自動制御Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 自動制御Ⅱ
科目番号 0080 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 わかりやすい現代制御理論,森泰親,森北出版
担当教員 亀山 建太郎

到達目標

(1) 古典制御理論と現代制御理論の違いが説明できる
(2) 現代制御理論の考え方に基づくシステムのモデル化・解析・制御系設計の手法が理解でき,任意のシステムに適用できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(秀)標準的な到達レベルの目安(優)到達レベルの目安(良)
評価項目1右記の手法を用いて任意システムのモデル化ができる多入出力系の状態空間表現を求めることができる1入力1出力2次の系の状態空間表現を求めることができる
評価項目2右記の手法を用いて任意システムのレギュレーターが設計できる閉ループ系の挙動を考慮したレギュレータ設計ができる可制御概念の理解・判別ができ,レギュレータ設計ができる
評価項目3右記の手法を用いて任意システムのオブザーバーが設計できる収束速度を考慮したオブザーバ設計ができる可観測の理解・判別ができ,オブザーバ設計ができる
評価項目4右記の手法を用いて任意システムの最適レギュレーターが設計できる最適性の原理からベルマン方程式,最適レギュレーター導出の流れが理解できる最適性の概念が理解できる/導出した最適制御器を利用できる
評価項目5右記の手法を用いて任意システムの安定性が解析できる現代制御における安定性の概念が理解でき,判別ができる現代制御における安定性の概念が理解できる

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RB2 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
現代制御理論による現象のモデル化と解析,および制御器の設計手順の学習を通して,問題を抽象化し,数理的手段により解決するという視点を持てるようにすること.
本科目では,企業で設計業務に携わっていた教員がその経験を活かし,現代制御理論手法を実際の制御対象を想定した形で,講義形式で教授するものである.
授業の進め方・方法:
現代制御理論について,理論の解説と応用法について講義を行う.
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RB2(◎)
学習・教育目標:環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)
関連科目:ロボットシステム(本科5年),システム工学(本科5年),自動制御Ⅰ,計測・制御工学(専攻科生産システム系1年)
学習・教育目標(RB2,JB3)の達成および科目取得の評価方法:学習・教育目標の達成および科目習得の方法:中間試験と期末試験をそれぞれ35%,学習課題を30%の100点満点で評価する.ただし,追加の課題を与え,その評価が60点を超えた点を用いて最大10点の加点を行う場合がある.
学習・教育目標の達成および科目習得の評価基準:学年末成績60点以上

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス 自動制御工学2の目的・概要が理解できる
2週 システムのモデルと状態空間表現 システムの数学モデルを導出できる
3週 微分方程式から状態空間表現への変換ができる/状態空間表現の解形式が理解できる
4週 システムの安定性 線形連続時間システムの安定性・安定性の定義について理解・説明ができる
5週 リヤプノフの安定判別法を用いた安定判別ができる
6週 レギュレーター レギュレーター問題/システムの可制御性について理解・説明・判別ができる
7週 レギュレーターの設計ができる
8週 中間テスト
4thQ
9週 テスト返却と解説
10週 オブザーバー オブザーバー問題/システムの可観測性/双対性について理解・説明・判別ができる
11週 オブザーバーの設計ができる
12週 線形システムの最適制御 最適な制御と最適性の原理について理解・説明ができる
13週 DP法を用いた,制御規範からベルマン方程式,最適レギュレーターの導出について理解・説明ができる
14週 総合演習 倒立振子などを対象として,現代制御理論による解析ができる
15週 倒立振子などを対象として,現代制御理論による制御ができる
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野計測制御自動制御の定義と種類を説明できる。4
フィードバック制御の概念と構成要素を説明できる。4
ブロック線図を用いて制御系を表現できる。4
制御系の過渡特性について説明できる。4
制御系の定常特性について説明できる。4
安定判別法を用いて制御系の安定・不安定を判別できる。4

評価割合

試験レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合703000000100
基礎的能力00000000
専門的能力703000000100
分野横断的能力00000000