圧力)に関する知識を活用して、ネジを選定することができる。
12週 ねじ・ボルト・ナット 5
【授業外学修】教科書 p.125-135 までの予習
ねじ(設計)に関するこれまでの知識を活用して、総合的にネジを選定することができる。
13週 軸と軸継手1
【授業外学修】教科書 p.136-139 までの予習
軸(軸の種類、強さ)に関して説明することができる。
14週 ねじ・ボルト・ナット 2-5,軸と軸継手1 までの確認,過去の演習プリント(定期試験)の解説,演習プリント9(前期第9〜14週目までのまとめ)
ねじ・ボルト・ナット 2-5,軸と軸継手1 までのことが説明できる。
15週 (前期)期末試験 (前期)9-14週目までの内容を定期試験を通して説明することができる。
16週 試験返却、解説
後期
3rdQ
1週 軸と軸継手2
【授業外学修】教科書 p.140-146 までの予習
軸(こわさ、危険速度)に関して説明することができる。
2週 軸と軸継手3
【授業外学修】教科書 p.147-159 までの予習
キー(キーの種類、沈みキーの設計)に関する知識を活用して、キーを選定することができる。
軸継手の概要、軸継手(軸継手の種類)に関して説明することができる。
3週 軸と軸継手4
【授業外学修】教科書 p.160-162 までの予習,演習プリント10(キー・クラッチの設計について)
クラッチに関して説明することができる。
4週 軸受1
【授業外学修】教科書 p.163-166 までの予習
軸受(すべり軸受の種類と構造)に関して説明することができる。
5週 軸受2
【授業外学修】教科書 p.167-169 までの予習,演習プリント11(すべり軸受の設計について)
軸受(すべり軸受の軸受圧力、幅径比、pv値)に関して説明することができる。
6週 軸受3
【授業外学修】教科書 p.172-173 までの予習
軸受(転がり軸受の構造と規格)に関して説明することができる。
7週 軸と軸継手2-4,軸受1-2 までの確認,過去の演習プリント(定期試験)の解説,演習プリント12(後期第1〜7週目までのまとめ) 軸と軸継手2-4,軸受1-3までのことが説明できる。
8週 (後期)中間学力確認 (後期)1-7週目までの内容を演習(定期試験)を通して説明することができる。
4thQ
9週 演習返却、解説、軸受4
【授業外学修】教科書 p.174-182 までの予習,演習プリント13(転がり軸受の寿命について)
軸受(転がり軸受の寿命)に関する知識を活用して、軸受を選定することができる。
10週 歯車1
【授業外学修】教科書 p.183-187までの予習
歯車(標準平歯車、歯車各部の名称と大きさ、歯車の種類、歯形曲線、モジュール)に関する知識を活用して、歯車を選定することができる。
11週 歯車2
【授業外学修】教科書 p.188-195 までの予習,演習プリント14(歯車のかみ合い率について)
歯車(速度伝達比、中心距離、かみ合い率、干渉、切下げ、転位歯車、バックラッシ)に関して説明することができる。
12週 歯車3
【授業外学修】教科書 p.197-202 までの予習,演習プリント15(歯車列における回転速度について)
歯車列にに関して説明することができる。
13週 歯車4
【授業外学修】教科書 p.203-211 までの予習,演習プリント16(歯車の曲げ強さによる選定について)
歯車(歯車の強さ、平歯車)に関する知識を活用して、歯車を選定することができる。
14週 軸受4,歯車1-4 までの確認,過去の演習プリント(定期試験)の解説,演習プリント17(後期第9〜14週目までのまとめ) 軸受4,歯車1-4 までのことが説明することができる。
15週 (後期)期末試験 (後期)9-14週目までの内容を定期試験を通して説明することができる。
16週 試験返却、解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野機械設計標準規格の意義を説明できる。4前1
許容応力、安全率、疲労破壊、応力集中の意味を説明できる。4前3,前4,前5,前6
標準規格を機械設計に適用できる。4前2
ねじ、ボルト・ナットの種類、特徴、用途、規格を理解し、適用できる。4前7
ボルト・ナット結合における締め付けトルクを計算できる。4前9,前10
ボルトに作用するせん断応力、接触面圧を計算できる。4前11,前12
軸の種類と用途を理解し、適用できる。4前13
軸の強度、変形、危険速度を計算できる。4前14
キーの強度を計算できる。4後2
軸継手の種類と用途を理解し、適用できる。4後1
滑り軸受の構造と種類を説明できる。4後3
転がり軸受の構造、種類、寿命を説明できる。4後4,後5
歯車の種類、各部の名称、歯型曲線、歯の大きさの表し方を説明できる。4後6,後7
すべり率、歯の切下げ、かみあい率を説明できる。4後9,後10
標準平歯車と転位歯車の違いを説明できる。4後11
標準平歯車について、歯の曲げ強さおよび歯面強さを計算できる。4後12
歯車列の速度伝達比を計算できる。4後13,後14

評価割合

試験レポート課題合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力80200000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000