数学特講

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 数学特講
科目番号 0077 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 参考文献:対称性からの群論入門
担当教員 井之上 和代

到達目標

数理科学の手法としての数学的な扱いについて理解を進めること。
群の定義や概念を正多面体群を通じて理解すること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1技術を支える数学について知り、応用できる技術を支える数学について知っている技術を支える数学について知らない
評価項目2群の定義を理解し、演算が定義されている集合が群であるかどうかを判定できる群の定義について理解している群の定義について理解していない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
前半は、科学技術を支える数学についての講義を行い、その数学的な基礎を学習する。これは、長岡技術科学大学アドバンストコース協働科目Ⅰ「技術を支える数学」の一部となっている。
後半は、群論入門として、群の定義を学び、正多面体群を調べ、群についての基本的な概念を習得する。
授業の進め方・方法:
前半は、講義と質疑応答の形式で進めていく。毎回、感想や課題を課す。
後半の授業は、プリント等を用いた講義と演習を行う。例題や練習問題も適宜解いていく。特に実際に正多面体を製作してその回転対称性を考え、群を理解していく。適宜、グラフ電卓や数式処理ソフトウェアを活用する。
注意点:

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス、技術を支える数学
「自然現象の数値計算を発散させずに安定に解くためには!?」
技術を支えている数学について知る。
2週 数学的解析による待ち行列特性評価 技術を支えている数学について知る。
3週 情報を探索するための数学的アプローチ 技術を支えている数学について知る。
4週 方程式で地震の揺れが抑えられる? 技術を支えている数学について知る。
5週 なぜ低気圧は小さくて強いのか 技術を支えている数学について知る。
6週 なぜ低気圧は小さくて強いのか 技術を支えている数学について知る。
7週 中間試験(まとめ)
8週 物体の力と変形の関係を数式で表そう! 技術を支えている数学について知る
4thQ
9週 群の定義と例 群の定義を理解し、例が群となるかを判定できる
10週 群の基本的概念 群の性質について理解する
11週 2面体の対称性 対称性の定義を理解する
12週 2面体群 2面体の対称性の集合が群であることを理解する
13週 正多面体群1 正多面体の対称性を理解する
14週 正多面体群2 正多面体の対称性の集合が群であることを理解する
15週 部分群 部分群の定義を理解する
16週 学習のまとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。4
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。4
分数式の加減乗除の計算ができる。4
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。4
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。4
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。4
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。4
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。4
簡単な連立方程式を解くことができる。4
無理方程式・分数方程式を解くことができる。4
1次不等式や2次不等式を解くことができる。4
1元連立1次不等式を解くことができる。4
基本的な2次不等式を解くことができる。4
恒等式と方程式の違いを区別できる。4
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。4
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。4
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。4
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。4
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。4
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。4
角を弧度法で表現することができる。4
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。4
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。4
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。4
2点間の距離を求めることができる。4
内分点の座標を求めることができる。4
通る点や傾きから直線の方程式を求めることができる。4
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。4
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。4
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。4
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。4
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。4
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。4
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。4
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。4
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。4
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。4
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。4
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。4
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。4
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。4
行列の和・差・数との積の計算ができる。4
行列の積の計算ができる。4
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。4
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。4
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。4
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。4
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。4
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。4
導関数の定義を理解している。4
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。4
合成関数の導関数を求めることができる。4
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。4
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。4
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。4
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。4
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。4
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。4
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。4
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。4
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。4
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。4
微積分の基本定理を理解している。4
定積分の基本的な計算ができる。4
置換積分および部分積分を用いて、定積分を求めることができる。4
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。4
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。4
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。4
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。4
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。4
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。4
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。4
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。4
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。4
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。4
2重積分を累次積分になおして計算することができる。4
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。4
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。4
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。4
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。4
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。4
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。4
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。4
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。4
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。4

評価割合

前半の課題後半の課題合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000