機械工作法Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 機械工作法Ⅱ
科目番号 0057 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「機械製作法通論 上・下」、千々岩健児著、東京大学出版社
担当教員 加藤 寛敬

到達目標

(1)機械工作法の基本である板金加工、溶接、切削、研削について、その種類と特徴が説明できること。
(2)板金加工、溶接、切削、研削について、その加工方法を図に描いて説明できること。
(3)切削理論の基本問題が解けること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
工作法の除去加工の知識の習得除去加工における基礎知識を充分に習得し、様々な問題を解決するために応用できる。除去加工における基礎知識を充分に習得・理解し、演習問題を解くことができる。除去加工における基礎知識が習得できていない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工作法の中で、板金加工や、付加加工法である溶接、材料除去加工法である切削、研削、砥粒加工について、その種類、加工原理、加工法の特徴、加工理論について理解することを目的に、機械工作実習で習得した実践的知識を整理しながら、工作法の科学的根拠をなす理論的技術の理解に重点を置いて、講義する。
授業の進め方・方法:
授業は、教科書を中心に重要な事柄を板書しながら講義するので、必ずノートをとること。切削理論では演習問題も取り入れる。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、板金加工(せん断加工) 授業概要、せん断加工、クリアランスとせん断機構・切り口形状について説明できる
2週 板金加工(曲げ、深絞り) 曲げ加工、深絞り加工について説明できる
3週 板金加工(液圧成形、回転成形) 液圧成形、爆発成形、回転成形法について説明できる
4週 切断・接合加工 切断加工の種類、ガス切断、接合法の種類、ろう付けについて説明できる
5週 溶接(アーク溶接の種類) 溶接法の分類、ガス溶接、アーク現象、被覆アーク溶接について説明できる
6週 溶接(アーク溶接) サブマージドアーク溶接、エレクトロスラグ溶接について説明できる
7週 溶接(TIG、MIG) ガスシールドアーク溶接、TIG、MIGについて説明できる
8週 中間試験 中間試験
2ndQ
9週 圧接 圧接の種類、スポット溶接、摩擦圧接、溶接電源、溶接冶金について説明できる
10週 溶接欠陥 溶接欠陥の種類、溶接変形、継手と開先形状について説明できる
11週 切削の基本 母性原理、切削の基本形式の種類、旋盤、平削り盤、形削り盤、立て削り盤について説明できる
12週 工作機械 フライス盤、ボール盤、歯切り盤について説明できる
13週 切削工具(バイト、フライス)
バイト、フライスの種類と形状について説明できる
14週 切削工具(ドリル、ホブ)
ドリル、リーマ、ホブ、タップについて説明できる
15週 切削工具材料
工具材料の種類について説明できる
16週 期末試験 期末試験
後期
3rdQ
1週 切削理論と切削機 (切削条件)
切削条件の式について説明でき、切削速度の計算演習が解ける
2週 切削理論と切削機 (切りくず形成)
切りくず形成の種類、構成刃先について説明できる
3週 切削理論と切削機 (2次元切削理論)
2次元切削理論について説明でき、切削抵抗の例題演習が解ける
4週 切削理論と切削機構 (切削抵抗)
切削抵抗の3分力、比切削抵抗、切削動力について説明できる
5週 切削理論と切削機構 (フライス削り)
フライスの上向き、下向き削り、切削温度について説明できる
6週 切削理論と切削機構 (工具寿命) 工具の損傷の種類と寿命について説明でき、工具寿命例題演習が解ける
7週 切削理論と切削機構 (切削油) 快削材料、切削油、切削仕上げ面のあらさについて説明できる
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 研削加工(種類)
研削加工の種類、研削砥石について説明できる
10週 研削加工(研削砥石)
砥粒と結合材の種類、結合度について説明できる
11週 研削加工(研削仕上げ面)
研削抵抗、研削仕上げ面の特徴、砥石の損耗について説明できる
12週 砥粒加工 浮動原理、ホーニング、超仕上げ、ベルト研削について説明できる
13週 砥粒加工
バフ仕上げ、ラッピング、バレル仕上げについて説明できる
14週 特殊精密加工
放電加工、電子ビーム加工、イオンビーム加工、レーザ加工について説明できる
15週 特殊精密加工
超音波加工、電解加工、化学研磨、バニシ加工、表面処理について説明できる
16週 期末試験解説 期末試験解説について理解できること

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。5後1
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。5後2
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。5後9
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。5後10
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。5後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000