機械工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 福井工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 機械工学実験Ⅱ
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 機械工学実験Ⅱテキスト
担当教員 村中 貴幸,加藤 寛敬,藤田 克志,芳賀 正和,金田 直人

到達目標

(1) 実験テーマを理解し、実験装置を安全に操作して実験データを収集・解析でき、実験に関する課題(問題点等)を発見し解決法を提案できること。
(2) 実験課題の工学的背景および周辺情報を網羅し、機械工学分野での一般的な作成方法に従った報告書を提出期限までに作成できること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
実験テーマの理解と実施各実験テーマに関する基礎知識および目的を充分に理解し、実験を主体的に実施することができる。各実験テーマに関する基礎知識および目的を理解し、実験を実施することができる。各実験テーマに関する基礎知識および目的を理解しておらず、実験を実施することができない。
実験レポートの提出実験レポートの作成法を充分に習得し、発展的なデータの収集解析および考察検討ができる。実験レポートの作成法を習得し、データの収集解析および考察検討ができる。実験レポートの作成法を習得しておらず、データの収集解析および考察検討ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 RE1 説明 閉じる
JABEE JB3 説明 閉じる
JABEE JE1 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 この科目は、機械工学分野の機械力学、流体力学、熱力学、材料力学、および制御工学の基礎に関する諸テーマについて実験形式で授業を行うものである。実験の計画および方法、現象の的確な把握、実験データの処理、現象の解析方法、実験報告書の書き方を修得する。また、技術者倫理を理解する。
 全 5 テーマのうち、「シーケンス制御」は企業で機械設計業務に携わっていた教員がその経験を活かし、制御プロセスにおけるラダー図や配線図について、PLCを用いたシーケンス制御とディスカッションを通じて教授するものである。
授業の進め方・方法:
 8~9人程度の5班に分かれ、各テーマ3週毎のローテーションにより5テーマの実験を行い、報告書を提出する。また、技術者倫理の基本的考え方を学習する。なお、ガイダンスにおいて実験全体の安全教育を行うが、各テーマの実験の最初にも必要に応じて実験上の安全に関する基礎的な知識や技術を解説する。
注意点:
学習・教育目標:本科(準学士課程):RE1(◎) 環境生産システム工学プログラム:JB3(◎)、JE1(◎)
関連科目:機械工学実験I(本科4年)、生産システム工学実験I,Ⅱ(専攻科1年)

学習・教育目標(RE1)の達成および科目取得の評価方法:
実験テーマごとに、実験態度を 30 点、報告書の評価を 70 点とする。
報告書の評価の内訳は、報告書の基本的書き方を 20 点、実験データの収集解析を 20 点、考察検討・口頭説明を 30 点とする。報告書の提出が締切を過ぎた場合、報告書の評価に以下の数値を掛けて減点する。締切後 1 週間以内の提出には 0.7、締切後 2 週間以内の提出は 0.5、締切後 4 週間以内の提出は 0.3、締切後 4 週間を越えた提出は 0 とする。
正当な理由なく遅刻した場合は、その実験テーマの評価に対して 10 点の減点を行う。

報告書の提出には、その実験テーマの実験を実施していることが必要である。
病欠等の正当な理由により実験ができなかった場合は、実験担当者の指示を仰ぐこと。
報告書の提出がない実験テーマの評価は 0 点とする。
実施済み実験テーマの報告書未提出が2つ以上ある場合は、以後の実験は受けられない。
総合評価は各実験テーマの評価の平均とする。

評価基準:学習・教育目標(E1)の達成および科目取得の評価基準:全テーマの平均点数が 60 点以上。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス,浮力対流1 シラバス、安全教育を理解できる。液体内に発生する浮力対流の数値解析1を説明できる。
2週 浮力対流2 液体内に発生する浮力対流の数値解析2を説明できる。
3週 浮力対流3 液体内に発生する浮力対流の数値解析3を説明できる。
4週 電顕1 電顕1を説明できる。
5週 電顕2 電顕2を説明できる。
6週 電顕3 電顕3を説明できる。
7週 ナックルボール1 ナックルボールの軌跡の数値シミュレーション1を説明できる。
8週 ナックルボール2 ナックルボールの軌跡の数値シミュレーション2を説明できる。
2ndQ
9週 ナックルボール3 ナックルボールの軌跡の数値シミュレーション3を説明できる。
10週 曲げ試験1 板材の曲げ試験1を説明できる。
11週 曲げ試験2 板材の曲げ試験2を説明できる。
12週 曲げ試験3 板材の曲げ試験3を説明できる。
13週 シーケンス制御1 PLCを用いたシーケンス制御1を説明できる。
14週 シーケンス制御2 PLCを用いたシーケンス制御2を説明できる。
15週 シーケンス制御3 PLCを用いたシーケンス制御3を説明できる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。4
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。4
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。4
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。4
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。4
技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。3
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。3
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。3
社会における技術者の役割と責任を説明できる。3
高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3
環境問題の現状についての基本的な事項について把握し、科学技術が地球環境や社会に及ぼす影響を説明できる。3
環境問題を考慮して、技術者としてふさわしい行動とは何かを説明できる。3
過疎化、少子化など地方が抱える問題について認識し、地域社会に貢献するために科学技術が果たせる役割について説明できる。3
知的財産の獲得などで必要な新規アイデアを生み出す技法などについて説明できる。3
全ての人々が将来にわたって安心して暮らせる持続可能な開発を実現するために、自らの専門分野から配慮すべきことが何かを説明できる。3
技術者を目指す者として、平和の構築、異文化理解の推進、自然資源の維持、災害の防止などの課題に力を合わせて取り組んでいくことの重要性を認識している。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4

評価割合

レポート実験実施合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000